研究分野別一覧

注意

  • OS13-5
    公募発表
    佐藤 優太郎 (名古屋市立大学)
    齋藤 五大 (東北大学)
    小鷹 研理 (名古屋市立大学)
    我々の研究グループは, ダブルタッチによって誘発される新しいタイプの自己接触錯覚として「ダブルタッチ錯覚」(DTI : Double Touch Illusion)を考案した. 我々はこれまでに, 近接する自他の指へのダブルタッチが, 主観的な指の伸長感と肥大感を誘発することを確認している. これらの変形感に関する調査を行なったところ, それぞれの変形感の変形距離限界に質的な差異が認められため報告する.
  • OS13-7
    公募発表
    小鷹 研理 (名古屋市立大学)
    佐藤 優太郎 (名古屋市立大学)
    齋藤 五大 (東北大学)
    本稿では、ダブルタッチによって生じる新たな自己接触錯覚について報告する。従来のラバーハンド錯覚パラダイムが、自分自身の手への触覚刺激を心理的に「遮蔽」することにより、ラバーハンドへの触覚刺激に「置換」されるものであるとすると、ダブルタッチ錯覚は、自分自身の手への触覚刺激を心理的に遮蔽せず、ラバーハンドへの触覚刺激と「接合」される点に特徴がある。予備的な心理実験により、ダブルタッチ錯覚における錯覚の様態を示唆する結果を得た。
  • OS14-2
    公募発表
    松本 一樹 (東京大学)
    岡田 猛 (東京大学教育学研究科)
    これまで、芸術作品鑑賞時の認知過程についていくつかのモデルが提案されてきた。中でも作品の背後にある作品が創作されたプロセスなどに鑑賞者がいかに注意を向けているかについて着目した諸研究が近年登場してきており、関心が高まっている。本論では、こうした作品創作プロセスの認識に関して今後精緻なモデルを提案していく上で必要とされる実証的知見について、情報の収集、内的処理過程、感情等の他の心理的側面への寄与という三要素に整理しながら議論を行う。
  • P1-05F
    髙瀨 愛理 (筑波大学,産業技術総合研究所)
    若月 大輔 (筑波技術大学)
    中島 佐和子 (秋田大学)
    大山 潤爾 (産業技術総合研究所,筑波大学)
    字幕設計要素について,映画の一部のシーンに字幕を重畳した映像を用いて,健聴者と聴覚障がい者における印象評価を検討した.この結果を,人の認知の時間特性を考慮して情報を設計する時短デザイン研究と比較し,これら研究知見の字幕基準としての一般性や汎用性を検討した.さらに,これらの知見を評価パラメータとして実装し,実際に開発した字幕評価ツールの評価性能を検討した.
  • P1-28
    鳥居 拓馬 (北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術専攻 知識科学研究科 助教)
    日髙 昇平 (北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術専攻 知識科学研究科)
    人は時空間的に変化する複数の対象を統合された1つのオブジェクトと知覚する.本研究では「うごき」に関するオブジェクト性を探るべく,ランダムドットを用いた運動錯視を調べた.運動刺激の局所的特性を重視する仮説と全体的特性を重視する仮説に基づくモデルの予測を導き出した.この予測を予備的な心理実験で検証したところ,全体的仮説と定性的に類似した傾向をえた.この結果は,人間は並進ランダムドット全体をひとつのオブジェクトと知覚することを示唆する.
  • P1-32
    阪口 豊 (電気通信大学)
    本発表では,ヒトの運動制御における注意の働きについて議論する.特に,外的焦点に比して内的焦点において運動成績が低下する原因について運動計画の局所最適性の観点から考察し,大域的最適性を実現する注意の在り方として包括的注意の意味を論じる.また,全身運動の協応構造であるシナジーが注意の在り方と密接な関係にある可能性を指摘するほか,運動計画の評価関数の荷重係数を注意によって修飾することで注意が運動に与える影響を説明するモデルについて述べる.
  • P2-38F
    岩根 榛花 (筑波大学)
    原田 悦子 (筑波大学人間系)
    買い物行動のうち,目的の商品を見つけ出す商品探索プロセスに焦点を当て,そこで利用される商品パッケージ情報について検討を行った.高齢者と若年者は,模擬店舗において,サインの呈示を操作した条件下で,4つの商品を探索する課題を行った.発話プロトコルを4商品で比較したところ,商品属性ごとに異なる結果が得られ,パッケージ情報によって,商品属性の誤った推論が行われる可能性が示唆された.今後,認知的加齢との関連性について更なる検討を行う必要がある.