大会プログラム

ポスター3 (P3)

9月20日(土) 13:30 - 15:30 会場:IB館 中棟1F プレゼンテーションスペース
  • P3-1
    牧岡省吾 (大阪府立大学 現代システム科学域)
    数の大小判断課題を用いて、非共感覚者における心的数直線の個人差について検討した。9人の実験参加者のデータについて個人ごとの分析を行ったところ、反応時間の分布は確かに空間的位置関係の影響を受けており、かつ心的数直線の形状に個人差がみられることが分かった。これらの結果は、心的数直線が自己組織化学習によって形成されるという見方と整合する。
  • P3-2
    石井健太郎 (東京大学総合文化研究科)
    Siriluk Khuntaponbumrung (東京大学大学院総合文化研究科)
    開一夫 (東京大学総合文化研究科)
    記憶課題において,記憶項目を選択できる場合には,選択できない場合に比べて,成績がよい場合があることが知られており,自己選択効果と呼ばれている.既存研究では,選択できない場合の記憶項目は単純に提示されるのみで,どのように選択されているのかの情報は与えられない.本研究では,記憶項目を選択できる実験参加者のコンピュータ画面の録画を提示することにより,他者が記憶項目を選択する様子を観察するよう実験を設定し,成績に変化が現れるかを調査する.
  • P3-3
    正田真利恵 (東京大学)
    横澤一彦 (東京大学)
    運動速度や姿勢制御に要する認知資源が,下肢運動時の有効視野に作用するかを検証した。運動速度の上昇に伴い,有効視野は上視野から狭窄した。一方,運動速度が等速の場合には,姿勢制御の難易度によらず,上視野において有効視野が選択的に狭窄した。本結果は,運動時の有効視野の異方性が,主たる運動部位により決定されること,姿勢制御に関わる認知負荷ではなく運動速度に基づき,有効視野が狭窄することを示している。
  • P3-4
    堀紗矢香 (東京女子大学)
    田中章浩 (東京女子大学)
    わたしたちは音声のみを手掛かりとして相手の年齢を推定するとき、相手の声のどのような音響的特徴から年齢を推定しているのだろうか。また,その音響的特徴を変化させると,声から知覚される年齢にも変化が生じるのだろうか。本研究では同年齢の様々な人物の音声を用いて、音声の音響的特徴と年齢知覚の関係について検討した。具体的には基本周波数、抑揚、持続時間という比較的単純な変数を用い、実際のコミュニケーション場面への実用化に焦点を当てた。
  • P3-5
    松原正樹 (筑波大学図書館情報メディア系)
    松井淑恵 (筑波大学グローバル教育院)
    林勇吾 (立命館大学文学部)
    本稿は協同問題解決における異なる視点統合のコミュニケーションプロセスの解明に向けて,聴覚呈示刺激を用いた新規の実験デザインについてケーススタディにより検討する.実験では2名の実験参加者に対し等しい音符列の速度の異なる音刺激を聴かせ,拍をカウントしながら拍数の規則発見をしてもらう協調課題を行った.対話データにより,両者にエゴセントリックバイアスが現れ,他者の視点を言及しているのにも関わらず視点の変換が行われないといった様子が観察された.
  • P3-6
    永井由佳里 (北陸先端科学技術大学院大学)
    山本紘之 (北陸先端科学技術大学院大学)
    木原宏典 (みまっしドットコム)
    人間の日常生活における行動支援への期待に応える「気配りができるナビゲーションシステム」のデザインを目指し,車椅子利用者がひとりで動物園を散策するナビゲーションシステムを開発,実装し,実験による評価を行った.車椅子と徒歩の被験者群に対し,提案したシステムと既存のシステムを比較した.結果,提案したシステムがより豊かな散策の実現に寄与していることが示唆された.今後,より複雑な行動を支援できる「気配り機能」の拡充を目指す.
  • P3-7
    松本雄一 (関西学院大学商学部)
    本報告では,実践共同体が学習意欲の発展にどのように影響を与えるかについて,介護施設の事例をもとに考察する.実践共同体の形成による学習療法の学習において,スタッフの学習意欲の向上には,熟達者の視点の提供とガイド,ITツールの活用に加えて,実践共同体のタイプとそれらの重層的構造を活用した境界横断的実践が,学習意欲に影響を与えていた.
  • P3-8
    松田剛 (東京大学)
    山本絵里子 (東京大学大学院総合文化研究科)
    長田かおり (東京大学大学院総合文化研究科)
    旦直子 (帝京科学大学)
    開一夫 (東京大学総合文化研究科)
    母子間相互作用における乳児の随伴性が母親の対乳児動作に与える影響を検討するため、ダブルテレビ装置を用いた動作解析実験を行った。1秒の映像遅延がある条件とない条件で母親が子どもに玩具の使い方を教示する際の母親の動作を測定した結果、遅延あり条件の方が教示時間が長くなったものの、対乳児動作的な特徴量(動作の速度や停止時間など)には条件間の違いは見られなかった。
  • P3-9
    山本絵里子 (東京大学大学院総合文化研究科)
    松田剛 (東京大学)
    長田かおり (東京大学大学院総合文化研究科)
    旦直子 (帝京科学大学)
    開一夫 (東京大学総合文化研究科)
    本実験は、母子間相互作用における時間的随伴性が子どもの模倣学習に及ぼす影響を検討した。子どもは、母親の教示動作を映像遅延があるテレビ(遅延条件)で、もしくは、残りの半分を映像遅延がないテレビ(ライブ条件)を通して観察した。遅延条件とライブ条件間で子どもの模倣成績を比較した結果、遅延条件と比較してライブ条件で模倣成績が有意に高かった。本実験の結果は、母子間相互作用における時間的随伴性の要因が子どもの模倣学習を促進させる可能性を示した。
  • P3-10
    熊崎周作 (静岡大学大学院情報学研究科)
    竹内勇剛 (静岡大学創造科学技術大学院)
    人にとって人工物は無意識的に対人的反応をとってしまうような存在となってきている.そのようなエージェントと人の間に人と人の間にあるような自然な関係を築くことが重要である.本研究では人は棒人間のような単純な物体に対しても,人とエージェントが同じコンテキストのもとでエージェントが自分+αの振る舞いを行った場合に人がエージェントに共感するのかを検証する.このことで,人とエージェントの間に関係性を構築し,両者が共存できる社会の実現に貢献する.
  • P3-11
    高橋元紀 (静岡大学大学院情報学研究科)
    竹内勇剛 (静岡大学創造科学技術大学院)
    通話行為など公共空間におけるメディアの使用がそこに存在する第三者に不快感を与えるということはしばしば指摘される.この原因として,メディアを介したコミュニケーションによって形成される場が第三者に共有されていないということが挙げられる.本研究では,メディアコミュニケーションにおいて物理的にその場に存在しない「仮想的な他者」の視線行動が第三者へ与える心理的影響に着目する.
  • P3-12
    西山武繁 (慶應義塾大学SFC研究所)
    諏訪正樹 (慶應義塾大学環境情報学部)
    本研究では、複数のアスリート・コーチからなるスポーツの現場において、身体スキルの学びを促すコーチの認知プロセスを議論するために、第1筆者がコーチとして指導に携わる中学・高校の空手部をフィールドとして、指導場面を撮影した映像に基づく部員やコーチの身体配置の記述を試みた。指導対象となる部員の状態という観点から指導場面の記述を分類した結果、練習の場における空間的隔たりに応じて、コーチによる指導の性質が変化する可能性が示唆された。
  • P3-13
    浅田麻菜 (電気通信大学 情報理工学研究科 情報・通信工学専攻)
    伊藤毅志 (電気通信大学 情報理工学研究科 情報・通信工学専攻)
    人間同士のコミュニケーションの豊かなコミュニケーションでは,相手が自分のモデルを持っているという相手モデルを持っていることが指摘されている.我々はこのモデルをメタ相手モデルと定義し,人間と人工物の間でこのメタ相手モデルを持ちうるのかを検証する発話プロトコルを用いた心理実験を行った.その結果,相手が人間であると思い込んだ場合,メタ相手モデルを持ちうることが確認された.また,メタ相手モデルを持つメカニズムについても考察した.
  • P3-14
    新田晴 (同志社大学大学院文化情報学研究科)
    阪田真己子 (同志社大学文化情報学部)
    正田悠 (同志社大学文化情報学部・日本学術振興会特別研究員)
    鈴木紀子 (帝塚山大学経営学部)
    本研究では、二人の人間が並んで歩行する(並列歩行)場面に注目し、異なる歩行速度や動作をもった二者間での相互調整のあり方を明らかにした。無言で並列歩行するときの速度や動作と、発話という別のインタラクションを伴う並列歩行での速度や動作を比較した。その結果、いずれの場合にも速度は互いに調整されているが、「足並み」の揃う程度が発話の有無によって異なることが明らかになった。
  • P3-15
    白井芳奈 (同志社大学大学院文化情報学研究科)
    阪田真己子 (同志社大学文化情報学部)
    鈴木紀子 (帝塚山大学経営学部)
    山本倫也 (関西学院大学理工学部)
    本研究では,自発的な挨拶行動を対象とし,先行する挨拶のお辞儀と発話の生起パターンによって,返答挨拶者の挨拶がどのように変化するかを定量化し,その特徴について検討した.その結果,挨拶のパターンは必ずしも先行者と同調するとは限らないということが明らかになった.また,お辞儀と発話が同時に生起する挨拶が最も一般的に行われることも示された.応答タイミングについては,先行挨拶者の挨拶開始時を起点として返答挨拶がなされていることがわかった.
  • P3-16
    坂本孝丈 (静岡大学創造科学技術大学院)
    竹内勇剛 (静岡大学創造科学技術大学院)
    本研究では,インタラクションを通して人工物の振る舞いが自身への行為であることに気づくプロセスを「対人認知の0次過程」とし,そのようなプロセスが存在することを検証するための実験を行った.結果として,対象に関して未知の状態でインタラクションを行う場合,対象の振る舞いへの反応は反応せざるを得ない状況で行われており,対象の振る舞いを行為として解釈していないことが示唆された.今後,対人認知の0次過程をモデル化することを目指す.
  • P3-17
    吉岡源太 (静岡大学大学院情報研究学研究科)
    竹内勇剛 (静岡大学創造科学技術大学院)
    本研究では我々はロボットに対して移動にのみよって感情に相当する内部状態を有するように振る舞わせることでロボットの好悪の判断に影響があるかどうかを調査した.ロボットが援助していると思わせるような動作時,内部状態を想定させるような動きをすることでロボットがより友好的な存在と感じることが分かった.この知見から単純な動作であっても感情を持っているように感じさせることできるのではないかと考えられる.
  • P3-18
    石川悟 (北星学園大学文学部)
    本研究では,嘘を吐く時に,相手の立場に立った思考や自身の振る舞いについてのモニ タリング,あるいはパーソナリティ特性が「自身の嘘によって相手が騙された」という 確信を生み出す要因となるのではないかと考え,予備的な検討をおこなった.その結果 ,自身の嘘の有効性に対して確信を持てた者は,自身の「他者操作」「実行評価」を高 く評価すると同時に,嘘に対して「他者からの許容」を期待している可能性が示された
  • P3-19
    甲野佑 (東京電機大学大学院先端科学技術研究科情報学専攻)
    高橋達二 (東京電機大学 理工学部)
    人間の認知特性に由来した主観確率モデルとしてLSが存在する.我々は多本腕バンディット問題を通して,意思決定における人間の認知的性質の適応的意義を述べるため,LSを拡張した価値関数LS-VRを考案した.本研究では更にLSXにおける意思決定の探索と知識利用のスイッチングの条件式を導出した.これにより人間の認知特性と意思決定方策との関係の定量的に記述に具体的な示唆を与えた.
  • P3-20
    鑓水秀和 (中京大学大学院心理学研究科)
    牧野義隆 (中京大学大学院心理学研究科)
    河原純一郎 (中京大学)
    顔に対する印象は100ms以下の短時間で形成される。本研究では,短時間でも4つの顔からなるグループの全体としての魅力を知覚可能か検討した。実験では,2つのグループのグループ全体としての魅力を被験者が弁別可能か調べ,グループの呈示時間を操作した。結果,グループ全体としての顔の魅力は各グループの呈示時間が短いと,不正確になった。グループ全体としての顔の魅力の知覚は,1つ1つの顔を逐次的に処理することによってなされることが示唆される。
  • P3-21
    眞嶋良全 (北星学園大学社会福祉学部)
    木村汐里 (株式会社 カクダイ)
    本研究では道徳ジレンマ状況における功利主義的行動の選択に影響する要因を検討した。行為の直接性および犠牲者との空間的近接性を操作した3つのトロッコ問題および歩道橋問題の変種を用意し,時間制限のない場合(研究1)と時間制限のある場合(研究2)において,功利主義的行動の選択率を比較した。その結果,時間制限のない状況下では直接性が選択に影響し,時間制限のある状況下では近接性が選択に影響することが示された。
  • P3-22
    守下奈美子 (筑波大学人間系)
    茂呂雄二 (筑波大学人間総合科学研究科)
    広瀬拓海 (筑波大学人間総合科学研究科)
    今井健之 (みんなの使いやすさラボ会員)
    篠原秀夫 (みんなの使いやすさラボ会員)
    根岸幹和 (みんなの使いやすさラボ会員)
    八文字由利子 (みんなの使いやすさラボ会員)
    吉村功 (みんなの使いやすさラボ会員)
    石津淑子 (みんなの使いやすさラボ会員)
    本研究では、つくば市の高齢者グループ「みんラボ研究員チーム」が行った筑波大学附属病院の使いやすさ調査研究実践から、ふりやごっこ遊びを通して、どのような学習が起きうるか検討した。その結果、①新しいことばを使おうとしたり、それらしい態度をとろうとする、②これまでの自分と、「それまでの自分ではない者」との間で揺らぎが起きる、③対象の意味をパフォーマンスの中で語り直すことを通して、対象に対する情動的な変化が起きる、という3つの学習が見出された。
  • P3-23
    山崎寛恵 (東京大学大学院教育学研究科・ヤマハ音楽振興会ヤマハ音楽研究所)
    原田悦子 (筑波大学)
    小野公裕 (ハウス食品グループ本社株式会社)
    食品パッケージの説明表示に対する理解について高齢群と若年群で比較した。異なる手順の説明表記条件でレトルトカレーを繰り返し調理したとき、表記された小袋の呼称と本体をどう照合するのか発話記録から分析した。高齢群は現物と過去に提示された物を「違う」と判断した場合、説明文を読解し指示対象との照合を行うが、「同じ」と判断するとそれらを簡略化する傾向があった。若年群は毎試行照合する傾向が強く、課題を正確かつ効率的に遂行することが示唆された。
  • P3-24
    新川涼子 (沖縄女子短期大学 総合ビジネス学科)
    原田悦子 (筑波大学)
    丸山幸伸 ((株)日立製作所 デザイン本部)
    田中伸之輔 (筑波大学大学院人間総合科学研究科心理専攻)
    本研究では,より効果的な情報セキュリティ教育をめざし,ネットショッピング トラブル事例をグループワークで可視化する試みを実施した.グループワークで はBusiness Origamiをツールとして用いた.ビデオ分析の結果,Business Origamiを用いて被害の構造を可視化することで,円滑に状況の共有理解がすすみ,参加者は主体的にネット利用時のセキュリティ対策について議論できていることが示された.
  • P3-25
    後藤靖宏 (北星学園大学文学部 心理・応用コミュニケーション学科)
    POP広告の文章中の感情語と手書きフォントが,書籍の内容の評価に与える影響について検討した.4種類のPOP広告を作成し,書籍の好意度,読書意向,購入意向,および興味の程度を評価させた結果,感情語を含む文章を用いることで,書籍への好意度が高くなることが明らかになった.また,手書きフォントとは,手書きでありさえすればどの様なもの効果的であるという訳ではなく,そこに書店員の存在を感じるために有効な一要素に過ぎないと考えられる.
  • P3-26
    古田国大 (中部大学大学院国際人間学研究科心理学専攻、あさひ病院リハビリテーション科)
    松井孝雄 (中部大学)
    本研究は、健常若年成人を対象として側方の壁に対する認知の違いと足圧中心との関係を明らかにすることを目的とした。壁に対する認知は快適か不快かを聴取し、快適群と不快群に分類した。足圧中心の測定には重心動揺計を使用し、左右及び前後の足圧中心変位を測定値として用いた。結果は、不快群においてのみ壁の近くで壁から離れる方向に足圧中心を変位させた。
  • P3-27
    戸梶亜紀彦 (東洋大学社会学部)
    仕事においてミスや失敗で動機づけを低下させてしまう者がいる。その一方で、ミスをやってしまっても、むしろ、その苦境を乗り越えることで、高い動機づけを示す者もいる。この両者の違いはレジリエンスによるものと考え、本研究では動機づけを維持するために必要となるレジリエンスを高める要因について検討することを目的とした。
  • P3-28
    土斐崎龍一 (電気通信大学大学院情報理工学研究科)
    羽田逸美 (電気通信大学情報理工学部)
    松田隆秀 (聖マリアンナ医科大学総合診療内科)
    内海彰 (電気通信大学大学院情報理工学研究科)
    坂本真樹 (電気通信大学大学院情報理工学研究科)
    医師と患者間の良好なコミュニケーションは重要であるが,痛みは主観的な経験であるため,医師が患者の言語表現から痛みの程度と原因を推測することは難しい.そこで本研究は,患者が痛みを表現する際に比喩やオノマトペ(擬音語・擬態語の総称)を頻繁に用いることに着目し,患者が発するオノマトペの持つ印象と結びつく可能性のある比喩表現を提示するシステムを構築した.本システムは,医師と患者間のコミュニケーションの円滑化に貢献することが期待される.
  • P3-29
    中村太戯留 (慶應義塾大学)
    松井智子 (東京学芸大学)
    内海彰 (電気通信大学大学院情報理工学研究科)
    本研究では,隠喩的表現における面白さの度合いとその理由との関係(特に見劣り効果の影響)に関する調査を行った.実験参加者として37名の大学生が参加し,面白いかどうかの判断,およびその理由を選択肢から選択してもらった.結果として,見劣り効果を有する隠喩的表現は,面白さの度合いが強くなる傾向がみられた.このことから,面白い隠喩的表現においては,見劣り効果が重要な役割を果たしている可能性が示唆された.
  • P3-30
    後藤康志 (新潟大学教育・学生支援機構教育支援センター)
    本研究では領域固有の知識の批判的思考(技能)におけるパフォーマンスへの影響を検討することを目的とし,開発済の領域固有知識なし課題と,同じ構造をもつ被験者自身が作成する領域固有知識あり課題を遂行させ,得点を比較した.領域固有知識がない場合に比べて領域固有知識を有する場合の方が得点が高くなる傾向がみられたが,作問に関わる教示そのものがるパフォーマンスへの影響を与えている可能性も指摘された.
  • P3-31
    田村昌彦 (立命館大学)
    三輪和久 (名古屋大学)
    寺井仁 (名古屋大学)
    古くから,心的構え(Mental set)は我々の問題解決活動を阻害する要因となりうることが指摘されてきた。本研究では,事前学習によって,このような心的構えが解消されやすくなるか否かについて,実験的に検証することを目的とする。さらに,事前学習のタイミングによって,後の心的構えに与える影響の違いについても検討する。なお,本研究は投稿時点で実験実施中である。
  • P3-32
    城戸楓 (大阪府立大学)
    牧岡省吾 (大阪府立大学 現代システム科学域)
    呈示刺激を知覚的に抑制する手法を用いて、時間的刺激系列を学習できるかを調査した。このとき系列の中でシンボルの遷移確率を操作して、知覚の有無と系列学習の成立の比較を行った。この結果、刺激が知覚できない場合には統計的な学習ではなく、時空間変化という物理属性の変化に依存した系列の学習のみが行われることが明らかになった。これは学習というのが、処理の各段階において多次元的に行われていることを示唆している。
  • P3-33
    織田涼 (立命館大学文学部)
    服部雅史 (立命館大学文学部)
    本研究では,類推におけるベースの無意識的な利用に,解決者の気分が及ぼす影響を検討した.実験では,ベースの提示とターゲット課題の間に,イメージ法による感情誘導を行った.楽しい気分に誘導された参加者に,ターゲット課題の不適解を示唆する誤ったベースを,ターゲットとの関連を明示せずに提示すると,その内容に一致する誤答が多く示された.この結果は,ポジティブ気分の人は,利用可能な知識を拡散的に想起し,解の探索に無意識に利用することを示唆する.
  • P3-34
    伊藤万利子 (早稲田大学)
    三嶋博之 (早稲田大学)
    佐々木正人 (東京大学)
    本研究では、身体知における視覚を助ける運動の役割を検討することを目的とした。けん玉熟練者3名が「ふりけん」という技をする際に、視野遮蔽メガネによって視環境を制約された場合に視覚情報を得やすくするようにどのように玉や頭部運動の制御を行うのかを調べた。その結果、すべての熟練者は、メガネのシャッターの開くタイミングを玉の軌道の頂点に合わせることに加え、 玉・頭部運動を変化させることによって視覚情報を得やすくしていたと考えられた。
  • P3-35
    神崎奈奈 (名古屋女子大学短期大学部)
    表計算ソフトを用いたグラフ作成において,はじめから表計算ソフトを使用してグラフ作成を行う群と,グラフを手描きしてから表計算ソフトによるグラフ作成を行う群を比較して,どちらがより目的に合った正しいグラフを作成することができるかについて,実験的検討を行った。単純なグラフを要求される場合は,手描きの効果は確認されなかったが,作成する目的についてよく考えなければ選択できないグラフを要求する課題においては,手描きの効果が確認された.
  • P3-36
    福田麻莉 (東京大学大学院)
    深谷達史 (群馬大学大学院)
    植阪友理 (東京大学大学院)
    本研究は,図を構築する協同学習が統計概念の学習に及ぼす効果を検討することを目的とした。参加者は心理統計学の授業を受講した大学生65名であった。授業において,小グループに対し図を用いて協同的に問題を解決するよう促した。授業中の図の構築頻度と最終テストの成績の関連を検討した結果,正の関連が認められた。また介入前の成績と図の構築頻度には関連が認められなかった。本研究の結果より,図を構築する協同学習によって統計の理解が深まることが示唆された。
  • P3-37
    犬童健良 (関東学園大学経済学部)
    本論文では,ギャンブル選択問題の一種であるアレの背理における交差的注目を認知的資源配分問題として論じた.また実証データから抽出された相補性(XYZルール)を連続緩和の下で線形計画法およびそれに等価な論理プログラムとして解釈し,注目の枠組みの最適性を考察した.またゲーム理論,二次計画法,離散的資源配分といった,より一般的なモデルの適用を試みた.
  • P3-38
    斎藤元幸 (関西学院大学大学院文学研究科)
    嶋崎恒雄 (関西学院大学文学部)
    事象間の因果関係の強さを判断する課題において、事象を操作して学習する場合と事象を観察して学習する場合で違いが見られるか検討した。実験参加者が操作可能な標的原因と常に存在している文脈原因という2つの原因が共通の結果を引き起こす因果モデルについてそれぞれの方法で学習させた。標的原因の判断では両者に違いは見られなかったが、文脈原因の判断では操作に基づいて学習した実験参加者の方が正確な推定を行っていた。
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