キーワード索引

理解

  • O1-3
    伊藤 貴昭 (明治大学)
    本研究では,理解を確認するための説明活動が,説明者および聞き手の理解に及ぼす影響を検討した。大学生ペアを対象に,Zoomを利用して,遠隔での説明活動を実施した結果,説明者と聞き手の得点には差が見られなかったが,説明前後における自己評価の変化と得点との間に両者で異なる結果が得られた。説明者は自己評価を下げる一方,聞き手は自己評価を上げており,また,自己評価の変化と得点とは逆相関の関係が見られた。
  • O2-4
    中山 隆弘 (東京大学)
    白水 始 (国立教育政策研究所)
    齊藤 萌木 (東京大学)
    飯窪 真也 (東京大学)
    対話型授業の中で話量が少なくとも理解を深めている生徒が存在する.本稿では「知識構成型ジグソー法」7授業61グループ172名の発話量と学習成果の相関関係を調べた先行研究の結果を詳細に分析した.話量は平均より少なくとも理解を平均以上に深めた48名を対象に,グループメンバーの話量と理解度を分類した上で,対話のパタンを分析した.その結果,寡黙な生徒も他の生徒の対話を聞きながら,対話を意味的に先導するモニター役を務めていたことが示唆された.
  • P1-51
    美馬 義亮 (公立はこだて未来大学)
    知識概念は,「表現の対象」を表わす複数の言葉(キーワード)間の関係(概念マップ)として表現されると考えてみる.記号間の関係にすぎない形式知も,学習者がそれらを解釈する活動(グラウンディング,接地)を通して,概念理解を促すことができる.本稿では「圏論」の考え方の一部を援用し,人間の概念獲得プロセスの解釈を試みる.