研究分野

記憶

  • P1-023
    横溝 賢 (札幌市立大学)
    鈴木 葵 (札幌市立大学)
    宮田 義郎 (中京大学)
    原田 泰 (株式会社デザインコンパス)
    過疎化の進む地域では、充実した医療・介護を求めて経済圏に転出する高齢者が増えている。高齢者の転出が進むと、その土地の記憶が消え、いずれは忘れ去られる場所になってしまう。そう考えた筆者らは、北海道浜頓別町に住む共著者・鈴木の祖父の生活世界を描き、往復書簡で祖父を含む道内外の知人に伝達・交流することを試みた。その結果、関係者らは相手の生活世界を受け容れることから、次第に自己を開示する生成的なコミュニケーションをおこなうようになった。
  • P1-033
    佐山 公一 (小樽商科大学)
    顔の第一印象が時間とともにどう変わるかを実験的に検討した.初対面時の無表情に対する好感度が低い人が,次に笑っていたとき,以前の無表情に対して好感度の低かった人が笑う場合の方が高かった人が笑う場合よりも好感度の上がり幅が大きくなった.逆に,初対面時の笑顔に好感度が高いとされた人が次に無表情であったとき,笑顔の好感度の低かった人が無表情でいる場合よりも好感度の下がり幅が大きくなった.上がり幅は下がり幅より大きかった.
  • P1-035
    藤井 佑実子 (筑波大学図書館情報メディア系)
    森田 ひろみ (筑波大学図書館情報メディア系)
    携帯型情報端末の小さな画面上での視覚情報処理は,通常の視覚環境とは異なる特徴を持つが,それが画像の認知にどのような影響を与えるかは詳しく調べられていない.そこで本研究では心理学実験を用いて,スクロール表示が画像内の要素の位置記憶に与える影響を明らかにすることを目的とした.実験の結果,画像内の要素の位置を記憶するときスクロール表示では,窓を通して観察することにより,また画像の絶対位置を移動することにより,観察時間が長くなることが示された.
  • P1-065
    YAFEILA AIKEMUJIANG (千葉大学)
    松香 敏彦 (千葉大学)
    本研究では画像広告に焦点をあて、記憶されすい画像の特徴を同定し、記憶されやすさが購買意図にどのように影響するかを検討した。実験1で記憶されやすい画像の特徴がどのようなものであるか、画像のコントラストや対称性などの低次元の特徴と、広告に「人間がいる」などの高次元の特徴を抽出し、正答率の関係性を検討した。実験2では購買意図と再認成績の関係性を検討した。結果、記憶精度が高い広告画像は必ずしも受け手の購買意図に影響していないことが示された。
  • P2-035
    光田 基郎 (ノースアジア大学経済学部)
    大学生が絵本で欺きまたは単なる誤解内容を理解する技能をクラスター分析して,欺きの理解では誤信念内容に他者を従わせる意図の理解に必要な文法と正反応抑制技能のクラスターと内容の類推,再認と作業記憶(別の長文理解)のクラスタとの分離(光田,認知科学会‘21)同様に,欺かれた振りでの報復を述べた二次的な誤信念内容の理解条件下で作業記憶負荷を軽減した際に上記の欺きと誤解を理解する技能が類似のクラスタ―構成を示す可能性を示唆した