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文理解

  • OS14-3I
    依頼講演
    小野創 (津田塾大学)
    世界の言語の中で類型的に大多数を占めるSO言語(主語が目的語に先行する言語)では、目的語が主語に先行する語順で文が呈示された場合に処理負荷が増えることが観察されている。台湾の先住民族の言語の一つであるタロコ語(オースロトネシア語族)は、SVO語順に加えてVOS語順も可能であり、VOS語順が統語的基本語順とされている。タロコ語のようなOS言語(目的語が主語に先行する言語)において、どのような語順に対する選好性が見られるのかを調べることは、人間言語の文理解における処理負荷がどこまで言語システムの特性なのか、それともより一般的な認知特性によるものなのかを明らかにする上で非常に興味深い。
  • P2-2
    粟津俊二 (実践女子大学)
    日本語行為文理解時に発生する運動シミュレーションに関する4実験を、メタ分析した。過去の実験で用いた127の手行為文を対象に、その文が意味する行為の方向、力、速度、大きさ、及び文の文字数、モーラ数、親密度、心象性が、有意性判断課題の反応時間に与える影響をい因子分析と重回帰分析により検討した。その結果、動作の大きさと速さが、反応時間に影響していた。運動シミュレーションには、動作の大きさや速さを制御する神経回路も含まれることが示唆される。