大会プログラム

ポスター発表1 (P1)

9月18日(木) 14:40 - 16:40 会場:IB館 中棟1F プレゼンテーションスペース
  • P1-1
    水野りか (中部大学)
    松井孝雄 (中部大学)
    先行研究で単語のメモリスパンが文字数の影響を大きく受ける形態依存度が高い群と,その影響を受けない音韻依存度が高い群の存在が示唆された。本研究では実験1でメモリスパン実験を行い文字数とメモリスパンに相関のある群とない群を特定した。実験2aと実験2bではその2群に文字マッチング実験と音韻利用を抑制する変則文字マッチング実験を実施し,相関あり群は形態情報,相関なし群は音韻情報への依存度が高いことを確認した。
  • P1-2
    武田啓子 (日本福祉大学健康科学部)
    渡邉順子 (聖隷クリストファー大学看護学部)
    腰痛を有する女性看護師60名を対象に腰痛と身体心理社会的要因との関係を認知し,腰痛を改善,予防できるよう考案した姿勢認知教育プログラムver.2 を実施したところ,腰痛の各要因を認知した30名は腰痛およびストレスが有意に軽減した.今回,認知した30名を対象に腰痛要因であるストレス軽減を目的に用いたプログラムにおけるコラム法の効果を検討した.結果,コラム法を用いることで自己洞察への姿勢を育み,腰痛を改善する効果が示唆された.
  • P1-3
    遠山紗矢香 (静岡大学)
    本研究の目的は,大学生が認知科学の理論を統合して知識を構築する過程の特徴を見出すことである.大学生が協調的に繰り返し話し合いながら30種類程度の認知科学論文の要約をまとめる協調学習法Dynamic Jigsawを対象とした.「質問回答ツール」で論文要約のテーマ・証拠・考察・主張の構成要素を把握させる支援を行った結果,学習者は任意の単語に複数の要約を関連付けたり,その単語で要約を説明したりすることで知識を作りあげていた.
  • P1-4
    小澤幸世 (東京大学大学院)
    開一夫 (東京大学総合文化研究科)
    これまでの感情制御の脳神経学的検討は、認知課題を用いた方法によるものが大多数である。本研究では、ワーキングメモリ課題およびタッピング課題を用いて、不快感情が認知課題だけでなく、身体的活動によっても制御されるか否かをNIRSを用いて検討した。
  • P1-5
    玉宮義之 (東京大学大学院 総合文化研究科)
    林安紀子 (東京学芸大学 教育実践研究支援センター)
    田代幸代 (東京学芸大学附属幼稚園)
    開一夫 (東京大学総合文化研究科)
    幼稚園における授業場面を対象として、教員の視線配布行動に教育経験がどのように影響するのか、視線計測器を用いて検討した。幼稚園の教員6名、教員免許を所有していない大学院生6名が実験に参加した。参加者は幼稚園でそれぞれ個別に授業に参加し、視線計測器を装着した状態で園児と学級活動を行った。その結果、教育経験の有無によって注視時間に差がみられ、教員は園児全体に視線配布をする一方で、大学院生は正面に座っている園児に視線が集中する傾向が示された。
  • P1-6
    佐藤晃裕 (明治大学大学院 理工学研究科)
    嶋田総太郎 (明治大学 理工学部)
    人は無意識に他者のしぐさ等を模倣するが、模倣された人が模倣した人に対して高い好感度を持つことをカメレオン効果という。本研究では、被験者が書字動作をした後に他者が同じ字または異なる字を書く様子を観察したときのミラーニューロンシステム(MNS)の活動を近赤外分光装置(NIRS)を用いて計測した。その結果、自分と同じ字を書いた手に対して高い好感度を持つこと(カメレオン効果)が確認され、MNSの活動量との相関が示された。
  • P1-7
    餘田尚彦 (明治大学大学院 理工学研究科)
    嶋田総太郎 (明治大学 理工学部)
    ラバーハンド錯覚(RHI)は視触覚刺激の時間的一致により生じる身体保持感に関わる錯覚である.統合失調症患者は健常者よりもRHIを感じやすいことが報告されており,異種感覚統合の異変を示唆するものと考えられる.本研究では,健常者における統合失調型パーソナリティと時間ずれを含んだ視触覚刺激中の脳活動の関連性を近赤外分光装置(NIRS)を用いて検討した.その結果,統合失調症傾向の強さに関連して脳活動に変容があることが示された.
  • P1-8
    林美都子 (北海道教育大学函館校)
    一般的な大学生の忘却現象に関する素人理論を知るため、復習の機会なくテストを3回繰り返すという記憶高進実験手続きを行った場合に何が生じるか質問紙形式で予測させ、その理由を分析した。自らの経験を基本として、時間の経過やテスト同士の干渉を原因と考える回答が多かった。林(2014)の成績向上予測者がレミニッセンス現象に着目しているのに比べ、本研究の成績低下予測者はオヴリヴィセンス現象に注目していることが明らかとなった。
  • P1-9
    金山範明 (広島大学)
    小西宏奈 (広島大学)
    桜井悟 (広島大学)
    松本知也 (広島大学)
    岡本泰昌 (広島大学)
    森信繁 (高知大学)
    山脇成人 (広島大学)
    ラバーバンドイリュージョンには個人差があることがわかっているが,それが脳反応に反映されるかどうかを検討した研究はこれまでにない。ラバーバンドイリュージョンが様々な精神疾患や感情反応と関連している可能性を考慮し,うつ,離人,意欲低下などを測定する質問紙とEEGによって測定された脳反応との相関解析を行った。その結果顔や身体などの物体認知に特異的な反応を示す右紡錘状回における反応が,意欲低下の質問紙得点と相関があることが明らかになった。
  • P1-10
    大門貴之 (筑波大学人間総合科学研究科心理専攻)
    原田悦子 (筑波大学)
    須藤智 (静岡大学)
    高齢者にとって使いやすいICTデザインではどのような学習支援が有効か検討するため,類似した活動が観察されるGroton Maze Learning Taskを用いた.隠れた経路を探索するGMLTに単純で確定的な手がかりを埋め込み,その効果を見るとともに,参加者がGMLTにどのように取組むか課題時の生理指標から明らかにした.その結果,最高血圧(SBP)において年齢と手がかりの交互効果があり,課題に対する主体的取組・態度に年齢差がみられた.
  • P1-11
    小出允善 (明治大学理工学部)
    横山成紀 (明治大学大学院理工学研究科)
    松元まどか (明治大学)
    嶋田総太郎 (明治大学 理工学部)
    本研究では、代理報酬におけるミラーニューロンシステム(MNS)の役割を調べるため、近赤外分光法(NIRS)を用いた二人同時脳活動計測実験を行った。実験では被験者のうちの1人が実験者とジャンケンを行い、もう1人の被験者は相方を応援しながらジャンケンを観察してもらった。実験結果から、ジャンケンの勝敗が応援者のMNSの活動と二者の脳間の機能的結合に影響することが示された。この結果から代理報酬とMNSの関連性について議論を行う。
  • P1-12
    都地裕樹 (明治大学大学院理工学研究科)
    嶋田総太郎 (明治大学 理工学部)
    社交不安障害とは他者からの批判的な評価に対して強い不安や恐怖を覚えるとともに特徴的な生理反応を示す精神疾患である.本研究では健常者における社功不安障害の傾向と他者視線の処理プロセスの関係について事象関連電位(ERP)を用いて検討した.その結果,直視の画像に対して正中前頭部で惹起したERPの潜時と社交不安障害傾向に有意な負の相関がみられた.これは社交不安傾向が他者視線に対する処理プロセスを早める影響があることを示唆している.
  • P1-13
    伊東昌子 (常磐大学 人間科学部)
    関係構築の初期に,メッセージ文中の顔文字の使用頻度が受け手に与える印象を,フェイス理論に基づいて調べた.顔文字の多用は,受け手のポジティヴ・フェイスへの配慮を示すが,ネガティヴ・フィエスにはマイナスになる.大学生同士の携帯メールにおいて顔文字使用の頻度を変化させ,受け手に与える印象を分析した結果.少量は親しみやすく愛嬌がある印象になり不快感はない.しかし多用すると,送り手が男性の場合は,受け手に不快感が認められた.
  • P1-14
    須藤洸基 (富山高等専門学校 専攻科 制御情報システム工学専攻)
    的場隆一 (富山高等専門学校 電子情報工学科)
    萩原信吾 (富山高等専門学校 国際教育センター)
    中村誠 (名古屋大学大学院法学研究科附属 法情報研究センター)
    親子間における言語獲得モデルである繰り返し学習モデルを,子エージェントが複数の大人エージェントの発話を学習するモデルに拡張すると,親の発話文字列が急激に増えていくという現象が起きる.この現象は現実では起こらないと共に,計算時間や計算資源の問題で大規模シミュレーションの弊害となる.本研究の目的は,発話文字列が急激に増えるという現象を起こらないようにすることで,繰り返し学習モデルを現実的なモデルとすることである.
  • P1-15
    小川有希子 (法政大学社会学部)
    金井明人 (法政大学社会学部)
    本研究は,映像の心的イメージの傾向や特性の考察,および心的イメージに対する映像の修辞的なあり方について実証的な観点から示唆を得ることを目的として,2つの映像作品を用いた検証実験を行った.映像の心的イメージの共通性と収束性の一側面が明らかになるとともに,映像の心的イメージと作品から認知する映像のイメージの間には齟齬が存在することが示唆され,心的イメージを超える映像の諸側面と,心的イメージを超えない映像の諸側面があることが明らかになった.
  • P1-16
    佐々木康成 (金沢星稜大学)
    坂東敏博 (同志社大学)
    本研究では,夜景の照明パタンを二次元平面での照明光源の分布としてのテクスチャと捉え,その構成要素として分布する光点の大きさの変化が夜景パタンを見る人の感性評価に与える影響を調べた.画像刺激は,焦点を意図的に外す手法によって夜景の照明パタンを構成する光点の大きさを変えた.夜景パタンの感性評価としては,画像刺激に対して表現されるオノマトペを用い,その子音の分布と光点径との関係を調べた.
  • P1-17
    福永征夫 (アブダクション研究会)
     化学者のM・アイゲンは,ゲームの「偶然/必然」という相補性があらゆる自然現象を導いてきたと述べる.『ラティスの構造モデル』は(X and Y)と(X or Y)の相補性からなる自然の系の相互作用のモデルであり,ゲームの状況と関係を有する.  地球規模の難題群に多元的・多面的かつ包括的に対処するためには,相補的な相互作用の機序に基づいて,脳の情報処理のプロセスや人間のサステナブルな思考と行動のプロセスを考えることが重要である.
  • P1-18
    保田祥 (人間文化研究機構国立国語研究所)
    浅原正幸 (人間文化研究機構国立国語研究所)
    コーパスに頻出する情報が対象物の認知に有用とされるかを調査し,頻度情報と対象物の特徴の関係について考察した.各々の動物について身体部位のコーパス中の用例頻度をグラフ化し,被験者が対象物を同定できるかどうかを評価する実験を行った.実験においては,提示したどの部分が有効であるのかについても調査した。結果,コーパス中に頻出する部分よりも比較対象物との特徴的な差異である部分が着目されるとわかった.
  • P1-19
    程莉 (神戸大学大学院)
    この発表では現代日本語共通語の主題文における「文脈的」な重複(「…Aは…Aだ」)について,その自然さ~不自然さを文法的な観点から検討する。重複が必ずしも不自然なものではなく,重複要素「A」が「合成語か単純語か」「和語か漢語か」「項目語か否か」といった語彙的な要因,さらに,引用部「という」がある場合に,「A」が「飽和名詞か非飽和名詞か」といった要因によって自然さを変えることを具体的に示す。
  • P1-20
    粟津俊二 (実践女子大学)
    鈴木明夫 (東洋大学)
    意味の身体性の観点から、英語の発音訓練が、英単語のスペル学習を促進するか検討した。日本人大学生を発音訓練群と色学習群に配置し、前者には「L」と「R」発音時の舌と口の動きを、後者には「L」と「R」のみ別色で書く訓練をした。LRが混在する英単語のスペルを学習させた結果、学習困難な単語において発音訓練群が色学習群よりも得点が高く、発音訓練がスペル学習を促進することが示された。運動表象あるいは聴覚表象が、文字の識別に寄与することを意味する。
  • P1-21
    川﨑貴子 (法政大学)
    John Matthews (中央大学)
    田中邦佳 (法政大学非常勤)
    本研究ではL2習得過程において, 音韻カテゴリの生成が仔細な音響的手がかりの使用を抑制しているという, CATMにて提唱されたモデルを検証する。本研究では, 類似性判断タスクを用い, 抑制効果が確認できた. 第二言語学習者は母語音にのペアよりも, 非母語音の発話ペアの比較において話者間の際を大きく評価する傾向にあった。これは非母語音では細かい音響的な際に注意を払っていることの表れである。
  • P1-22
    安田哲也 (十文字学園女子大学)
    三浦巧 (東京電機大学理工学部)
    小林春美 (東京電機大学理工学部)
    本研究では、社会的手がかりの視線、知覚的手がかりの目立ち性を操作した動画を用いて、無意味語を提示した際に事物の部分と事物全体のどちらに対応するかを調べた。deceptionを用い、他者との相互作用があると錯覚させた場合の効果を調べた。実験の結果、事物の目立ち性を高くすると、その目立ち性を高くした事物部分を名称として解釈した。一方、アイコンタクトを行って教示する方が事物を見ながら教示するよりも、与えられた名称を事物の部分として考えた。
  • P1-23
    山森良枝 (同志社大学)
    本論では、単文解釈と関係節解釈の構造的曖昧性を有するガーデンパス文(GP文)に含まれる関係節の主動詞を基本形のル形にした場合、GP効果が消滅する現象について、非状態動詞の基本形/ル形が命題概念を表すという概念的意味を持つという意味論を新たに提案し、基本形のこの概念的意味が名詞修飾節に観察されるGP効果の減少もしくは消滅をもたらす主要因であることを明らかにする。
  • P1-24
    石井創 (法政大学大学院)
    石川潔 (法政大学)
    Brennan and Pylkkaenen (2008) は,アスペクト指定が食い違う動詞と副詞の共起は離散的強制の結果であると主張する.しかし彼らの実験結果は,アスペクト指定の食い違いではなく副詞効果によるとも解釈でき,また,離散的強制ではなく連続的バイアス変更の結果とも解釈できる.我々は,評定と self-paced reading を組み合わせた実験結果から、アスペクト指定の食い違いにより連続的バイアス変更が起きると主張する.
  • P1-25
    高橋慶 (東北大学大学院国際文化研究科)
    横山悟 (千葉科学大学 薬学部)
    吉本啓 (東北大学高度教養教育・学生支援機構)
    川島隆太 (東北大学加齢医学研究所)
    予測処理は日常生活において重要な認知機能のひとつである。本研究は様々な情報の予測の中でも先行研究において関連性が示唆されてきた言語と運動の予測に注目し、これら2種類の予測に共通した神経基盤が存在するかどうかを機能的磁気共鳴法を用いて検証を試みた。その結果、左半球の2領域が共通して機能することが観察され、共通神経基盤の存在が明らかになった。
  • P1-26
    本多明子 (至学館大学 健康科学部)
     英語には、Time-away構文(例: Ana sang the morning away.)と称される構文が存在する。本発表では、認知言語学的、構文文法的観点に有標性という概念を組み入れることにより、当該構文は動詞・不変化詞構文の中でも意味的に無標タイプと構文的な繋がりがあることを提示する。さらに、Time-away構文が二つの解釈を持ち得る点に関しても、動詞・不変化詞構文との繋がりを考慮に入れることにより説明可能であることを示す。
  • P1-27
    伊東朱美 (東京外国語大学留学生日本語教育センター(非常勤講師))
    日本語の使役空間移動動詞について、物がある場所から別の場所へ移動されるという空間移動を表す事象としてとらえ、どの部分に焦点が置かれ、それを話題として取り上げるか、その傾向を調べる実験を行った。焦点が置かれやすい意味役割を調べ、動詞が表す意味内容の類似点・相違点を明らかにした。場所格交替の現象が見られる動詞文も取り上げた。対象の意味役割をもつヲ格名詞句に焦点が置かれる傾向があるが、到達点・道具へと焦点が移る動詞があることがわかった。
  • P1-28
    中村誠 (名古屋大学大学院法学研究科附属 法情報研究センター)
    的場隆一 (富山高等専門学校 電子情報工学科)
    萩原信吾 (富山高等専門学校 国際教育センター)
    東条敏 (北陸先端科学技術大学院大学)
    本研究の目的は,ネットスラングなどの新語が言語使用者間のコミュニケーションによって拡散する過程を計算機シミュレーションで再現し,社会構造と言語変化の関連を示す定量的なモデルを構築することである.提案モデルにおいて,発話エージェントはネットワーク上でつながっており,ポリアの壺を用いて使用単語を選択する.実験によって新語が伝播し,消滅する過程を再現した.また,スター型や複雑ネットワークが伝播しやすいことを示した.
  • P1-29
    秋元泰介 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
    小方孝 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
    統合物語生成システムにおける物語言説技法の一つとして,焦点化機構の構想を述べる.特に,視点と物語内容における知覚範囲との関係を定式化することを主な問題と考え,その一案として,①物語内容の各種構成要素の客観的な知覚可能性,②視点人物(視点を保持する人物)と物語内容の各要素が置かれる状態に基づく知覚範囲の制限,という二種類の条件を考察する.また,これらの条件を部分的に実装した試作システムによる物語言説の生成例を示す.
  • P1-30
    小方孝 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
    秋元泰介 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
    小野淳平 (岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科)
    物語における「流動と固定」についての概念的な検討を行い,以前開発した「物語の森第一版」を,より純粋に流動と固定の概念を実現するために抜本的に改訂する,物語の森第二版の概念的なデザインを示す.
  • P1-31
    松田憲 (山口大学大学院理工学研究科)
    森本敬子 (山口大学大学院理工学研究科)
    長篤志 (山口大学大学院理工学研究科)
    本研究は,服地画像の空間周波数操作や明度調整を行い,その結果に合わせてノイズ付加を行うことで服地と服地画像間で触感評定に及ぼす影響を検討した. 実験の結果,毛羽立ちやすい服地では,高輝度服地色の明度調整および低輝度色の空間周波数を高輝度色に統制することで,実際の服地に近い触感を提供できた.服地画像にノイズを付加することで服地表面の編み目が小さく知覚されて平滑感が強化され,明度差のある織糸色をもつ服地は凹凸感が強化された.
  • P1-32
    松井理直 (大阪保健医療大学保健医療学部)
    言語におけるカテゴリー化については、多くの議論がなされてきた。このうち、範疇化境界の問題についていえば、対象となる事象の性質に依存して、プロトタイプカテゴリーに近い性質を示すこともあれば、離散的カテゴリーに近い性質を持つこともある。また、カテゴリーと現実環境にある情報量との対応関係は、いわゆる「認知バイアス」の問題として捉えうる。本稿ではこうした範疇化の数理モデルについて議論を行う。
  • P1-33
    大槻正伸 (福島工業高等専門学校電気工学科)
    大越祥太 (福島工業高等専門学校電気工学科)
    「ドット平面」(一辺0.5cm程度の正方形を制御し配置した平面)を「縦格子面」(幅0.2cm程度の帯を縦に規則的に配置した平面)を通して、数10cm離れて両眼視すると、帯状立体が知覚される錯視現象が起こる。h(縦格子面-ドット平面間距離)を変化させると、立体錯視が生起したり、全く生起しなかったりする。本研究では、錯視が生起するh、しないhを測定し、シミュレーション予測と比較した。hが大きいところで測定結果と予測は誤差が小さくなった。
  • P1-34
    城真範 (東大生産研・産総研)
    複数の親ユニットからの入力信号を平均し、遅延して出力するユニットを多層に結合したネットワークを考える。定常な音声時系列が入力されるとその信号をキャンセルして出力するように遅延を最適化する。これは、人が一般に定常的な音声を聞き続けると、だんだんとそれが意識にのぼらなくなり、感じにくくなることの一つのモデル化である。実験ではカオス時系列(logistic写像)とヴァイオリンの音を例に挙動を調べた。
  • P1-35
    前東晃礼 (名古屋大学)
    三輪和久 (名古屋大学)
    寺井仁 (名古屋大学)
    小島一晃 (帝京大学)
    森田純哉 (名古屋大学)
    本研究では,自動化システムと警報システムの利用について実験的検討を行った.実験の結果,自動化システムのパフォーマンスは,ユーザの警報システムに対する信頼には影響せず,逆に,警報システムのパフォーマンスは,ユーザの自動化システムに対する信頼に影響することが明らかとなった.また,ユーザの自動化システムに対する信頼は,ユーザのTrue alarm(自動化システムのエラーに対する警報)への反応に影響することが明らかとなった.
  • P1-36
    遠藤一樹 (千葉大学)
    Kuangzhe Xu (千葉大学)
    松香敏彦 (千葉大学)
    清河幸子 (名古屋大学大学院教育発達科学研究科)
    問題解決研究では、問題解決は解決者の内的制約のみで行われるものでなく、環境との相互関係的に解決に向かうとされている。本研究では外的資源の操作性を操作し行動実験を行った。実験結果から、外的資源をただ単に内的制約を顕在化させたオペレータとして扱うだけでは解決に通ずるわけではなく、問題解決を促進させるためには、外的資源を操作する環境、もしくは外的資源の操作時に操作の反省や操作についての思考を得られる状況であることが必要であることがわかった。
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