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芸術
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O2-3本研究は,日本の伝統宮廷舞踊である舞楽の美的鑑賞における文化差を検証した初の実証研究である。質的・量的手法を用いて日本人とドイツ人参加者を比較した結果,日本人は選好,超越的体験,優美さ,調和と構造において一貫して高い評価を示した。この文化差は,日本の美的概念「間」と,東アジアの全体的認知処理対西洋の分析的認知処理の違いで説明される。文化特有の認知スキーマが複雑な美的刺激の受容を形成することが明らかになった。
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O3-3本研究では,ダンスを専門としない大学生が,自然とダンス表現を創作してしまうような教育プログラムのデザイン原則を明らかにするために,熟達者の近藤良平氏の授業実践を対象に,近藤氏の授業展開を分析した.その結果明らかになったデザイン原則は,講師も参加者も童心で向き合い,人と人が接触により動く活動を中心に,身体が持つ物質的側面と社会的側面を使い分けながら他者とやりとりする中で,探索中心の活動から徐々に発信を見据えるようにすることであった.