日程

オーガナイズドセッション (OS11)

コロナ禍・DXで人と人工物の相互作用場面の何が変わったのか,今後どう変わるのか?
9月5日(日) 16:00 - 18:00
会場:zoom会場No.3
オーガナイザー:須藤 智(静岡大学),新井田 統(株式会社KDDI総合研究所),原田 悦子(筑波大学)
  • OS11-1
    コロナ禍とDXで私たちの生活はどう変わった/変わるのか?高齢者コミュニティのデジタル化を事例に考える
    招待講演
    須藤 智 (静岡大学)
    コロナ禍で高齢者の対面の対人交流が制約を受けた。デジタル・オンライン技術を活用し対人交流を継続するという選択があるが,デジタルデバイドが進む高齢者層ではデジタル技術の導入は進んでいない。本発表では,コロナ禍発生後からデジタル・オンライン技術を活用し対人交流の活動を継続したシニアコミュニティでの参与観察のパイロットデータの分析をもとに,高齢者の社会活動でのデジタル活用の特徴と今後の課題を分析する。
  • OS11-2
    オンラインワークでのインタラクションを考える-対面から失われたもの・新たに得られたもの
    招待講演
    馬田 一郎 (株式会社KDDI総合研究所)
    新井田 統 (株式会社KDDI総合研究所)
    コロナ禍においてオンラインワークが急激に広まっている。この結果、場所に縛られない働き方への意識が高まり、情報技術によるインタラクション支援も広がっている一方、従来の対面環境と比較し、メンバー同士の緊密なコミュニケーションや社会関係形成に関する問題点も指摘されている。本発表では、遠隔コミュニケーションの先行研究調査や共創活動実験のパイロットデータ分析を通じ、テレワークにおける今後の課題を検討する。
  • OS11-3
    コロナ禍とDX:高齢者の生活・認識はどう変わったか
    招待講演
    安久 絵里子 (筑波大学)
    原田 悦子 (筑波大学人間系)
    地域高齢者を対象としたミニワークショップを継続的に開催してきたが、コロナ 禍で活動形態の変更を余儀なくされた.方向性を模索するため実施した,コロナ 禍での不安やストレス,オンライン化に対する意識を問う質問紙調査の結果か ら、高齢会員のための遠隔ツール利用練習会を実施し、対面-遠隔ハイブリット 形式の講演会を開催した。発表では、コロナ禍で高齢者とDXの関りがどのように変化したかについて事例報告を行う。
  • OS11-4
    公募発表
    天谷 晴香 (国立国語研究所)
    Copresence is realised not only by physical interaction but also through distant communication. Social media influencers build relationship through their content with their viewers. This study examines the way the influencers verbally switch between here-and-now things and there-and-then things so that they can situate themselves more realistically in viewers’ place-and-time, utilizing the immediate and displaced modes by Chafe(1994) and the decontextualization degrees by Cloran (1994). Words in the titles of their beauty-related videos were found to become more decontextualized in the time course. In their speech in the video, the influencer addressed directly to their viewers especially in the unusual situation as in a quarantine period of the society.
  • OS11-5
    公募発表
    若松 綾人 (東京電機大学大学院)
    安田 哲也 (東京電機大学)
    小林 春美 (東京電機大学)
    遠隔対話での聞き手の様子が、話者が教示行為に使う際のジェスチャーと言語に影響を与えるかを調べた。参加者は実験者に指定された事物について説明をした。結果として、聞き手の姿を写すカメラがOn/Offのどちらでも、話し手のジェスチャー産出数は変わらなかった。話し手は聞き手が見えない状態でも、聞き手に自分の姿が見えると考えてジェスチャーをしていたか、あるいは自分の発話を促すためジェスチャーを行なっていたか、いずれの可能性もあることが示唆された。
  • OS11-6
    公募発表
    小林 勝也 (東京電機大学大学院)
    安田 哲也 (東京電機大学)
    小林 春美 (東京電機大学)
    本研究では共有知識の有無が、言語・非言語使用に影響するのか否かを調べるため、Zoomを使った遠隔対話を用いた実験を行なった。実験はナビゲーション課題を模したものであり、話し手に道順を伝えてもらった。言語分析からは特に「そ系」(それ・その・そこ)の用法ごとの使用頻度に大きく差があり、指示形容詞である「その」が最も多く使われた。非言語分析からはジェスチャーの回数も相手を見る時間も、どちらも共有知識の有無に影響を受けていることが示された。