研究分野別一覧

神経生理

  • OS13-5
    公募発表
    佐藤 優太郎 (名古屋市立大学)
    齋藤 五大 (東北大学)
    小鷹 研理 (名古屋市立大学)
    我々の研究グループは, ダブルタッチによって誘発される新しいタイプの自己接触錯覚として「ダブルタッチ錯覚」(DTI : Double Touch Illusion)を考案した. 我々はこれまでに, 近接する自他の指へのダブルタッチが, 主観的な指の伸長感と肥大感を誘発することを確認している. これらの変形感に関する調査を行なったところ, それぞれの変形感の変形距離限界に質的な差異が認められため報告する.
  • OS13-8
    公募発表
    今井 健人 (名古屋市立大学)
    佐藤 優太郎 (名古屋市立大学)
    小鷹 研理 (名古屋市立大学)
    昨年, 我々は, MVFシステムにおける鏡をハーフミラーに置き換え, 自身の手の表面を透かして身体内部を覗いているような錯覚体験を得られる装置「XRAYSCOPE」を発表した. 本研究では, 骨模型を使用し, ハーフミラーによる所有感, 透視, 透触視(骨への接触感覚)に対する効果を検証した. 結果, 所有感について鏡に関する要因の効果は検出されなかった一方, 透視及び透触視感覚は, ハーフミラーの使用により増強することが示された.
  • P1-30F
    平田 貴士 (名古屋大学大学院 情報学研究科 心理・認知科学専攻)
    平田 豊 (中部大学大学院 工学研究科 ロボット理工学専攻)
    川合 伸幸 (名古屋大学大学院 情報学研究科 心理・認知科学専攻)
    打球などの運動物体を眼で追う際には,滑動性眼球運動(SP)が発生する.SPは過去の運動物体の軌道から位置を予測して眼を動かす予測機能を有する.SPの追従性能には上下非対称性が存在し,上昇運動に比べ下降運動において,より高い性能を示す.こうした非対称性には,重力方向または身体軸の上下方向が寄与している可能性がある.そこで本研究では,重力方向とその逆方向に等加速度運動する物体追従時のSPを,座位・仰臥位の2条件で評価する.
  • P1-60F
    森原 佳歩 (神戸大学大学院国際文化学研究科)
    正田 悠 (立命館大学スポーツ健康科学部)
    本研究の目的は,「対面」「非対面」「別室」の異なる場面設定における二者間の生理的シンクロニーと両者のパーソナルテンポの類似度の関連について調べることであった。同性の友人により構成された,二者の呼吸を測定しながらリズムのやりとりを行うドラム演奏課題を実施した。その結果,対面条件でシンクロニーの程度が最も高いことが示された。また,パーソナルテンポの二者間での類似は,対面ならびに別室条件における生理的シンクロニーと関連があることが示された。
  • P2-15F
    上野 芙優 (明治大学大学院理工学研究科)
    嶋田 総太郎 (明治大学理工学部)
    被験者が音楽を聴いている時の脳波を計測し, 相関成分分析を行った. 被験者に共通する脳活動成分は, 被験者の主観評価や楽曲の特徴のどの要因と, どのような関係性があるのか, 各曲の主成分の値を特徴量としてクラスタリングを行い検討した. その結果, 被験者間で共通する脳活動成分から, 音楽聴取による被験者の主観評価(好感度, 楽しさ, 聴取頻度, 覚醒度)や楽曲の特徴(調性, テンポ)に関して分類できることが示唆された.
  • P2-16
    三輪 恒士 (関西学院大学 理工学部 人間システム工学科)
    工藤 卓 (関西学院大学 工学部 知能・機械工学課程)
    機能的近赤外線分光法を用いて映像コンテンツ受容時の脳活動を解析し,情動に相関のある活動への人称視点の影響を検証した. 右前側頭部の脳活動は「怒り」の動画視聴時に増大,「悲しみ」の動画視聴時に減少し,その変化は怒りの場合では 1 人称コ ンテンツでより大きく,悲しみの場合は 3 人称コンテンツにおいて大きかった.動画により誘発された情動関連脳活動は,情動の種類や動画の見え方,特にコンテンツの人称に依存して変化することが示唆された.
  • P2-42F
    鈴木 友美子 (名古屋大学)
    大平 英樹 (名古屋大学)
    全女性の半数以上が該当する月経前症候群(以下、PMS)は、心身症状が日常生活に影響を及ぼす。PMSを有する女性は、ストレス曝露時に急上昇するはずのコルチゾールの応答が鈍麻であり、PMS発症時期における認知的変容が示唆されている。本研究では、ストレス下の認知機能への影響を検討した。結果、ストレス誘導によるコルチゾールの変容、ならびに認知的な影響は、現段階では見られなかったが、多角的な検討を引き続き行なっていく。