日程

口頭発表3 人工的認知 (O3)

9月5日(日) 9:00 - 10:20
会場:zoom会場
  • O3-1F
    前川 知行 (慶應義塾大学)
    松森 匠哉 (慶應義塾大学)
    福地 庸介 (慶應義塾大学)
    今井 倫太 (慶應義塾大学)
    本研究はインタラクションとしての質の高い推薦を行う対話システムの開発を目的とする.既存の推薦対話システムには,ユーザの曖昧な興味をシステムが理解できないという問題点がある.本稿では,対話の中でユーザの興味を動的に推定するSCAIN/Rを提案する.試作したシステムを用いて参加者に対話を試してもらう予備実験を行った.結果として,ユーザの興味が曖昧な段階では,言及対象を特定しない発話をシステムが行うことが効果的であると確認された.
  • O3-2
    佐藤 有理 (東京大学大学院総合文化研究科)
    峯島 宏次 (慶應義塾大学文学部)
    植田 一博 (東京大学)
    視覚表現は否定を描くことができるだろうか.この問題を,写真とコミックイラストの実世界視覚表現のデータ分析を用いて検討する.まず,画像キャプショニング課題を用いた実験により,一部の視覚表現が否定を表現できることを示す.さらに,否定に関連する画像の分類課題を用いた実験を行い,機械学習(深層学習CNN)と人間のパフォーマンスを比較する.その結果,人は画像には直接描かれていない背景知識や常識を利用して否定を認識することを議論する.
  • O3-3
    高田 亮介 (静岡大学)
    竹内 勇剛 (静岡大学)
    人は他者の意図を推定することで円滑に協調できる一方で,自己と他者の意図推定過程が同じである場合は円滑に協調できない"相互予測問題"に陥る.本研究では,全てのエージェントが同一のモデル化手法のもとで円滑な協調を実現することを目的に,エージェントの立脚点が相互予測問題を解消することを,強化学習を用いたシミュレーション実験によって確認した.本研究の成果は,相互予測問題を解消する意図推定モデルの実現と,それを獲得するプロセスの解明に寄与し得る.
  • O3-4
    矢野 颯真 (静岡大学情報学部行動情報学科)
    井上 直紀 (静岡大学情報学部行動情報学科)
    森田 純哉 (静岡大学)
    本研究では、ジレンマ環境での新規なコミュニケーションシステムの成立と変化について、ゲームを用いて実験的に検討した。実験の結果、ジレンマ環境においてコミュニケーショシステムが大きく変化したことが示された。また、高得点者と低得点者の主観評価の違いから、明示的な搾取構造が見て取れた。協調優位なジレンマ環境においては、低得点者にのみ曖昧性の低下が見られ、非明示的な搾取構造が示唆された。