キーワード索引

日本語

  • P2-01
    程 レイ雅 (東北大学 大学院文学研究科 言語学研究室)
    木山 幸子 (東北大学 大学院文学研究科 言語学研究室)
    本稿は、日本語話者が現実の事態をどのように認知して文の項を省略するかを把握することを目的とし、文法関係および意味役割に応じた項省略の選好性について、同意義の有対自他動詞による1項動詞文と2項動詞文で比較した。コーパスを用いて日本語文の項省略傾向を調査した結果、省略されやすい項は、文法関係が主語か目的語かにかかわらず、意味役割上の動作主であることが示された。日本語における項省略は、文法関係よりも意味役割に依存して実現されることを示唆した。
  • P2-07
    稲葉 みどり (愛知教育大学)
    本研究では、日本語を母語とする6歳児、7歳児の物語文の構造の発達の特徴を考察した。物語文法(Thorndyke, 1977)を基軸とし、「設定」「展開(起・承・転)」「結末(結)」を考察の柱とし、テキストマイニングにより頻出語彙、共起ネットワークを解析した。その結果、6歳児には、物語の設定、展開―起、承を語る能力の発達、7歳児では、物語の展開の転から結末までを関連づけて語る能力の発達が示唆された。