自己剽窃および二重投稿は,研究倫理に反する行為であり,日本認知科学会(以下,当学会)は,『認知科学』および当学会が刊行する出版物において,こうした行為がなされることは断じて許容しない。
なお,自己剽窃とは,同一著者(複数著者のうち一部が重なる場合も含む)が,すでに出版(発表)された論文等または出版予定の論文等(以下,「公刊論文」とする)と,同一または類似性の高い内容の論文等(翻訳を含む)を,別の学術ジャーナル(査読つき学術論文誌)等に投稿・寄稿することを指す。また,二重投稿とは自己剽窃の一形態であり,ほぼ同時期に複数の学術ジャーナル等に投稿・寄稿することを指す。
「自己剽窃の対象となる公刊論文」の代表例としては,以下のものがある。
「自己剽窃の対象となる公刊論文」に当たらないものの代表例としては,以下のものがある。
なお,以下は「公刊論文」ではあるが,当学会は「自己剽窃の対象となる公刊論文」とはみなさないこととする。
『認知科学』に投稿された論文が自己剽窃に該当することが判明した場合,それが『認知科学』の出版前であれば,直ちに出版に向けたすべての手続きを中止する。中止が困難な場合や出版後の場合は,遡って当該論文の出版を取り消す。
「自己剽窃の対象となる公刊論文」に該当しない公刊物と類似した内容は,『認知科学』に論文として投稿することが可能である。その場合,導入,分析,考察のいずれかまたはすべてにおいて,より推敲されていることが求められる。
なお,「自己剽窃の対象となる公刊論文」に当たるか否かにかかわらず,当該の投稿論文(以下,当該論文)と同一または類似した内容を含む著作物(以下,「関連著作物」)が存在する場合は,著者は,以下のすべてを実施する義務を負い,その義務を果たさない限り,当該論文の『認知科学』における出版は認められない。また,その義務を果たしていないことが明らかになった場合は,自己剽窃に準じた扱いをすることがある。
以上
2020年10月1日 制定