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日本認知科学会

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「認知科学」査読要領(旧)

本要領は,学会誌「認知科学」への投稿論文(研究論文,展望論文,およびショートノート.以下「論文」という)の査読の作業手順について,編集委員会,査読者,および著著の役割を定めたものである.なお,論文以外の投稿原稿と依頼原稿は担当編集委員1名が閲読し,必要に応じて著者に修正を求めた上で,編集委員会で採否を決定する.

1. 投稿の受理

編集委員会は,受付日と受付番号を記入した受領通知を著者に送付する.ただし,投稿に不備がある場合には,受理せずに返却する.

2. 担当編集委員の決定

編集委員会は,論文を受理した後,担当編集委員1名を選ぶ.

3. 査読者の選定

編集委員会は,担当編集委員の推薦に基づき,査読者2名を選ぶ.2名の査読者の専門分野は異なることが望ましい.担当編集委員は各査読者に論文1部および査読報告用紙を送付し、査読を依頼する.査読者は,依頼を受けてから1週間以内に査読担当の諾否を担当編集委員に報告する.査読を承諾した場合,依頼を受けてから1カ月以内に査読結果を担当編集委員に報告する.査読者が依頼を拒否した場合,同様の手続きに従い,新たな査読者を選定して依頼する.

4. 査読

査読者は論文を以下の1つに判定し,必要に応じて付随意見および照会を査読用紙に記入し,担当編集委員に報告する.

  • 採録.
  • 条件付採録.著者に若干の修正を求めた上で採録とする.
  • 照会後再査読.著者に照会して回答または修正を求めた上,改めて査読を行なう.
  • 不採録.

5. 査読の指針

査読にあたっては,以下の点を考慮する.

  • 認知科学の論文として内容が一定の水準に達しているか.
  • 研究論文の場合,オリジナリティがあるか,新規で重要な内容が提示されているか,関連研究との比較が十分なされているか.
  • 展望論文の場合,関連事項は十分網羅されているか,バランスのとれた視点から議論や評価がなされているか.
  • 内容上誤りや脱落がないか.不要・冗長な箇所がないか.
  • 読者が広い分野にわたっていることを考慮した記述となっているか.
  • 表記や文法の誤りがないか.文章の構成が妥当か.表現がわかりやすいか.

これらに関して重大な不備がある場合は,それについて付記した上で,D(不採録)と判定する.

6. 査読結果の扱い

担当編集委員は,査読者からの報告に基づき,以下のいずれかの措置をとる.

  • 両査読者ともAまたはBの判定の場合,著者に必要な修正を求めた上で採録と判定する.著者は1カ月以内に修正を行なうものとする.
  • 両査読者ともDの判定の場合,不採録と判定する.
  • 査読の結果,判定がAとDまたはBとDに分かれた場合,新たに第3査読者を選定して査読を依頼し,その結果によって判定する.第3査読者は,それまでの査読結果を参照の上,A,BまたはDの判定を行なうものとする.

ただし,担当編集委員は査読者の報告のいかんに関わらず照会を行うことができる.採録または不採録と判定した場合はその旨の報告を行う.著者への照会は,編集委員会を経ずに行ってよい.

7. 照会後再査読

照会後再査読の場合,担当編集委員は照会の内容を著者に伝え,その回答を待って,査読者に再査読を依頼する.著者は照会に対して,3カ月以内に回答3部を担当編集委員に送付する.著者が論文に変更を加えた場合は,変更箇所を回答に明記するとともに,変更した論文3部を添付する.

8. 再査読

再査読は初回にAまたはBまたはCの判定を下した査読者に依頼する.再査読に際して査読者は,A,B またはD の判定および付随意見のみを報告する.特別必要な場合を除いて,新たな照会は行なわない.

9. 採否の決定

担当編集委員は,判定報告にあたり,論文の各版と査読報告を編集委員会に提出する.編集委員会は,担当編集委員からの報告に基づいて論文の採否を決定し,著者に結果を通知する.採録の場合はさらに掲載予定を伝えて著者紹介を依頼する.

10. 氏名の非公開

  • 査読者に対しては著者の氏名や所属を公開しない.
  • 著者に対しては査読者の氏名を公開しない.
  • 各年度に採否が決定した論文の査読者の氏名を学会誌の次年度第1号に一括して掲載する.

11. 著者からの連絡等

著者からの問合せや投稿取り下げの連絡は担当編集委員に対して行なう.

12. 編集委員の論文

編集委員は,自分が著者である論文に関する議事には参加しない.

以上の手順の概要を下に図示する。



1994年7月4日 制定
1998年6月25日 一部修正
1999年11月12日 6c, 8を修正
2001年2月21日 5を修正
2007年2月4日 4と7の「照会」を「照会後再査読」に変更