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思考の二重性

  • P-154
    服部 郁子 (立命館大学総合心理学部)
    不確実性の考慮には,何らかの確率計算を必要とする.本研究では,道徳的ジレンマ課題を使って,他からの援助的介入の可能性という不確実性情報が,行動選択とその行動の道徳的評価に対してどのように影響するのかを調べた.実験の結果,少数犠牲の道徳的容認評価と,その行動の実行可能性判断の間には乖離がみられた.一方,不確実性情報は人の行動選択だけでなく,容認性評価にも影響した.この結果を道徳判断の二重過程理論の観点から議論する.