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日本認知科学会

入会のご案内

学会誌『認知科学』への投稿について


日本認知科学会編集委員会では、学会誌『認知科学』への論文投稿を募集しています。
皆さまからのご投稿をいつでもお待ちしています。

論文(一般・特集)を投稿する
(「電子投稿の要領」へ)


学会誌『認知科学』について
編集委員会名簿




『認知科学』特集(第29巻 第3号)
論文募集のお知らせ

特集タイトル合理性をめぐる認知科学
掲載予定巻号:第29巻 第3号(2022年9月)
特集エディタ:本田秀仁(追手門学院大学)・眞嶋良全(北星学園大学)

企画趣旨
認知科学では,「合理性」というキーワードで,様々な議論が展開されている.例えば,合理的経済人(ホモ・エコノミクス)として人間を捉え,合理的とされる規範との整合性に関する議論(規範的合理性),環境の中での適応的な生存,行動,または認知を重視する議論(適応的合理性,Hertwig et al., 2019; 進化的合理性,Stanovich, 1999; 生態学的合理性,Todd et al., 2012),種々の環境および認知の制約を考慮に入れた上で,その制約の下で一定の水準を達成しているか否かについての議論(限定合理性,Simon, 1955; 資源合理性, Griffiths et al., 2015),人間の認知が直面する問題に対して,どのような計算処理がなされ,解決しているかについての議論 (計算論的合理性,Gershman et al., 2015; ベイズ的合理性,Oaksford & Chater, 2007) などがある.
 合理性に関する議論は,認知の本質に迫る発端となりうる.例えば,規範と実際の行動の間に存在する系統的なギャップについて解明を試みるヒューリスティック・バイアスアプローチ(Tversky & Kahneman, 1974)は,思考の二重過程理論に繋がり,多数の理論的,また応用的側面からの研究を生み出した.近年では,二重過程理論で長く支配的であった,最小限の認知資源で起動するタイプ1過程に由来した初期解を,より多くのリソースを要するタイプ2過程によって合理的な解へと修正するというデフォルト介入 (default interventionist) 論とは異なるプロセスを考える理論(例,論理直観モデル,De Neys, 2012; 三段階モデル,Pennycook et al., 2015) も提唱されている.この新しい理論群では,タイプ1過程で生じた複数の直観解(この中に基本的な規範的知識から導かれた「直観的規範解」が含まれる)の間で生じる葛藤の解消をタイプ2過程の機能と位置づけることで,従来の理論では説明できない諸現象の説明を試みている.例えば,操作的にタイプ2過程を誘導すると,直観的規範解から誤った解へと変更してしまう事が生じる (De Neys, 2018) というのは典型的な例である.また,現実世界の思考に目を向けると,党派性バイアスによる誤った判断では,むしろ分析的思考が対立意見の過小評価に繋がることも明らかになっている (Kahan, 2013).特に政治が関わる領域においては,長らく集団分極化による社会の分断が問題となっており,冷静かつ客観的な思考に繋がるはずのタイプ2過程が,逆に分断の加速を招く,すなわち非合理的な結果を招くことが示唆されている.
以上の議論では,思考,推論,判断,意思決定に代表される高次認知に関するものが多いが,合理性の議論は高次認知の専売特許ではない.例えば,判断や意思決定におけるバイアスは,しばしば知覚に関する錯覚になぞらえられることが多い (Kahneman, 2003).近年,この「錯覚」アナロジーについて,大変興味深い議論が行われている (Felin, Koenderink, & Krueger, 2017; Chater et al., 2018).このような議論は,判断や意思決定,そして知覚という一見すると全く異なる認知的処理を行っているプロセスであっても,合理性という共通した視点から捉えることによって,それぞれのプロセスについての深い洞察が得られることを示唆している.
また近年のAIブームは,認知の合理性の議論に対して,新たな展開につながる可能性がある.例えば,“シンギュラリティ”といった用語を頻繁に見かけるように,AIの“知性”は,人間の知性を考える上で比較対象となることが多い.大変優れた”知性”を有する現代のAIの性質を考えると,人間は時間(限られたデータにしかアクセスすることができない),計算(人間はごく限られた計算しかできない),コミュニケーション(コンピュータの行うような分散処理,並列処理を可能にするようなデータ転送ができない)といった制約がある.このような制約は,表面的には人間の認知の合理性を妨げるもののように思える.しかし,人間はこれらをどのように解決しているのかを分析することで(帰納バイアス,サブゴールの設定,過去経験からの部分的解決法の活用,文化進化,など),人間の知性の特性が理解でき (Griffiths, 2020),ひいては認知の合理性についてもより理解が深まることが期待される.
 ここでは,合理性にまつわるいくつかの議論を例として挙げたが,これら以外でも,「合理性」にまつわる問題は多く存在し,認知科学における重要なキーワードになっているといえよう.そこで,『合理性』から認知を考える特集号を企画した.日本語または英語で書かれた研究論文,展望論文,短報論文,あるいは資料論文を募集する.認知の合理性について新規な研究成果を含むものであれば,実験研究,計算機シミュレーション,フィールドワーク,理論的考察等,内容を限定せずに歓迎する.

文献
Chater, N., Felin, T., Funder, D. C., Gigerenzer, G., Koenderink, J. J., Krueger, J. I., Noble, D., Nordli, S. A., Oaksford, M., Schwartz, B., Stanovich, K. E., & Todd, P. M. (2018). Mind, rationality, and cognition: An interdisciplinary debate. Psychonomic Bulletin & Review, 25, 793–826.
De Neys W. (2012). Bias and conflict: A case for logical intuitions. Perspectives on Psychological Science, 7, 28-38.
De Neys W. (2018). Bias, conflict, and fast logic: Towards a hybrid dual process future? In De Neys W (Ed.), Dual Process Theory 2.0. New York: Routledge. pp. 47-65.
Felin, T., Koenderink, J., & Krueger, J. I. (2017). Rationality, perception, and the all-seeing eye. Psychonomic Bulletin & Review, 24, 1040–1059.
Gershman, S. J., Horvitz, E. J., & Tenenbaum, J. B. (2015). Computational rationality: A converging paradigm for intelligence in brains, minds, and machines. Science, 349, 273–278.
Griffiths, T. L. (2020). Understanding human intelligence through human limitations. Trends in Cognitive Sciences, 24, 873–883.
Griffiths, T. L., Lieder, F., & Goodman, N. D. (2015). Rational use of cognitive resources: Levels of analysis between the computational and the algorithmic. Topics in Cognitive Science, 7, 217–229.
Kahan, D. M. (2013). Ideology, motivated reasoning, and cognitive reflection. Judgment and Decision Making, 8, 407-424.
Kahneman, D. (2003). A perspective on judgment and choice: Mapping bounded rationality. The American Psychologist, 58, 697–720.
Oaksford, M., & Chater, N. (2007). Bayesian rationality: The probabilistic approach to human reasoning. Oxford University Press.
Pennycook G, Fugelsang J. A., & Koehler D. J. (2015). What makes us think? A three-stage dual-process model of analytic engagement. Cognitive Psychology, 80, 34-72.
Hertwig, R., Pleskac, T. J., Pachur, T., & the Center for Adaptive Rationality. (2019). Taming Uncertainty. MIT Press.
Simon, H. A. (1955). A behavioral model of rational choice. The Quarterly Journal of Economics, 69, 99–118.
Stanovich, K. E. (1999). Who is rational?: Studies of individual differences in reasoning. Lawrence Erlbaum Associates Publishers.
Todd, P. M., Gigerenzer, G., & The ABC Research Group. (2012). Ecological rationality: Intelligence in the world. Oxford University Press.
Tversky, A., & Kahneman, D. (1974). Judgment under uncertainty: Heuristics and biases. Science, 185, 1124–1131.


投稿資格
認知科学の研究者であれば,誰でも投稿できる(査読・掲載に関わる費用等について,詳しくは『認知科学』の投稿規程を参照する).

本特集では,まずプロポーザルの提出を求める.プロポーザルでは,論文の種類(研究論文,展望論文,短報論文,あるいは資料論文),1000字から3000字程度のプロポーザルの提出を求める.プロポーザルに対して,担当編集者が簡単な査読を行い,プロポーザルの採否を決定する.プロポーザルが採択された場合は,期日までに原稿の提出を求める.なお,投稿する原稿は,『認知科学』の投稿規程,執筆要領に従うものとする.


プロポーザルの提出先
jcss.rationality[at]gmail.com :[at]を@に変えること
(提出後,1週間以内に,受領確認のメールを送付する)

原稿は,投稿査読システムを用いて投稿する.投稿方法は,プロポーザルの採択通知の中で知らせる.

スケジュール:
2021年10月15日(金):プロポーザル締切
2021年10月29日(金):プロポーザルの採択通知と執筆依頼
2021年12月10日(金):原稿投稿締切
2022年1月28日(金):査読結果返送
2022年3月25日(金):修正原稿提出締切
2022年4月28日(木):再査読結果返送(採否決定)
2022年5月27日(金):最終原稿提出締切
2022年9月1日(金):「認知科学」第29巻 第3号掲載

『認知科学』特集(第29巻 第2号)
論文募集のお知らせ

特集タイトルオンラインの認知科学
掲載予定巻号:第29巻 第2号(2022年6月)
特集エディタ:粟津俊二(実践女子大学),新垣紀子 (成城大学),石川悟(北星学園大学)

企画趣旨
本企画はコロナ対応を契機としたオンライン化が始まって1年が過ぎ,今後も(少なくともある程度は)オンラインが活用されるであろう,という見込みが出た時期(2021年1月)に提案したものである.2020年度,2021年度は新型コロナ感染症への対応として,全世界的にオンライン活動が推進されたように思う.授業のオンライン化,研究活動のオンライン化,事務作業のオンライン化などに取り組み始めた方も多いであろう.人間の活動も大きな影響を受け,学校を始めとした多くの学習もオンラインとなり,友人や同僚,さらには家族との対話さえも(一部では)オンライン化された.社会全体では,テレワークの推進やそれに伴う人・企業の移動,音楽やスポーツの無観客ライブ配信,電子チケットやオンライン決済の広がりなどが見られ,政策としてもデジタル庁の発足,ギガスクール構想の進展など,数年前には見られなかった様々な事象が発生している.認知科学会としても,2020年度大会や総会もオンライン開催となり,2021年度大会のテーマは「認知科学のDX」となった.この状況は,新型コロナ対応としてやむなく,十分な準備もなく始まったことであり,様々な困難や問題を抱えながら試行錯誤がなされてきた.日本はIT化が遅れていると言われてきたが,今後,学校,企業,行政,家庭,医療,地域活動など,様々な場面でオンラインでの活動が利用されていくだろう.また20年,30年後には,そのようなオンライン社会ネイティブな人達が,社会の中核を担う存在ともなっていく.現在および将来のオンライン活動をより良いものにするには,どうしたら良いだろうか.人間の認知的活動を扱ってきた認知科学から,何らかの提案ができるように思う.
一方で,様々な出来事のオンライン化に関する実験的な実践活動を多くの認知科学研究者が行った,あるいは巻き込まれて経験したという貴重な状況でもある.様々なオンライン活動を経験する中で,実践活動と各自の学問知とを照らし合わせ,新たな研究上の問題の発見や仮説の生成,理論や専門知と現実とのギャップへの気づき,現在のオンライン活動の問題(困難)を解決するような手法・工夫の考案,開発が必要な技術の発見など,研究上の進展もあったかもしれない.オンラインでの認知活動の経験を振り返って,認知科学への提案もできるように思う.
本企画では,オンラインでの諸活動に対する認知科学からの提案,逆にオンラインでの諸活動を経験したことによる認知科学への提案を募集する.なお,2021年度第38回大会「認知科学のDX」と連携した企画も用意する予定である.

特集で扱う論文
オンラインで何ができ,何ができないのか,ヒトの認知や行動の何が変わり,何が変わらないのか,オンラインの困難を克服する手法は何か,逆にオンライン化することで克服できる困難は何かなど,オンラインにおける人間の諸活動の認知科学について,広く研究を募集する.例えば,以下のような領域が考えられる.
・オンライン学習(メディア授業)
・テレワーク
・ライブ配信などオンラインでのエンターテイメント
・仮想空間におけるアバターによるコミュニケーション,バーチャルな人物,対象物との相互作用
・オンラインへの適応の個人差
・オンラインで知り合った相手との関係性の維持
・オンラインとリアルのコンテンツの見方,マインドセット
・オンラインと対面における集団力学,グループダイナミクス
・時空間,対象物,状況を共有しない(制限されない)ことによる影響
など.

応募方法
本特集では,事前エントリー方式で原稿を募集する.執筆を希望する場合は,事前エントリーをすませた上,期日までに論文原稿を送付する必要がある.事前エントリーは,2021年9月7日(火)までに,論文タイトル,論文種別(研究論文,展望論文,短報論文,資料論文),著者氏名・所属・連絡先(住所,電話番号,e-mailアドレス),1000字程度のアブストラクト,キーワード(5個程度)を電子メールにて提出する.件名は「認知科学29-2事前エントリー」とする.論文原稿の投稿時には,『認知科学』の投稿規程,執筆要領にしたがうものとする.

提出先
事前エントリー,問い合わせ等は,以下のアドレスに送付する.
アドレス:jcss292special[at]Qomo.org : [at]を@に置き換えること.
・事前エントリー後,1週間以内にエントリー受付の返信がある.返信がない場合は,編集事務局に問い合わせること.
・論文の投稿方法は,エントリー提出者に個別に連絡する.

スケジュール
おおむね下記のスケジュールを予定している.諸事情により変更の可能性がある.
2021年9月7日(火) 事前エントリー締切
2021年10月8日(金) 論文原稿締切
2021年11月15日(月)頃 査読(1回目)結果
2022年1月24日(月)頃 査読(2回目)結果
2022年2月28日(月) 完成原稿提出締切
2022年6月初旬 2号発刊

『認知科学』特集(第29巻 第1号)
論文募集のお知らせ

特集タイトル認知科学から見た深層学習の地平線
掲載予定巻号: 第29巻 第1号(2022年3月発行)
担当編集者: 浅川伸一(東京女子大学),緑川 晶 (中央大学),高村 真広(広島大学)

1. 企画趣旨
認知科学,及び,関連する諸分野を深層学習モデルで結びつける意欲的な試みを広く募集する。本特集の企画意図は,これまで多く行われてきた深層学習モデルを用いて種々の認知機能を説明する従来型の提案を募ることのみではない。むしろ逆方向,すなわち認知科学から深層学習を含むAI研究への示唆や提言引き出し,知性をめぐる関連諸分野の相互交流を図ることも大きな目的である。ここでは深層学習モデルを用いて,人間を含む知性の解明を意図した研究を,人工知能 (Aartificial Intelligence: AI) から自然知能 (Natural Intelligence: NI) の意味でA2Nと表記し,反対に,自然知能 (NI) の解明による深層学習モデルの機能,性能向上を意図した研究をN2Aと表記する。本特集の意図は素朴なA2N研究のみならず,NIに関心を持つ研究者からの貢献が期待されるN2Aを含んだ研究を広く募ることである。A2Nとは,限定された状況や課題条件下では人間を凌駕する課題成績を示すようになって久しい深層学習モデルを認知モデルとして扱う研究を指す。例えば,機能的脳画像,賦活データとの対応や等価性を議論する研究 (Cadieu et al., 2014; Mitchell et al., 2008; Yamins & DiCarlo, 2016) においても,近年の拡散テンソル画像トラクトグラフィなどに見られる画像化技術の進歩に伴い (Moeller et al.,2020),そうした発展は医学研究への応用にも向けられている (Vieira, Pinaya, &Mechellia, 2017)。一方,N2AとはAI研究に対する認知研究からの貢献である。一例を挙げればHassabisらは,これまで,現在,そして,これから,という観点から,「神経科学にインスパイアされた人工知能」として以下の項目を挙げ,神経科学がAIを加速させる可能性を論じた(これまで:深層学習,強化学習,現在:注意,エピソード記憶,作業記憶,継続学習,内容的にはマルチタスク学習,転移学習,これから:物理世界の直感的理解,効率的学習,内容的には,一撃学習,ゼロショット学習,想像と計画,仮想的な脳活動解析)(Hassabis, Kumaran, Summerfield, & Botvinick, 2017)。Hassabisらの示唆は神経科学からAIについて論じている,人間の知的活動を扱う認知科学,認知心理学,認知神経心理学,などの諸分野からAIについても同じようなことが言えると考える。これら項目に加えて,認知研究と人工知能とのこれまでの経緯を踏まえた展望,さらに,神経心理学,精神医学 (Dayan & Abbott, 2001; Friston, Stephan, Montague, & Dolan, 2014) や,芸術,美学 (https://deepart.io/latest/) においても同様の相互交流に貢献する研究も歓迎する (Zhu, Park, Isola, & Efros, 2017) 。

2. 特集で扱う論文
日本語または英語で書かれた研究論文,展望論文,短報論文,あるいは資料論文を募集する。新規な研究成果を含む実験,理論,シミュレーション,応用,あるいは症例報告究など,認知科学に貢献しうる研究を対象とする。認知科学に貢献するものだけでなく,関連書領域への示唆,挑戦的な試みを歓迎する。

3. 応募方法
■ 応募資格
認知科学の研究者であれば誰でも投稿できる(詳しくは『認知科学』の投稿規程を参照)。本特集では,プロポーザル方式で原稿を募集する。執筆を希望する場合は,プロポーザル投稿をすませた上,期日までに論文原稿を送付する必要がある。プロポーザル投稿は,2021年4月3日(土)までに,論文タイトル,論文種別(研究論文,展望論文,短報論文,あるいは資料論文),著者氏名・所属・連絡先(住所,電話番号,e-mailアドレス),1000字程度のアブストラクト,キーワード(5 個程度)を電子メールにて提出する.投稿する論文は,『認知科学』の投稿規程と執筆要領にしたがうものとする。

■ 提出先
プロポーザル投稿は以下のアドレスに提出するものとする。
jcss2021.deeplearning[at]gmail.com [at]を@に置き換えること

■ 日程

1. 2021年04月03日(土) プロポーザル投稿締め切り
2. 2021年04月30日(金) プロポーザル採択通知 の執筆依頼
3. 2021年07月04日(日) 初稿投稿締め切り
4. 2021年08月中旬頃 第一回査読結果返送
5. 2021年11月上旬頃 第二回査読結果返送
6. 2021年12月05日(金) 最終稿締め切り
7. 2022年03月初旬29巻1号発行

文献
- Cadieu, C. F., Hong, H., Yamins, D. L. K., Pinto, N., Ardila, D., Solomon, E. A., Majaj, N. J., & DiCarlo, J. J. (2014). Deep neural networks rival the representation of primate IT cortex for core visual object recognition. PLoS Computational Biology, 10, 1-18.
- Dayan, P., & Abbott, L. F. (2001). Theoretical neuroscience. Cambridge, MA: MIT press.
- Friston, K. J., Stephan, K. E., Montague, R., & Dolan, R. J. (2014). Computational psychiatry: the brain as a phantastic organ. The Lancet Psychiatry, 1, 148—158.
- Hassabis, D., Kumaran, D., Summerfield, C., & Botvinick, M. (2017). Neuroscience-inspired artificial intelligence. Neuron, 95, 245-258.
- Mitchell, T. M., Shinkareva, S. V., Carlson, A., Chang, K.-M., Malave, V. L., Mason, R. A., & Just, M. A. (2008). Predicting human brain activity associated with the meanings of nouns. Science, 320, 1191-1195.
- Moeller, S., Kumar, P. P., Andersson, J., Akcakaya, M., Harel, N., Ma, R. E., Wu, X., Yacoub, E., Lenglet, C., & Ugurbil, K. (2020). Diffusion imaging in the post hcp era. International Society for Magnetic Resonance in Medicine, 1-22.
- Vieira, S., Pinaya, W. H., & Mechellia, A. (2017). Using deep learning to investigate the neuroimaging correlates of psychiatric and neurological disorders: Methods and applications. Neuroscience and Biobehavioral Reviews, 74,58-75.
- Yamins, D. L. K., & DiCarlo, J. J. (2016). Using goal-driven deep learning models to understand sensory cortex. Nature Neuroscience, 19, 356-365.
- Zhu, J.-Y., Park, T., Isola, P., & Efros, A. A. (2017). Unpaired image-to-image translation using cycle-consistent adversarial networks. arXiv:1703.10593, [cs.CV].

『認知科学』特集(第28巻 第3号)
論文募集のお知らせ

特集タイトル戸田正直『心理学の将来』から半世紀
掲載予定巻号: 第28巻 第3号(2021年9月発行)
担当編集者: 高橋康介(中京大学)・青山征彦(成城大学)

企画趣旨
遡ること半世紀,1960年代終わりから1970年代のはじめにかけて,戸田正直氏による”Possible roles of psychology in the very distant future” [1]という講演が行われ,直後に(日本語訳ではなく,大幅に加筆された)日本語版「心理学の将来」 [2]が発表された。内容については各自で一読して頂きたいのだが,その冒頭で戸田先生はまず「人類の未来は心理学の未来とともにある」と述べ,そしてそのことが「不幸」とりわけ「子どもがおとなにならなければならないのが不幸だという意味あいで不幸」と述べている。1970年前後という時代を考えればここで「心理学」は素直に「認知科学」と大部分オーバーラップすると考えて差し支えないだろう。その後の日本認知科学会の設立(補足の必要もないだろうが,戸田先生は日本認知科学会初代会長である)や1980年代のIBM天城シンポジウムあたりの雰囲気から想像するに,「(人間ではなく)人類」の成長に寄り添う学問としての認知科学に期待を込めていたのかもしれない。

日本語版「心理学の将来」で語られていることは,個々人というよりは社会,さらには人類が今後直面するであろう(一部やや過激な)社会問題である。特に自然科学技術の進化に人間社会科学が大幅に遅れていることを危機感とともに指摘し,「現代文明と多分人類自身をも救う唯一の道は,人間社会科学を非常に精度の高い厳密科学にまで急速に発展させること」と論じている。翻って現代,我々人類は情報通信技術や機械学習(人工知能)の爆発的進歩の中,右往左往する赤子のようである。ネット上には差別や嘘が蔓延し,シンギュラリティの不安に怯える。高度化した移動手段も同様で,グローバルな人的交流が多くのコンフリクトを引き起こし,超小型ドローンが爆弾を落とす。大規模災害や未知のウィルスにより社会システムは大打撃を受け,個々人は行動の拠り所を失う。

あれから50年。自然環境が大きく変動し,科学技術がさらなる爆発的進歩を遂げる中,認知科学,人間社会科学はどれだけ追いついたのだろうか。あるいは置いていかれたのだろうか。社会環境も大幅に変化し,認知科学が問うべき具体的問題も変わってきている。しかし一方で,戸田先生が50年前に「心理学の将来」の中で語ったことは今も全く色褪せていないように思える。

「心理学の将来」が含み置く認知科学に関するメタな議論に加えて,感情システムについての理論であるアージ理論の研究や,感情を持つ人工知能システムの構築を目指した1980年代のNENEプロジェクトなど,戸田認知科学に感じる時代の先取り感はとてつもない。これらの研究は「心理学の将来」の戸田先生自身による実践と捉えることもできるだろう。

そこで「心理学の将来」から50年の節目に,(1)戸田認知科学に関連する論文と人物としての戸田先生についての論考・エッセイ,(2)「心理学の将来」で語られたような認知科学という学問についての展望・論考,そして(3)戸田先生が重視していたように思える認知科学における理論と実証(実装)のあり方 [4],を中心に扱う特集号として,この戸田特集号を企画した。

同時に「心理学の将来」に対する波多野誼余夫氏の批判論文 [3]も見逃せない。戸田先生が謳う「人間社会科学を非常に精度の高い厳密科学」へすすめるということの背景には,人間社会そのものを客体として理解し予測し制御するという意味が込められているのだろう。少なくとも波多野先生はそう受け止めて,ある意味で強権的な心理学(認知科学)のあり方に不安(不満)を覚え,心理学者の任務を「むしろ無意識的に制御される可能性を低めていくこと」と論じている。50年前のこの議論は今も決着しないまま我々にのこされている。そのような意味で戸田特集号は決して戸田認知科学を称える集いではなく,どのようなアイデアやどのような批判に対しても「開いた」ものであることを付しておく。

[1] Toda, M. (1971) “Possible roles of psychology in the very distant future,” Proceedings of the XIXth International Congress of Psychology, pp. 70-75.
[2] 戸田正直 (1971) 「心理学の将来」依田新監修・日本児童研究所編『児童心理学の進歩』金子書房, pp.335-356
[3] 波多野誼余夫(1971)「コメント―特別論文「心理学の将来」について―」依田新監修・日本児童研究所編『児童心理学の進歩』金子書房, pp.357-362.

以上3点,日本認知科学会第24回大会「2007/03/24 戸田シンポジウム資料」にて入手できる。
https://www.jcss.gr.jp/meetings/jcss2007/weblog/20070324.html

[4] 高橋康介 (2020) 新しくて古い心理学のかたち, 心理学評論,  https://psyarxiv.com/5pzy7/

特集で扱う論文
本特集は論文(研究論文,展望論文,短報論文)と記事(エッセイなど)で構成する。論文・記事ともに、以下の内容の日本語または英語で書かれた依頼原稿と一般公募原稿を募る。

1)関連する研究論文および記事
戸田先生の研究(例えばアージ理論やNENEプロジェクト)を発展させた,戸田先生の研究と関連した,あるいは戸田先生の研究を批判する論文。実験・理論・シミュレーション・モデルによる研究論文・展望論文・短報論文のいずれも可。ただし,いずれのカテゴリにしても理論に関する深い洞察を期待する。

また,これまで,日本認知科学会大会(2007年第24回「来るべき認知科学の姿:戸田正直の夢から」),特集(Vol 13 (4) 2006「戸田正直氏を送る」),中京大学人工知能高等研究所のニュースレター(2006年12月 No. 19「戸田正直先生追悼号」)などで,たびたび戸田先生の人となりが紹介されている。本特集においても,上記企画で触れられていないことを中心に戸田先生という人物についての記事(エッセイなど)を募りたい。

2)認知科学の過去・現在・未来
主に戸田先生,波多野先生の論考[1-3]を踏まえて,認知科学の過去(特に論考からの50年),現在,未来(近い未来から遠い未来まで)を論じるもの。50年前に戸田先生が見た風景を踏まえて,移りゆく時代背景の中で認知科学が人間社会の中で果たすべき役割,学問としてのゴール,扱うべきテーマなどを議論したい。

3)これからの認知科学における理論と実証(実装)のあり方
これからの認知科学における理論と実証(実装)のあり方を論じるもの。現代の認知科学はやや現象重視で理論負荷が低くなっているようにも思える。その帰結として,現会長植田氏も指摘するように[5]認知科学研究の再現可能性の低下も危惧される。素早い出版サイクルの弊害,ストーリー重視の研究評価,数理理論から人間行動を予測することの難しさなど,多くの問題が関わっているだろう。この現状を踏まえて,戸田先生が目指したであろう理論と実証(実装)の循環による認知科学の進展について広く議論したい。必ずしも戸田先生の議論を踏まえる必要はない。少し関係する参考文献として高橋(2020)[4]。

[5] 植田一博 (2019) 会長就任のご挨拶: 認知科学研究の質を高めることに向けて, 認知科学, 26(1), 3-5.

応募方法
 投稿資格:
投稿資格・・・投稿原稿の著者のうち少なくとも一人は日本認知科学会の会員であるか,または入会手続き中でなければならない(詳しくは『認知科学』の投稿規定を参照)。ただし依頼原稿はこの限りではない。

 本特集では,プロポーザル方式で原稿・企画を募集する。論文(研究論文,展望論文,短報論文)の執筆を希望する場合は,1000字から3000字程度のプロポーザルを期日までに投稿する。記事(戸田先生の人となりなどを紹介するエッセイなどで,刷り上がり3ページ以内とし,査読はなく閲読のみ行う)の執筆を希望する場合は,400字程度のプロポーザルを期日までに投稿する。また,その他の企画案もプロポーザルとして受け付ける(文字数・フォーマットは自由)。プロポーザルが採択された場合は,期日までに原稿を送付する必要がある。

プロポーザル投稿は,2020年10月31日(土)までに,タイトル,種別(研究論文,展望論文,短報論文,記事),著者氏名・所属・連絡先(住所,電話番号,e-mailアドレス),プロポーザル(論文は1000字から3000字程度,記事は400字程度),キーワード(5個程度,記事は不要)を電子メールにて提出する。投稿する原稿は,『認知科学』の投稿規定,執筆要領にしたがうものとする。

 提出先:
プロポーザルは,以下のアドレスに提出するものとする。一般公募原稿は,投稿査読システムから投稿する。その要領は,原稿執筆依頼時に案内する。

jcss2021toda [at] gmail.com

なお,提出後,一週間以内に,受領確認のメールを著者に送付する。

 スケジュール:
おおむね下記のスケジュールを予定している.諸事情により変更の可能性がある.

2020年10月31日(土)プロポーザル締切
2020年11月10日(火)原稿執筆可否の決定と執筆依頼
2020年12月20日(日)原稿投稿締切
2021年1月24日(日)査読結果の返送
2021年3月31日(水)修正原稿の提出締切
2021年4月30日(金)再査読結果の返送(採否決定)
2021年5月31日(月)最終原稿の提出締切
2021年9月1日(火)『認知科学』第28巻3号掲載

『認知科学』特集(第28巻 第1号)
論文募集のお知らせ

特集タイトル圏論は認知科学に貢献できるか
掲載予定巻号: 第28巻 第1号(2021年3月発行)
担当編集者: 高橋達二(東京電機大学)・布山美慕(早稲田大学)・寺井あすか(はこだて未来大学)

企画趣旨
コミュニケーションから言語の意味まで,認知科学の研究対象はなんらかの関係性の中にある.この関係性というものを中心に系の記述を可能とする数学理論が圏論である.「関係性を中心に」とは,複数の要素が先立って定義されて存在し,それらの間の相互作用として関係性が定義されるのではなく,むしろ豊かな関係性をこそ第一義的なものとして捉え,その関係性を満たすものとして対象が見返される(措定されていた対象が改めて見出される),といった態度を指す.例えて言えば、確実なアトムである点が動いて線ができるのではなく,線が交わった場所(関係)が点として見出され,またボタンとボタン穴は,両者が「ボタンを留める」という関係を持って初めてボタンとボタン穴という対象として存在する.このような態度変更,すなわち理論フレームの転換は,集合論的・要素還元的な見方から,圏論的・システム論的な見方への転換と見なせよう.

このフレームの転換によって,多くの認知科学の対象の捉え方も変化しうると思われる.たとえば統計的アプローチや分散表現による言語の意味の表現(語の意味は他の語との関係性と見なす)なども、ある意味ではすでにその端緒の一例として考えることができる.加えて圏論では,関係性の関係性といったメタ的な関係性の記述もスマートに行うことができ,階層的なシステムを記述する言語としても期待できる.このように、関係性の記述に強い圏論を用いて,システム性・関係性・階層性が本質と捉えられるような対象の研究を推進することによって,認知科学研究に新しい世界観と広がりを加えうる.

さらにもう一つの圏論の認知科学に対する重要性として,モデリングの共通言語としての可能性がある.圏論は複数の構造同士の間に様々な強さの「同じさ」を定式化でき,このことを用いて代数学,幾何学,論理学などの間の相互翻訳関係の確立に成功している.ここから,認知モデルの共通言語としての将来的な有効性も期待できるだろう.たとえば,既存の認知モデルには論理的・記号処理的なモデルと確率・統計的なモデルがあり,前者は推論や問題解決,後者は知覚や学習の分野で成功を収めてきた.これら両者の適用範囲を拡げるため,また両モデリング手法の関係を明らかにしてより一般的・統合的な記述を行うためには,より統一的な言語が必要であり,圏論にはその可能性があると我々は考える.

圏論は,数学と計算機科学においては理論構築に大きく貢献したが,その外側では例えば前世紀に,理論生物学における非実体論的・関係論的な生命の描像や自己言及的なロジックの定式化において注目を集めた.近年では神経科学や哲学にまで適用範囲が広がり,その有効性と可能性に注目が集まっている.国内の認知科学に限って言えば,2017年の日本認知科学会第34回大会オーガナイズドセッション「同じさの諸相:認知科学・数学・哲学からの示唆」では,関係性から対象の同じさを見返す議論に圏論が用いられた.2019年1月にはワークショップ「圏論による認知モデリングの可能性」,同年日本認知科学会第36回大会オーガナイズドセッション「圏論による認知モデリングの可能性:ホモ・クオリタスとしての人間理解に向けて」も開催された.今後,日本の認知科学の特色の一つとして発展していく可能性がある.

本特集号は,こういった理論的背景と近年の圏論の認知科学への応用の期待を踏まえ,圏論を用いた認知科学研究の論文を募集するものである.新規かつ挑戦的な分野であるため,今後の可能性を重視し萌芽的な論文や,圏論の適用に批判的な論文も歓迎する.

特集で扱う論文
日本語または英語で書かれた研究論文,展望論文,短報論文,あるいは資料論文を募集する.圏論を用いることによる新規な研究成果を含む実験,理論,シミュレーション,機械学習,AI,工学応用研究,あるいはフィールド観察研究など,認知科学に貢献しうる研究を対象とする.たとえば,認知科学の研究対象に対するモデリングに圏論を直接用いるものだけでなく,圏論固有の概念に発想を得たモデルや議論も受け付ける.

また,圏論は純粋な数学理論であるのに対し,現実のデータは多くの雑音を排しがたい.加えて,現時点では圏論を用いた動的過程の記述方法は未解明であり,系の時間発展の記述が課題である.今後の認知科学への圏論の応用の発展を目指し,現実のノイジーで動的なデータに対し,いかに圏論を利用した研究を行いうるかを探求する基礎的な論文も受け付ける.

更に,批判的な論文も歓迎する.圏論に対しては,理論的に,また経験科学における適用についても,以前から根強い批判がある.認知の理解における圏論のキラーアプリケーションはまだ存在していないと思われるので,その有効性と可能性についてこそ本特集で批判的に吟味したい.

応募方法
 投稿資格:
投稿原稿の著者のうち少なくとも一人は日本認知科学会の会員であるか,または入会手続き中でなければならない(詳しくは「認知科学」の投稿規程を参照).

本特集では,プロポーザル方式で原稿を募集する.執筆を希望する場合は,プロポーザル投稿をすませた上,期日までに論文原稿を送付する必要がある.プロポーザル投稿は,2020年4月13日(月)までに,論文タイトル,論文種別(研究論文,展望論文,短報論文,あるいは資料論文),著者氏名・所属・連絡先(住所,電話番号,e-mailアドレス),1000字程度のアブストラクト,キーワード(5個程度)を電子メールにて提出する.投稿する論文は,「認知科学」の投稿規程と執筆要領にしたがうものとする.

 提出先:
プロポーザル投稿は以下のアドレスに提出するものとする.

jcss2020.category.cognition[at]gmail.com
[at]を@に置き換えること

なお,提出後,一週間以内に,受領確認のメールを著者に送付する.論文投稿は電子投稿システムで行う.投稿方法の詳細はプロポーザル採択者にメールで通知する.

 スケジュール:
おおむね下記のスケジュールを予定している.諸事情により変更の可能性がある.

2020年04月13日(月)プロポーザル投稿締切
2020年05月01日(金)プロポーザル採択通知(執筆依頼)
2020年07月03日(金)論文投稿締切
2020年08月末頃   第一回査読結果返送
2020年11月上旬頃  第二回査読結果返送
2020年12月11日(金)最終稿提出締切
2021年03月初旬   28巻1号掲載

『認知科学』特集(第27巻 第3号)
 論文募集のお知らせ

特集タイトル若手研究者の認知科学
掲載予定巻号: 第27巻 第3号(2020年9月発行)
担当編集者: 服部雅史・日高昇平(日本認知科学会編集委員会)

企画趣旨
わが国の若手研究者のキャリアパスは,この10年から20年の間に大きく変化してきました.近年では,わが国の研究力の低下も大きな問題となっています.こうした状況の中で,特に終身ポストの獲得を目指す若手研究者にとって,数多くの論文を書くことの重要性が,ますます高くなっています.もちろん,世界トップクラスのジャーナルに研究成果を出版することは重要ですが,母語の日本語で質の高い議論ができる場の存在も貴重です.そこで,日本認知科学会編集委員会では,テーマを限定しない若手研究者による研究を対象とした特集を企画します.この企画は,若手研究者のキャリアパス形成や助成金獲得の応援だけでなく,学会全体の活性化にも大きく寄与すると考えています.なぜなら,認知科学のような学際的分野では,さまざまな分野の多様な発想が不可欠であるからです.そういった意味でも,若手研究者の新鮮で自由な発想に基づく研究成果を期待しています.日本認知科学会は,これまでも様々な形で若手研究者の研究活動を支援してきました.特に,『認知科学』第24巻3号(2017年9月発行)で初めて企画した「若手研究者の認知科学」特集には,数多くの論文が集まり,一定の役割を果たすことができたと考えています.あれからちょうど3年が経過しようとしており,世代も少しずつ移行していますので,再び,同様の特集を企画いたします.

特集で扱う論文
通常の一般投稿と同様,テーマは限定せずに,認知科学に関係する内容の論文を広く受け付けます.

投稿資格
投稿の時点で第一著者が以下のいずれかに該当する場合を対象とします.
・大学や大学院に在学中の方
・大学院修了(博士課程単位取得退学を含む)後3年以内の方
第一著者が上記の資格を有することがわかるような書類(例:学生証の写し)を投稿時に提出してください.
論文に関する連絡著者 (corresponding author) は,第一著者である若手研究者としてください.

さらに,「認知科学」投稿規程の「著者の資格」(投稿原稿の著者のうち少なくともひとりは本学会の会員であるか,または入会手続き中でなければならない.)を満たすことが必要です.

投稿方法
本特集では,プロポーザル方式で原稿を募集します.投稿を希望する場合には,以下の要領にしたがって,プロポーザルと論文を提出してください.

・プロポーザル:
2019年10月31日(木)までに,次の(1)~(11)を記したプロポーザル文書を電子メールで提出してください.件名は「若手研究者論文特集プロポーザル」としてください.提出先は,次の通りです.
csedit-wakate273_at_jcss.gr.jp(_at_ を @ で置き換えてください.)

 (1) 論文タイトル
 (2) 論文種別(研究論文,展望論文,ショートノート)
 (3) 著者全員の氏名・所属
 (4) 著者全員の会員資格(正会員・学生会員・非会員)
 (5) 第一著者の連絡先(氏名,住所,電話番号,電子メールアドレス)
 (6) 英文アブストラクト(150 words程度)
 (7) 和文アブストラクト(400字程度)
 (8) キーワード(日英併記,5個程度)
 (9) 研究分野・領域(下記一覧から選択,複数選択可)
 (10) 論文の目次案
 (11) 論文の内容(研究目的・方法・結果・考察など)(A4判3~4枚程度)

なお,論文プロポーザルの代わりにフルペーパーを提出していただいても結構ですが,その際にも上記の(1)~(9)の内容はすべて含めてください.
ただし,匿名査読のため,論文本文と上記(1)~(9)の情報は別ファイルでご提出ください.

・論文投稿:
プロポーザルで執筆が認められた著者は,2019年12月10日(火)までに,論文を電子メールにて提出してください.その際に,件名は「若手研究者論文特集投稿」としてください.投稿する論文は,『認知科学』の投稿規程,執筆規程にしたがって執筆し,「電子投稿の要領」にしたがって投稿してください.
投稿方法は,プロポーザルに対する返信の中で指示します(投稿システムによる投稿になる予定です).
投稿規定と執筆規定については『認知科学』のブルーページまたは日本認知科学会のWebページを,電子投稿の要領については日本認知科学会のWebページを参照してください.

スケジュール
投稿から査読,掲載に至るまでのスケジュールは以下の通りです.プロポーザルや論文投稿以外のスケジュールはあくまでも予定ですので,前後することがあります.査読結果によっては,第27巻3号の掲載に間に合わない場合もありますが,その際には,著者の希望に応じて,通常の投稿論文として査読を継続することができます.

2019年10月31日(木)プロポーザル締切
2019年11月10日(日)論文執筆可否の決定と執筆依頼
2019年12月10日(火)論文投稿締切
2020年1月31日(金)査読結果の返送
2020年3月31日(火)修正論文の提出締切
2020年4月30日(木)再査読結果の返送(採否決定)
2020年5月29日(金)最終原稿の提出締切
2020年9月1日(火)『認知科学』第27巻3号掲載

問い合わせ先
本特集に関するお問合せは,以下にお願いいたします.
 服部雅史・日高昇平(日本認知科学会編集委員会)
 csedit-wakate273_at_jcss.gr.jp(_at_ を @ で置き換えてください.)

研究分野・領域一覧
分野,領域からそれぞれ1つ以上のキーワードを選んでください.

分野
a.心理学 b.言語学 c.情報科学 d.哲学 e.社会学 f.教育学 g.神経科学 h.生理学 i.精神医学 j.文化人類学 k.社会科学 l.その他(   )

領域
01.視覚 02.聴覚・音声 03.その他の感覚知覚 04.言語 05.読み書き 06.音楽 07.学習 08.発達 09.推論・思考 10.記憶 11.知識 12.教育 13.感情 14.問題解決 15.相互作用 16.インタフェース 17.コミュニケーション 18.支援システム 19.ロボティクス 20.パターン認識 21.運動 22.遂行 23.意思決定 24.自己と性格 25.臨床生理 26.注意 27.複雑系 28.社会心理 29.動物認知 30.ニューラルネット 31.研究法・統計 32.その他(   )

『認知科学』特集(第27巻 第2号)
 論文募集のお知らせ

特集タイトル「生きる」リアリティと向き合う認知科学へ
掲載予定巻号:第27巻 第2号(2020年6月発行)
担当編集者:諏訪正樹(慶應義塾大学)、青山征彦(成城大学)、伝康晴(千葉大学)

企画趣旨
 「知」とは何か。それは、私たちが「よりよく生きる」ための資産である。「生きるための知恵」を探究すること、それこそが「知」の科学の目標であるはずだ。しかし、「知」の科学たる認知科学は、領域に細分化され、ある種の擬似問題(現実世界の諸要因を隠蔽した実験室内での課題)の解決に囚われ、本来の目標からは遠いところをさまよっているのが現状ではないだろうか。
 その根底には、研究方法論上の硬直があるように思う。20世紀初頭の行動主義への批判を経て確立された認知主義は、情報処理モデルに基づく条件統制された実験と計算機シミュレーションによって人間の認知を探究する「科学」的な方法論を手にしたと考えられている。こうした方法論によって明らかにされてきた知見も多くあるのは、事実である。
 しかし、この方法論の「成功」は、そのようなパラダイムにうまくあてはまらない認知の現象を切り捨ててきた結果として成り立っている。そこで切り捨てられたのは、日々の生活の中に埋め込まれた知の姿であり、人生の長期間に亘って学習される知の様相であり、フィールドや現場における実践で発揮される知、つまり、人が「生きる」ことに伴う諸現象である。別の言い方をすれば、状況依存性、身体性、個別具体性、個人固有性、一回性、偶然性、突発性など、人が「生きる」中で向きあわざるを得ない現実世界の多くの要因が見過ごされてきたとも言える。これらを切り捨てたまま、「知」の豊かな諸相を解きあかすことはできないであろうし、ひいては、よりよく生きることに資することにもつながらないであろう。こうした問題意識は、ブルーナーによるナラティブアプローチおよび民俗心理学(folk psychology)の提唱、サッチマンやレイヴによる状況への注目などにその原型を見てとれるが、近年の認知科学はややもするとこうした指摘とは別の方向へ向かっているように感じられてならない。
 認知科学は、今こそ果敢に実践の場に出て、人が「生きている」フィールドや現場のリアリティにしかと向き合うことに挑戦すべきではないだろうか。フィールドや現場に出るや否や、研究者は、現実世界の複雑系に向き合うことを余儀なくされ、研究方法論上の様々な課題に直面するはずである。研究者自ら、リアルな実践とともに生きる存在として、その実践の経験をどう観察し、振り返り、記述するのがよいか? そもそも、実践における何を研究の対象として焦点化し、どういった様相や側面に着眼するのか? 従来頻繁に取りあげられてきた研究対象や、従来型の研究方法論に固執しているだけでは足らない。人が生きている現場のリアリティにしかと向き合い、そこに立ち上がる問題意識に応じるには、従来あまり焦点が当たらなかった現象を研究対象に据え、新しい研究方法論を開拓しなければならないだろう。
 本特集号は、そういった果敢な挑戦を大いに奨励し、「生きる」現場に向きあう研究論文を募集したい。「論文とはこうあらねばならぬ」という従来のお作法を超えて、新しいスタイルの成果の提示の仕方を模索するような論文も期待したい。

特集で扱う論文
研究を特徴付ける概念やキーワードとしては、例えば、以下のようなものが挙げられる
(これらに限るわけではない)

実践の内側からの観察、記述
一人称、二人称的視点からの観察、記述
当事者による観察、記述
研究者の個性、立場、人生を含む記述
シングルケースに基づく記述
リフレクションやメタ認知の手法の探究
ナラティブ(ライフストーリーやライフヒストリーを含む)
意味、価値、文化の醸成
人と人、人と場、身体と場のインタラクション
場のデザイン
「生きる」とともにある学びや変容
生活における身体知の学び

応募方法
 本特集ではプロポーザル方式で原稿を募集する。執筆を希望する場合は、3000字前後のプロポーザルを期日までに提出し、プロポーザルが採択された場合は、期日までに論文原稿を送付する必要がある。

プロポーザル提出:2019年6月30日(日)までに、論文タイトル、論文種別(研究論文、展望論文、ショートノート)、著者氏名・所属・連絡先(電話番号、e-mailアドレス)300字前後のアブストラクト、3000字前後のプロポーザル、キーワード(5個程度)をまとめたPDF文書を、後述するアドレスに提出する。件名は「認知科学27-2プロポーザル」とする。ただしプロポーザルにおける図や表、文献リストは字数としてカウントしない。

本論文提出:プロポーザルが採択された著者は2019年10月15日(火)までに本論文を電子メールで提出する。件名は「認知科学27-2投稿」とする。投稿する論文は、『認知科学』の投稿規程、執筆規程にしたがうものとする。

提出先
プロポーザル、本論文提出ともに以下のアドレスに提出する

提出アドレス:jcss272special[at]gmail.com
[at]を@に置き換えること

なお、提出後数日以内に、受領確認のメールを著者に送付する

スケジュール
おおむね下記のスケジュールを予定している。諸事情により変更の可能性がある。
2019年 6月30日(日) プロポーザル提出締切
2019年 7月15日(月) プロポーザル採択通知(執筆依頼)
2019年 10月15日(火) 論文原稿締切
2019年 11月30日頃   査読(1回目)結果
2020年 1月31日頃   査読(2回目)結果
2020年 2月29日(土) 完成原稿提出締切
2020年 6月初旬    2号発刊