キーワード索引
ACT-R
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O2-4本研究では,単純な数列再生課題における人間の行動データと認知アーキテクチャによるモデルの出力を対応づけることにより,認知モデルにおける個人のパラメータを推定した.推定されたパラメータと個人の課題成績および感情評定値の関連性を検討した結果,課題成績を最大化するパラメータの存在,および不安・ネガティブ傾向とパラメータの最適値が対応づけられる可能性が示唆された.本研究の知見は,不安特性の高い個人の認知プロセスのモデル化に貢献する可能性がある.
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P1-37不安は,将来的に生じる危険を予測し,回避するうえで重要な役割を果たす.不安による環境への適応は,時間認知などの個別の認知機能への作用によって実現されると考える.本研究では,ACT-Rを用いて,時間の経過に伴う不安の増幅を組み入れたモデルを構築した.そのモデルを利用したシミュレーションにより,現実よりも過大な接近の知覚が生じるルーミング(looming)が発生する条件が明らかになった.