日程

オーガナイズドセッション9 (OS09)

食文化の固有性・共通性から考える翻訳可能性:食感のオノマトペ・ワークショップを中心に
8月31日(金) 16:00 - 18:30
会場:A棟2F AC231
オーガナイザー:原田康也(早稲田大学),森下美和(神戸学院大学),平松裕子(中央大学),福留奈美(早稲田大学),佐良木昌(明治大学)
  • OS09-1
    体験企画
    福留奈美 (早稲田大学日本語教育研究科)
    平松裕子 (中央大学)
    森下美和 (神戸学院大学グローバル・コミュニケーション学部)
    原田康也 (早稲田大学法学学術院)
    食感のオノマトペ・ワークショップでは、「食べて感じて表現する体験」を通して言語表現と食文化理解の接点を探ります。事前申し込みが必要です。定員30名・うち一般申し込み枠20名・オーガナイザ・公募発表枠10名で締切予定。参加希望の方はE-mailにてevent@decode.waseda.ac.jp 宛「件名:OS食感ワークショップ問合せ」としてご連絡下さい。
  • OS09-2
    招待講演
    平松裕子 (中央大学)
    言語景観にはその地域の人々からの訪問者へのメッセージが現れる。世界遺産日光の社寺に向かう駅からの道筋にビーコンを設置しアプリを作成する過程で、コンテンツとして載せる情報の吟味のために地域からの要望や沿道の英語表示調査を実施した。それらに対する外国人の反応を通して、地元と観光客の接点としての言語、文化の伝達に関して、実際に日光に展開された英語表記の中から考察を行う。
  • OS09-3
    招待講演
    森下美和 (神戸学院大学グローバル・コミュニケーション学部)
    原田康也 (早稲田大学法学学術院)
    日本で英語を学んできた大学生は30分で400~500語ほどの作文をまとめる fluency を獲得し、CEFR で A2 から B1 レベル相当の習熟度となっても、文脈に応じて適切な名詞・動詞・形容詞・副詞を選択し、使用することができない。食感に関わる英語の形容詞に対する親密度は低くても、文脈の中で適切な形容詞を選ぶことができるかもしれない。ここでは簡単な調査の結果を紹介する。
  • OS09-4
    公募発表
    傅翔 (宇都宮大学)
    康茗淞 (宇都宮大学)
    張昭誼 (宇都宮大学)
    伊藤篤 (宇都宮大学)
    平松裕子 (中央大学)
    原田康也 (早稲田大学法学学術院)
    佐々木陽 (宇都宮大学)
    羽多野裕之 (宇都宮大学)
    To improve the satisfaction of the tourists, we have been developing tour guide application in Nikko since 2014. There are many tourists visiting Nikko, among them many travelers from Taiwan and Mainland China. For this reason, the need to explain the tourism resources of Nikko in Chinese is increasing more and more. However, there are several problems in the signs and menus.In this paper, we discuss the problems of Chinese notation in the tourist spot and explain that the correctness of translation for signs is important. Then we propose the points to consider for translation procedure using machine translation to increase the understandability of signs based on Functional Translation Theory.
  • OS09-5
    公募発表
    徳永弘子 (東京電機大学)
    本稿は食事中の家族の食卓場面において,子どもの振る舞いについて検討した事例を報告する.焼き肉をしながら食事をする家族の食卓は,友達同士の食事とは違い,よりインフォーマルな場であること,食べる/話す振る舞いに対してコミュニケーションを重視した社会的なルールが適用されない場において,子どもが自分の発話権を獲得し,保持するためには,視線や,ハンドジェスチャー,フィラーなどの技法を用いて達成していることが示された.
  • OS09-6
    招待講演
    福留奈美 (早稲田大学日本語教育研究科)
    食べ物のおいしさや好みを伝えようとする時、五感でとらえる食べ物の特性を日本語でどう表現するのか。匂いや風味では比喩表現が多いが、食感では「ふわとろ」「サクサク」等のオノマトペがよく使われる。口触りや歯ごたえ、咀嚼音等を言語化した食感オノマトペは、特定の食べ物と結びつき、体験を通して共有され、他者の感覚を理解する上で重要な役割を持つ。食べ物の話題における感覚表現、特にオノマトペの使用に焦点を当てる。
  • OS09-7
    パネルディスカッション
    佐良木昌 (NPO 法人言語研究アソシエーション)
    招待講演・食感のオノマトペ・ワークショップ・公募発表を踏まえて、個別言語間の翻訳ギャップは如何に克服されるべきかという観点からコメントと全体討論を行う。ここでは、翻訳に求められるべきこととして、科学的真理と主体的真実・論理的思考と修辞的思考・語るロゴスと訴えるパトスの三軸を基点として検討を加える。