研究分野別一覧

相互作用

  • OS07-1
    公募発表
    大石 真史 (筑波大学)
    大澤 博隆 (筑波大学)
    本研究では,人間とエージェントの相互作用での社会的比較の効果を評価するシステム構築を目的とした.社会的比較は,タイピング課題とアンケートで評価する.同化と対比を誘発する2条件とエージェントが人間より能力が高いか低いかを示す2条件を組み合わせた4条件を作成した.条件操作は,使用者に与えるエージェントの情報やエージェントとのチャット,タイピング課題時の能力値で操作する.GPT-2とチャットボットで自動化したシステムを構築することができた.
  • OS11-4
    公募発表
    天谷 晴香 (国立国語研究所)
    Copresence is realised not only by physical interaction but also through distant communication. Social media influencers build relationship through their content with their viewers. This study examines the way the influencers verbally switch between here-and-now things and there-and-then things so that they can situate themselves more realistically in viewers’ place-and-time, utilizing the immediate and displaced modes by Chafe(1994) and the decontextualization degrees by Cloran (1994). Words in the titles of their beauty-related videos were found to become more decontextualized in the time course. In their speech in the video, the influencer addressed directly to their viewers especially in the unusual situation as in a quarantine period of the society.
  • OS11-5
    公募発表
    若松 綾人 (東京電機大学大学院)
    安田 哲也 (東京電機大学)
    小林 春美 (東京電機大学)
    遠隔対話での聞き手の様子が、話者が教示行為に使う際のジェスチャーと言語に影響を与えるかを調べた。参加者は実験者に指定された事物について説明をした。結果として、聞き手の姿を写すカメラがOn/Offのどちらでも、話し手のジェスチャー産出数は変わらなかった。話し手は聞き手が見えない状態でも、聞き手に自分の姿が見えると考えてジェスチャーをしていたか、あるいは自分の発話を促すためジェスチャーを行なっていたか、いずれの可能性もあることが示唆された。
  • OS11-6
    公募発表
    小林 勝也 (東京電機大学大学院)
    安田 哲也 (東京電機大学)
    小林 春美 (東京電機大学)
    本研究では共有知識の有無が、言語・非言語使用に影響するのか否かを調べるため、Zoomを使った遠隔対話を用いた実験を行なった。実験はナビゲーション課題を模したものであり、話し手に道順を伝えてもらった。言語分析からは特に「そ系」(それ・その・そこ)の用法ごとの使用頻度に大きく差があり、指示形容詞である「その」が最も多く使われた。非言語分析からはジェスチャーの回数も相手を見る時間も、どちらも共有知識の有無に影響を受けていることが示された。
  • OS13-9
    公募発表
    高橋 英之 (大阪大学大学院)
    橋川 莉乃 (大阪大学)
    堀部 和也 (大阪大学大学院)
    岡田 浩之 (玉川大学)
    本発表では,「自分と他者の関係」と「世界の心的操作可能なモデル」を反復的にもう一方の学習に際してプロジェクションさせることで,他者との関係性の理解と世界そのものの理解が相補的に展開していくモデルを提案する.そしてこのようなモデルにもとづいてコミュニケーションを捉えることで,これまでとは異なるコミュニケーションの価値についての視座が得られるのではないか,という議論を行いたい.
  • O1-3
    伊藤 貴昭 (明治大学)
    本研究では,理解を確認するための説明活動が,説明者および聞き手の理解に及ぼす影響を検討した。大学生ペアを対象に,Zoomを利用して,遠隔での説明活動を実施した結果,説明者と聞き手の得点には差が見られなかったが,説明前後における自己評価の変化と得点との間に両者で異なる結果が得られた。説明者は自己評価を下げる一方,聞き手は自己評価を上げており,また,自己評価の変化と得点とは逆相関の関係が見られた。
  • O2-3
    遠山 紗矢香 (静岡大学)
    松澤 芳昭 (青山学院大学)
    谷 聖一 (日本大学)
    本研究は,Computational Thinking (CT) とはどのような能力なのかを検討することを目指して,計算機科学とCTに関連した問題が出題される「ビーバーチャレンジ」の問題解決過程を分析した初期段階の研究である.本研究では大学生の正答率が低かった「検査」と「画像圧縮」の2問に焦点化して,2名で話し合いながら問題を解かせて問題解決過程を観察した.大学生4ペアの分析結果を用いて,問題解決過程でのCTの発現について検討した.
  • O2-4
    中山 隆弘 (東京大学)
    白水 始 (国立教育政策研究所)
    齊藤 萌木 (東京大学)
    飯窪 真也 (東京大学)
    対話型授業の中で話量が少なくとも理解を深めている生徒が存在する.本稿では「知識構成型ジグソー法」7授業61グループ172名の発話量と学習成果の相関関係を調べた先行研究の結果を詳細に分析した.話量は平均より少なくとも理解を平均以上に深めた48名を対象に,グループメンバーの話量と理解度を分類した上で,対話のパタンを分析した.その結果,寡黙な生徒も他の生徒の対話を聞きながら,対話を意味的に先導するモニター役を務めていたことが示唆された.
  • O3-1F
    前川 知行 (慶應義塾大学)
    松森 匠哉 (慶應義塾大学)
    福地 庸介 (慶應義塾大学)
    今井 倫太 (慶應義塾大学)
    本研究はインタラクションとしての質の高い推薦を行う対話システムの開発を目的とする.既存の推薦対話システムには,ユーザの曖昧な興味をシステムが理解できないという問題点がある.本稿では,対話の中でユーザの興味を動的に推定するSCAIN/Rを提案する.試作したシステムを用いて参加者に対話を試してもらう予備実験を行った.結果として,ユーザの興味が曖昧な段階では,言及対象を特定しない発話をシステムが行うことが効果的であると確認された.
  • O3-3
    高田 亮介 (静岡大学)
    竹内 勇剛 (静岡大学)
    人は他者の意図を推定することで円滑に協調できる一方で,自己と他者の意図推定過程が同じである場合は円滑に協調できない"相互予測問題"に陥る.本研究では,全てのエージェントが同一のモデル化手法のもとで円滑な協調を実現することを目的に,エージェントの立脚点が相互予測問題を解消することを,強化学習を用いたシミュレーション実験によって確認した.本研究の成果は,相互予測問題を解消する意図推定モデルの実現と,それを獲得するプロセスの解明に寄与し得る.
  • O3-4
    矢野 颯真 (静岡大学情報学部行動情報学科)
    井上 直紀 (静岡大学情報学部行動情報学科)
    森田 純哉 (静岡大学)
    本研究では、ジレンマ環境での新規なコミュニケーションシステムの成立と変化について、ゲームを用いて実験的に検討した。実験の結果、ジレンマ環境においてコミュニケーショシステムが大きく変化したことが示された。また、高得点者と低得点者の主観評価の違いから、明示的な搾取構造が見て取れた。協調優位なジレンマ環境においては、低得点者にのみ曖昧性の低下が見られ、非明示的な搾取構造が示唆された。
  • P1-03
    白水 始 (国立教育政策研究所)
    齊藤 萌木 (東京大学)
    飯窪 真也 (東京大学)
    森山 一昌 (飯塚市教育委員会)
    協調学習は学習成果の可搬性や学び方の学び(メタ学習)を保証するとされるが,どの程度長期間保持されるかは定かではない.本稿では小学校6年生から「知識構成型ジグソー法」授業で学んだ学習者7名に10年後の回顧的インタビューを行った.その結果,自分の言語化や理解内容を中心に体験を想起でき,「話しながら理解を深める学び方」として肯定的に想起されることが示された.この結果は協調学習の成果を示し,教育目標や教育実践研究の在り方に刷新を促す.
  • P1-04F
    下條 志厳 (立命館大学大学院人間科学研究科)
    林 勇吾 (立命館大学)
    大本 義正 (静岡大学情報学部)
    森田 純哉 (静岡大学)
    ICAPにおいて最も深い学習プロセスであるInteractiveに学習者が従事することは困難である.本研究では,協同におけるコンセプトマップ作成活動に着目する.文脈・タイミングに応じた支援を行うには,コンセプトマップの状態を把握する必要がある.ここでは,CmapToolsを用いた先行研究と同様に学習パフォーマンスが向上するのか確かめた.その結果,学習パフォーマンスは促進されることが分かった.
  • P1-09
    安久 絵里子 (筑波大学)
    原田 悦子 (筑波大学人間系)
    鷹阪 龍太 (筑波大学人間系)
    葛岡 英明 (東京大学)
    本研究では旅行代理店での接客場面を想定し,遠隔対話システムを用いた接客(遠隔接客)と対面接客との比較,および遠隔接客の中でもアバター映像と実写映像による接客との比較をし,各場面での客-店員間の主観評価の比較を行った.また,客の年齢(高齢/若年)の影響を分析に加えた.その結果,店員役の推測と客役の評価間や,店員自身の評価と店員役の推測間での主観評価には非対称性が見られた.
  • P1-10
    本井 佑衣 (立命館大学大学院)
    岡本 雅史 (立命館大学)
    日常対話は多くの漫才対話と異なりフロア保持が頻繁に移り変わる場面と移り変わらない場面が混在する.本研究では,日常対話において話者の一方がフロアを保持している場合とフロア保持の交替が頻繁に移り変わる場合とでどのような対話リズムの変化が存在するのかをインタラクションリズムの観点から分析する.分析の結果,日常対話にも漫才対話と同様の対話リズムが存在することやフロアの対称性の有無が変化しても共通したインタラクションリズムがあることが観察された.
  • P1-14F
    細川 敦司 (静岡大学情報学部)
    森田 純哉 (静岡大学)
    他者の行動を読み合う認知プロセスは十分に明らかになっていない。これを明らかにするには、認知プロセスを詳細に記述するモデルが必要である。本研究では、認知アーキテクチャACT-Rを用いて模倣や部分一致に関する様々な条件の認知モデルを構築し、行動の探り合いが発生するカードゲームをプレイさせた。その結果から、模倣戦略は行動の読み合いを再現するという可能性が示唆された。
  • P1-23
    大津 耕陽 (立命館大学 グローバルイノベーション研究機構)
    林 勇吾 (立命館大学)
    下條 志厳 (立命館大学大学院人間科学研究科)
    田村 昌彦 (立命館大学)
    泉 朋子 (立命館大学 情報理工学部)
    エージェントとの対話場面における視覚的な提示方法の差異が個人の期待感や解釈に与える影響について検討するため,不公平回避行動の観察課題である最終通告ゲームを用いた実験を実施した.ゲームの対戦相手をVR環境中のエージェント,もしくは,モニター上のウインドウとして提示したところ,前者の場合において相手の提案を寛容に受け入れる傾向が見られた.また,エージェントへの身体動作の付与が,一定条件下で提案承認への確信度へ影響を与えることが示唆された.
  • P1-24
    尾関 智恵 (愛知工科大学)
    白水 始 (国立教育政策研究所)
    中山 隆弘 (東京大学)
    コロナ禍によって遠隔教育の必要性が高まるなど,オンラインでの学習環境に注目が集まっている.しかし,学習環境のデザイナーやユーザの学習モデルが古いままでは,単なる教授主義での知識の伝達と受容の強化にとどまってしまう.「一人で教科書を読む」という受動的な活動になりがちな学習環境をいかに能動的な知識理解の環境にすることができるか.本稿は,三省堂教科書を電子化した20年前の試みのその後10年間の報告を基に,学習環境のデザイン指針を得る.
  • P1-25
    石川 悟 (北星学園大学)
    クッション型セラピーロボット「Qoobo」に対して「思い入れ」を持てるような「出会い場面」の経験が,2週間の Qoobo とのインタラクションをどのように変えてくのか,Qoobo への印象や愛着の程度を尋ねる質問紙と半構造化インタビューにより調査した.その結果「出会い場面」の影響は明確に現れなかった.それに対し,参加者が 持つ「思い込み」が Qoobo に「投射」され,Qoobo の印象やインタラクションを変えた可能性が示唆された.
  • P1-33F
    市川 淳 (市川 淳)
    藤井 慶輔 (名古屋大学)
    本研究では,数理モデルから三者の運動協調における不均一な役割を検討した.各自がリールを回して糸の張りを調整し,3本の糸につながれたペンを動かして正三角形をなぞる課題の役割を運動方程式で定式化したうえで計算機シミュレーションを行った.結果,少なくとも三辺をなぞるためには,集団全体のバランスを保つ役割がペンの逸脱量に応じて張力を調整する必要があり,課題の成果を示すパフォーマンスから他者の操作に関連する情報を補う可能性が示された.
  • P1-36
    野尻 浩 (聖心女子大学)
    知的障害児のものづくりの授業において,認知的徒弟制の理論的枠組みに基づき,学習共同体への参加を分析した.分析方法は,教師とモニター生徒の足場かけのカテゴリ別頻度の比較,課題遂行者とモニターの学習過程レベルの推移,の2つを用いた.分析の結果,対象児は,2回の課題遂行の中で教師やモニター生徒の足場かけを利用して,自立的な実践者として学習に参加するようになった.また,モニター生徒は,教師の足場はずしが行われるに伴い,協調的な参加を示した.
  • P1-42F
    下條 朝也 (名古屋大学 大学院情報学研究科 心理・認知科学専攻 博士課程)
    三輪 和久 (名古屋大学)
    二宮 由樹 (名古屋大学)
    寺井 仁 (近畿大学)
    本研究では、合流場面において、他の車両の印象が意思決定にどのように影響するかを検討した。参加者は、合流車線と主要車線をそれぞれ走行し、隣車線を走行する他車を考慮しながら合流した。その際、他車の印象がAggressiveまたはCautiousになるように操作した。その結果、合流車線を走行し、他車に対してAggressiveな印象を抱いた場合にのみ、印象が影響し、他車の後ろに合流する確率が高くなることが明らかとなった。
  • P1-44
    松林 翔太 (名古屋大学)
    三輪 和久 (名古屋大学)
    寺井 仁 (近畿大学)
    下條 朝也 (名古屋大学 大学院情報学研究科 心理・認知科学専攻 博士課程)
    二宮 由樹 (名古屋大学)
    歩行者とモビリティが同一空間を共有する歩車混在空間が実際の都市などに適用されている。本研究では歩車混在空間を模した実験室課題を開発し,どのような行動がより協調的であると捉えられるかについて検証を行なった。その結果,他者を妨げないようにし,自身の目的地への到着が遅れる行動に対して,より協調的であると知覚された。また評定者自身の過去の妨害経験が協調評定に影響することもまた示唆された。
  • P1-46
    南部 美砂子 (公立はこだて未来大学)
    工藤 華 (株式会社森川組)
    本研究では,居住空間のかたづけという活動に注目し,モノを所有する・整理する・手放すという一連の行為に関わる認知的な特性について,フィールド調査(研究1)とインタビュー調査(研究2)により探索的に検討を行った.その結果,他者が関わるような経験や思い出を重視する外的統制型と,現在の自分自身を基準とする内的統制型という2つの選別方略があることが明らかになった.前者では認知的負荷が大きく,後者では素早い意志決定が行われる可能性が示された.
  • P1-60F
    森原 佳歩 (神戸大学大学院国際文化学研究科)
    正田 悠 (立命館大学スポーツ健康科学部)
    本研究の目的は,「対面」「非対面」「別室」の異なる場面設定における二者間の生理的シンクロニーと両者のパーソナルテンポの類似度の関連について調べることであった。同性の友人により構成された,二者の呼吸を測定しながらリズムのやりとりを行うドラム演奏課題を実施した。その結果,対面条件でシンクロニーの程度が最も高いことが示された。また,パーソナルテンポの二者間での類似は,対面ならびに別室条件における生理的シンクロニーと関連があることが示された。
  • P1-63
    中澤 悠 (静岡大学)
    大本 義正 (静岡大学情報学部)
    様々な体験の提供の場として仮想空間への注目が高まっている。本研究では、体験者と操作アバターの間で動きとストレス状態の随伴的表現とフィードバックの繰り返しによって生じる体験者の操作アバターに対する同調認知が体験理解の深化に寄与するのかを検討するため、ストーリー性をもったシミュレーション実験を行った。結果として、体験者の操作アバターに対する同調認知が体験理解に寄与していた可能性が示唆された。
  • P2-02
    臼田 泰如 (国立国語研究所)
    本研究では日本語日常会話において,物語の語りの中で生じる引用発話をマークするのに用いられる「とか」を分析する.データは『日本語日常会話コーパス』モニター公開版から会話断片を採取して使用し,会話分析 の手法を用いて分析する.分析の結果は以下である.「とか」は引用を新奇なものとしてマークするものであり,複数種類の引用マーカーはそれぞれの引用発話をどのような位置づけで物語に配置しているかを可視化し,物語を構造的に理解可能にする装置である.
  • P2-05
    川端 良子 (国立国語研究所)
    会話の参加者にとって非共有知識の対象を,会話の 中で参照する場合には,名詞の後に「って」や「という」のような引用形式が用いられるという従来の説を 日本語地図課題対話コーパスを用いて検証する。
  • P2-17
    元橋 洸佐 (名古屋市立大学芸術工学研究科)
    佐藤 優太郎 (名古屋市立大学)
    小鷹 研理 (名古屋市立大学)
    筆者らが既に発表したHMDインタラクション「Room Tilt Stick」では, わずかに足場を傾斜させることによって、CG空間において設計された仮想的な空間の回転(ルームチルト)に対する没入度が高くなる反応を得ていた. そこで本研究では, 類似のHMD空間において, 視覚情報と足場の傾斜を要因とする被験者実験を行った. その結果, 足場の傾斜と映像空間の回転の方向性が一致した場合に、地面の傾斜認知を大きく歪めることが示された.
  • P2-19
    千田 真緒 (東京都市大学大学院)
    市野 順子 (東京都市大学)
    岡部 大介 (東京都市大学)
    大学生がどのようにメディア(特にスマートフォン)とともに日常会話空間をつくりあげているのかを考察した.その結果,大学生の日常会話空間のひとつである「空きコマ」における2者間の会話が,小刻みなスマートフォン(以下,スマホ)の利用を通して「調整」されていることが見いだされた.そこには,大学生たちも知らず知らずのうちに身につけてきた,いわば「小さなリテラシー」とでも呼ぶべきものが働いていることが観察された.
  • P2-22F
    成 太俊 (北陸先端科学技術大学院大学 橋本研究室)
    橋本 敬 (JAIST)
    本研究は,個人が課題に沿って直感的に作品を作るというプレイが個人間のインタラクションにおいてアイデアに言及する発話行為に影響するか,どのように影響するかを明らかにすることを目的とする.実験の結果,プレイが「アイデアの抽象的なレベルに言及する発話行為」と「相手の発言の肯定・何気ない問いかけの発話行為」の間にポジティブフィードバックを持つことがわかった.また,考察によれば,前述の二つの発話行為がアイデア生成を促進すること示唆する.
  • P2-24F
    藤堂 健世 (東京工業大学情報理工学院)
    大河 勇斗 (立教大学大学院人工知能科学研究科)
    佐藤 元己 (立教大学大学院人工知能科学研究科)
    岡本 将輝 (東京大学大学院医学系研究科)
    丸山 雄平 (立教大学大学院人工知能科学研究科)
    北澤 正樹 (立教大学大学院人工知能科学研究科、北澤技研)
    高橋 聡 (関東学院大学 理工学部 )
    吉川 厚 (東京工業大学 情報理工学院、立教大学大学院人工知能科学研究科)
    山村 雅幸 (東京工業大学 情報理工学院)
    本研究は,対話エージェントの外見属性が機微情報開示に与える影響を明らかにすることを目的とし,インターネット調査を実施した.結果として,外見属性の中で,状況と合致した社会的役割が開示に最も影響を持つことを確認した.調査では,年齢や性別,社会的役割といった外見属性を変化させた対話エージェントを質問項目とともに表示させ,実験協力者が感じたストレスをアンケートで取得した.
  • P2-27F
    澤田 知恭 (筑波大学大学院)
    岡部 莉子 (筑波大学)
    中尾 菜々子 (筑波大学)
    鷹阪 龍太 (筑波大学人間系)
    原田 悦子 (筑波大学人間系)
    高齢者の相手の顔信頼性に基づき信頼性を推測するバイアスは,詐欺被害に繰り返し遭うリスクを高めると指摘されている(Suzuki, 2018)。原田他(2020)では,高齢者が若年成人と相談すると,顔信頼性依存度が低下する可能性を示した。しかし,原田他(2020)は実験デザイン上,若年成人との相談に効果があるのか,相談自体に効果があるのか区別できない。本研究は実験条件を統制して原田他(2020)を追試し,会話内容の側面から分析を行った。
  • P2-29F
    齋藤 宗一郎 (北陸先端科学技術大学院大学 知識科学系)
    橋本 敬 (JAIST)
    人の暮らしを充実させるためのロボットはユーザーにとってかけがえのない存在になることが重要になるだろう。本研究ではロボットがかけがえのない存在であると感じられるために必要な性質とインタラクションの方法について明らかにすることを目的とする.そこでロボットと人との間の親密さの変化が,人がロボットに対して感じるかけがえのなさに影響を与えるという仮説を設定する.本稿では予備実験として実施したロボットの発光パターンの評価を行う.
  • P2-36F
    浅野 恭四郎 (静岡大学大学院総合科学技術研究科)
    須藤 早喜 (静岡大学大学院総合科学技術研究科)
    光田 航 (NTT メディアインテリジェンス研究所)
    東中 竜一郎 (NTT メディアインテリジェンス研究所)
    竹内 勇剛 (静岡大学)
    対話における基盤化は対話者間における共通認識の形成を指し,円滑な進行と相互理解において重要な役割を果たす.基盤化の対象の様相や構造が複雑な時,形状などの細部を明示する表現や,細部を明示しない比喩などの全体的表現が用いられるが,これらの違いが基盤化に与える影響の相違は十分に検討されていない.そこで本研究では前者の表現と後者の表現に異なる重みを与え基盤化された確率を予測するモデルを提案し,対話における基盤化の確信度の変化を考察した.
  • P2-49
    宮崎 太我 (東京工科大学)
    榎本 美香 (東京工科大学)
    本研究では、3人会話において2人だけが話している所へ、3人目が参加する方略を解明する。分析1では、3人目が会話に再び参加した時の発話内容を分類する。分析2では、相槌・頷きの生じる位置を分析し、3人目は発話内・発話末の使い分けがないのに対し、他の2人では発話内で頷き、発話末で相槌という使い分けをしていることをみる。分析3では、事例分析から、共有知識や連続質問などによって3人目が会話から取り残されていることをみる。
  • P2-52
    鈴木 栄幸 (茨城大学)
    舟生 日出男 (創価大学)
    久保田 善彦 (玉川大学)
    加藤 浩 (放送大学)
    プレゼンテーションのトーク構成において,情報伝達と媒介の視点を両立させ,両者を行き来できるようになるための訓練手法として漫才型スクリプト構成法を提案した.大学の授業においてこの手法を実施し,評価した.その結果,この手法により,トークの聴き手意識,内容の整理,新しいアイデアの創出が支援されることが示唆された.
  • P2-54F
    藤田 匠 (早稲田大学院人間科学研究科)
    山本 敦 (早稲田大学院人間科学研究科)
    古山 宣洋 (早稲田大学人間科学学術院)
    漫才はなぜ面白いのか?本研究では、面白さに関連するとされる「予定調和の崩壊」と演者らの視線パターンおよび演者間の姿勢移動の同期率との関連に着目し、定性的な分析を行った。その結果、予定調和の成立・崩壊と視線パターンの成立・変化および姿勢移動の同期率の上昇・下降が連動していることが確認された。これは、漫才における演者の身体動作が、予定調和の成立から崩壊に至る過程を観客に示している可能性を示唆している。