スマートフォン表示をOFFにする

日本認知科学会

サイトマップ | 日本認知科学会について
入会のご案内

サマースクール2019

開催要領

日時:2019年8月28日(水)13:00 ~
8月30日(金)15:30
場所:神奈川県箱根市
箱根湯本富士屋ホテル
小田急線箱根湯本駅より徒歩可能

定員:60名(若手研究者を優先します)
対象:広く認知科学に興味を持つ学生・研究者。日本認知科学会の会員には限りません。
参加費:25000円
宿泊費:14000円(3名~5名での相部屋)
28000円(シングル)
*宿泊費には二泊分の夕食および朝食が含まれます。
*学生の参加者には日本認知科学会から10000円の参加費の補助があります。
*学生補助の定員は併せて30名です。
*相部屋の部屋割りは事務局にお任せいただきますが、ご要望があれば下記問い合わせ先までメールでお知らせ下さい。
* 宿泊は東武トップツアーズ(株)の実施する募集型企画旅行となります。
申し込みページはこちら
問合せ先:日本認知科学会事務局 jcss@jcss.gr.jp
主催:日本認知科学会

開催の趣旨

認知科学会のサマースクールは2011年から始まり,今年で第9回となりました。これまで,安西先生のレクチャーをはじめ,シニアの先生方の解説、若手研究者の発表とシニアの方々とのディスカッション,学生・若手・中堅・シニアの方々の忌憚のない交流,などが実現されてきました。シニアの先生方の長い経験に培われた深い事象の理解や考え方がこのような交流を通じて伝えられることは,若手の方々の研究のスタートに極めて有用であり,それを組織的に行うことをサマースクールは目指しています。研究者は往々にして先端的な知識を得ることこそが,より発展した研究につながると考えます。しかし実際には,先端的な知識もまた基礎的な知識の延長であり,基礎的な事象の深い理解がなければ先端に行きつくことはできません。また,他分野の研究者との深い議論は,私達の頭をゆさぶり,一人ではローカルミニマムにはまっていた思考を新しい領域に引き出してくれます。実際には,このような議論や交流が,先端を切り開く新しい発想につながるのだと思います。
異分野についての学習,特に深い理解は心的な負担が大きいのは事実です。本サマースクールの参加者には,そのような壁を乗り越え,多くの方々との深い議論を通じて,新しい研究分野を開拓してほしい。認知科学会はそのようなチャレンジを積極的に支援します.


日本認知科学会・会長
植田一博

サマースクール2019への期待

世界的に見て優れた研究の多くが、多様な背景(研究方法、研究分野、文化、国籍、その他)を持つ研究者同士が対話を重ね、刺激しあう場から生まれるようになってきたように思います。
行動実験、脳機能研究、ビッグデータ処理などの方法に通じた研究者の共同研究が増えていることはご存じの通り、被引用回数の多い論文が国際共同研究から生まれる割合も急速に高くなっています(文科省科学技術政策研究所調査)。最近では、複数の研究方法をマスターした一人の研究者が、世界に先駆けた成果を次々と挙げることも目につくようになりました。
しかし、とくに日本の国内では、いまだに若手研究者や院生の多くが、何年も同じような人たちと過ごし、限られた所属分野、お仕着せの研究方法、自分の周囲の先生や学会の狭い研究人脈といった、「多様性のない研究の場」に生きているように見えます。
世界の研究環境の変化と無縁のガラパゴス的生活をしていれば、ストレスもそれほど感じなくて済み、表面的には有意義な研究をしている気になれるのかもしれません。しかし、研究の方法や考え方の似た者同士からは、世界の第一線から見ると重箱の隅をつついた結果しか出てこない、世界はすでにそういう時代に入っているのです。
認知科学に関心を持つ若い研究者や院生には、内輪に籠った分野ごとの研究文化や各分野の伝統的な研究法に囚われず、新しい研究方法を開拓していってほしい。そして、多様な研究者と刺激しあって、ワクワクするような学術の世界を創り出してほしい。とくに、世界の第一線に飛び込んで力いっぱい頑張ってほしい。それが私の願いです。
サマースクールの創設に尽力された横澤一彦元会長は、自らの研究として視覚の「科学」を標榜しておられます。また、鈴木宏昭元会長は、本学会が「対話」の場であってほしいと言っておられます。9回目になるサマースクールが、世界の学術動向にも沿った、多様性に基づく開かれた研究へのステップになること、「科学」の方法論を開拓しつつ「対話」を通して新しい学術の世界を創り上げていくエネルギー源になることを、心から期待しています。

独立行政法人日本学術振興会
安西祐一郎

スケジュール

8月28日(水)

12:30受付開始
13:00サマースクール開講挨拶 
13:10セッション(1)
講師:林勇吾(立命館大学)
19:00夕食・懇親会
20:00イブニングセッション
Tobiiジャパンによる視線計測装置のデモンストレーション

8月29日(木)

9:00-若手研究者プレゼンテーション(1)
10:30柳岡開地(日本学術振興会(東京大学) )
10:30-若手研究者プレゼンテーション(2)
12:00林正道 (国立研究開発法人情報通信研究機構 脳情報通信融合研究センター)
12:00-昼食休憩
13:00セッション(2)
講師:安西祐一郎(日本学術振興会)
18:00-セッション(3)「CogSci投稿論文をCognitive Science誌投稿論文へブラッシュアップする(仮題)」
講師:植田一博(東京大学)、白砂大(東京大学)

日本の認知科学研究者が英語で論文を書く際の登竜門の一つが、国際会議CogSci(The Cognitive Science Society が開催する annual conference。この分野でもっともインパクトのある国際会議である)に投稿することであろう。このことは 30 年前も今も変わっておらず、毎年一定数の若手研究者がCogSciで発表を行っている。海外の研究者においては、CogSci掲載論文をさらにブラッシュアップして Cognitive Science 誌等の英文一流誌に投稿することが一般的に行われている。しかしながら、日本人研究者においては、認知科学誌に投稿するケースは見受けられるものの、Cognitive Science 誌に投稿するケースは少ないように思われる。日本の認知科学分野の国際競争力強化という観点からは、Cognitive Science 誌等の英文一流誌に投稿してもらうことが望まれている。そのような大局的な見地から、CogSci 掲載論文をさらにブラッシュアップして Cognitive Science 誌に投稿するには何が必要かを、事例に即して説明すると同時に、ワークショップ形式で参加者にもそのためのアイデアを考えてもらうというのが、本企画の趣旨である。
https://mindmodeling.org/cogsci2017/papers/0593/paper0593.pdf
参加者は、事前に本論文に目を通し、Cognitive Science 誌に投稿するにあたってどう改訂するのが良さそうかを考えてくることが求められる。

8月30日(金)

9:00-セッション(4)「Cognitive Science誌に論文を掲載するために必要なこと(仮題)」
講師:横澤一彦(東京大学)、上田 祥行(京都大学)

Cognitive Science誌に論文を掲載できるような実力を院生や若手研究者に養ってもらうために、これまでに研究成果をCognitive Science誌に掲載させた経験者が、その経験談を語るとともに、特に審査プロセスの対応の仕方について、実習形式で参加者に取り組んでもらう。具体的には、以下の2論文を題材とする。いずれも、最近Cognitive Science誌に掲載された国際共同研究の成果である。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/cogs.12291
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/cogs.12490

15:30終了