研究分野別一覧

人とコンピュータのインタフェース

  • OS04-6
    公募発表
    藤原 智宏 (宇都宮大学)
    金成 慧 (宇都宮大学)
    伊藤 篤 (中央大学)
    佐藤 美恵 (宇都宮大学)
    ARを観光支援に応用した研究開発や,VRにおける視線入力に関する研究は数多く行われているが,ARと視線入力を組み合わせた研究は少ない.そこで本研究では,栃木県の観光スポットに関するAR情報の提示手法として,視線入力による手法を含めた4手法を比較し,手法の快適性や情報の見やすさについて,被験者実験により調査した.実験の結果,視線入力による手法が他の3つの手法よりも有用である可能性が示唆された.
  • OS11-5
    公募発表
    若松 綾人 (東京電機大学大学院)
    安田 哲也 (東京電機大学)
    小林 春美 (東京電機大学)
    遠隔対話での聞き手の様子が、話者が教示行為に使う際のジェスチャーと言語に影響を与えるかを調べた。参加者は実験者に指定された事物について説明をした。結果として、聞き手の姿を写すカメラがOn/Offのどちらでも、話し手のジェスチャー産出数は変わらなかった。話し手は聞き手が見えない状態でも、聞き手に自分の姿が見えると考えてジェスチャーをしていたか、あるいは自分の発話を促すためジェスチャーを行なっていたか、いずれの可能性もあることが示唆された。
  • O1-2
    沼田 崇志 (株式会社日立製作所)
    工藤 泰幸 (株式会社日立製作所)
    加藤 猛 (京都大学)
    金子 迪大 (京都大学)
    野村 理朗 (京都大学 大学院教育学研究科)
    森口 佑介 (京都大学)
    嶺 竜治 (京都大学)
    パーソナリティ評価は,適切な仕事の支援やメンタルケアに有用である.しかし,紙媒体の質問紙調査は負担が大きい.本研究では,質問数を削減可能な評価法の開発に向け,質問への回答に加え,回答反応を取得可能なデジタル質問紙を開発した.パーソナリティと回答反応の関係を評価した結果,複数の有意な相関関係が見られ,パーソナリティの評価可能性を確認できた.今後,回答内容と回答反応を組み合わせた評価法の開発をめざす.
  • O3-1F
    前川 知行 (慶應義塾大学)
    松森 匠哉 (慶應義塾大学)
    福地 庸介 (慶應義塾大学)
    今井 倫太 (慶應義塾大学)
    本研究はインタラクションとしての質の高い推薦を行う対話システムの開発を目的とする.既存の推薦対話システムには,ユーザの曖昧な興味をシステムが理解できないという問題点がある.本稿では,対話の中でユーザの興味を動的に推定するSCAIN/Rを提案する.試作したシステムを用いて参加者に対話を試してもらう予備実験を行った.結果として,ユーザの興味が曖昧な段階では,言及対象を特定しない発話をシステムが行うことが効果的であると確認された.
  • O4-2
    髙橋 麻衣子 (東京大学 先端科学技術研究センター)
    中邑 賢龍 (東京大学 先端科学技術研究センター)
    小・中学生を対象として,オンライン学習と体験学習を組み合わせた活動をベースにした学びを実施した。日本全国から参加者を募り,各自が自宅の「最高気温と最低気温を測定する」という活動を実施し,オンライン学習で共有することで,オンラインならではの集合知の形成が可能となった。さらに,温度計をつくる活動をハイブリッド形式で行なったところ,対面参加とオンライン参加の学習者の間で着目する側面が異なることが示唆された。
  • P1-14F
    細川 敦司 (静岡大学情報学部)
    森田 純哉 (静岡大学)
    他者の行動を読み合う認知プロセスは十分に明らかになっていない。これを明らかにするには、認知プロセスを詳細に記述するモデルが必要である。本研究では、認知アーキテクチャACT-Rを用いて模倣や部分一致に関する様々な条件の認知モデルを構築し、行動の探り合いが発生するカードゲームをプレイさせた。その結果から、模倣戦略は行動の読み合いを再現するという可能性が示唆された。
  • P1-23
    大津 耕陽 (立命館大学 グローバルイノベーション研究機構)
    林 勇吾 (立命館大学)
    下條 志厳 (立命館大学大学院人間科学研究科)
    田村 昌彦 (立命館大学)
    泉 朋子 (立命館大学 情報理工学部)
    エージェントとの対話場面における視覚的な提示方法の差異が個人の期待感や解釈に与える影響について検討するため,不公平回避行動の観察課題である最終通告ゲームを用いた実験を実施した.ゲームの対戦相手をVR環境中のエージェント,もしくは,モニター上のウインドウとして提示したところ,前者の場合において相手の提案を寛容に受け入れる傾向が見られた.また,エージェントへの身体動作の付与が,一定条件下で提案承認への確信度へ影響を与えることが示唆された.
  • P1-45
    伊藤 明彦 (東海大学国際文化学部デザイン文化学科)
     2030年のライフスタイルをイメージした知的協創空間のための統合的プラットホームについて構想する.なmental, logical, physicalが統合された人間存在と暮らしの価値観を提案する.
  • P1-48
    林 美都子 (北海道教育大学函館校)
    太田 鈴香 (北海道教育大学函館校)
    本研究ではオンラインもしくは対面学習時のノートテイキング方法の相違,すなわち,手書き,写メ,キーボード入力,眺めるだけによる学習効果の違いを検討するため,ノートの取り方に関する予備調査と理解度テスト作成のための予備実験の後,大学生64名の協力を得て本実験を行った.各方法で学習させた後,大学生向け就職試験レベルの理解度テストを実施したところ,正答得点には統計的に有意な差はなく,誤答得点はキーボード入力条件でもっとも高かった.
  • P1-59
    石井 奏有 (筑波大学大学院人間総合科学研究科)
    原田 悦子 (筑波大学人間系)
    認知的加齢に伴い利用が困難となる階層構造メニューシステムに関し,そこで用いられるカテゴリがアドホックカテゴリの性質を持つことに着目し,認知的加齢,および共有項目の存在,次元一貫性の欠如,項目の内容親和性という3つのカテゴリ構造特性が,カテゴリ学習課題の成績に与える影響を検討した.いずれの影響も高齢者でより顕著にみられ,若年者では課題成績維持のための追加処理が行われた可能性が示された.
  • P2-21F
    酒井 翔伎 (静岡大学情報学部行動情報学科)
    森田 純哉 (静岡大学)
    本研究では,ユーザの精神状態の安定化に向け,適切な回想を支援する対話インタフェースを提案する.認知モデルをベースとした写真スライドショーを利用した実験で得られた発話データから,実験条件による発話量の違いと感情状態を分析した.その結果,モデルの記憶に活性値を含めない条件でユーザの発話が有意に増加した.また,感情分析とユーザ自身の気分評定に相関が見られ,発話内容からユーザの感情状態を推定できる可能性が示唆された.
  • P2-24F
    藤堂 健世 (東京工業大学情報理工学院)
    大河 勇斗 (立教大学大学院人工知能科学研究科)
    佐藤 元己 (立教大学大学院人工知能科学研究科)
    岡本 将輝 (東京大学大学院医学系研究科)
    丸山 雄平 (立教大学大学院人工知能科学研究科)
    北澤 正樹 (立教大学大学院人工知能科学研究科、北澤技研)
    高橋 聡 (関東学院大学 理工学部 )
    吉川 厚 (東京工業大学 情報理工学院、立教大学大学院人工知能科学研究科)
    山村 雅幸 (東京工業大学 情報理工学院)
    本研究は,対話エージェントの外見属性が機微情報開示に与える影響を明らかにすることを目的とし,インターネット調査を実施した.結果として,外見属性の中で,状況と合致した社会的役割が開示に最も影響を持つことを確認した.調査では,年齢や性別,社会的役割といった外見属性を変化させた対話エージェントを質問項目とともに表示させ,実験協力者が感じたストレスをアンケートで取得した.
  • P2-25
    斉藤 功樹 (日本ユニシス株式会社)
    中川 靖士 (日本ユニシス株式会社)
    基本的な感情に対して普遍的で固有の表情が対応づくと報告されているものの,東洋人での検証は不十分であった.本研究では,加齢を考慮し30代以上の日本人を対象とし,写真条件とシナリオ条件それぞれでの感情と表情の関係を分析した.その結果,写真条件では幸福,驚き,及び悲しみにおいて特定の表情が,シナリオ条件では幸福のみが特定の表情と対応づいた.幸福において,個人差が大きく,感情理解力の自己評価が高い人は特定の表情と対応づかない傾向が示唆された.
  • P2-28
    小島 隆次 (滋賀医科大学)
    本研究は、授業動画にバーチャルアバターを用いた場合の学習者への効果に関して、バーチャルアバターの有無及びバーチャルアバターの動きの有無のもたらす影響を検討した。その結果、バーチャルアバターの有無は授業動画の視聴しやすさ評価に効果があることが示された。 また、学習者が、授業内容(授業で伝達すべき情報)を重視するのか、映像コンテンツとしての魅力(興味・関心・印象)を重視するのかによって、アバターの有無に対する評価が異なることも示唆された。
  • P2-31
    牧野 遼作 (広島工業大学/早稲田大学 人間総合研究センター)
    栗原 勇人 (早稲田大学 大学院 人間科学研究科)
    谷貝 祐介 (早稲田大学人間総合研究センター招聘研究員)
    門田 圭祐 (早稲田大学 大学院 人間科学研究科)
    臼田 泰如 (国立国語研究所)
    トランスクリプトは,人々のコミュニケーションを収録・録音し,定性的に分析するために欠かせない研究資源である.トランスクリプトの作成には発表媒体などにあわせて調整するなど,研究にとって本質的ではない作業も多く含まれる.本発表で報告するtracrinは,発話の重なりのインデント位置の自動調整を行うシステムである.本システムは,単に便利なツールなだけではなく,定性的研究資源を利用した新たなデータベース研究の第一歩となりうるものである.
  • P2-35
    周 豪特 (北陸先端科学技術大学院大学 知識科学系)
    橋本 敬 (JAIST)
    李 冠宏 (北陸先端科学技術大学院大学 知識科学系)
    人間がロボットの心や社会性を理解できれば,ロボットと人間は長期的な関係を持てるようになるだろう.本論文は,長期的な関係を維持するために, 新しい概念を生み出す思考の一つである概念融合を促すロボットと人の間の対話を提案する.この対話は2つの概念についての説明と概念を結合したものについての説明が含まれている.本稿ではこの対話の効果を検討する実験の計画を示す.
  • P2-63
    金野 武司 (金沢工業大学 工学部 電気電子工学科)
    竹田 亮大 (金沢工業大学 工学部 電子情報通信工学科)
    人と機械のインタラクションで実現が困難なことの1つに,ターンテイキングと呼ばれる主従関係の自然な入れ替わりがある.我々は,モニター越しに球の移動を介して他者あるいは計算機とインタラクションする実験室実験を実施し,相手とのインタラクション視点が三人称から一人称に変わることによる,人と計算機の識別率の違いを調べた.結果,一人称視点は計算機が示す主従関係に人を合わせやすくする効果があることを示唆する結果を得た.