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  • OS09-3
    伝康晴 (千葉大学文学部)
    本研究では、柔術の技術指導場面を取り上げ、指導者が自己とパートナーの身体を使って攻防の技術を教授するやり方を分析する。事前に教授内容を知らされていないパートナーに対する手がかりを、練習生たちに宛てた発話や身振りの中に巧みに埋め込みつつ、指導者は説明の流れを止めることなく、身体的相互行為を効果的に提示する。このような相互行為の多重性をオープンコミュニケーションと関連づけながら論じる。
  • OS09-4
    寺岡丈博 (東京工科大学)
    伝康晴 (千葉大学文学部)
    榎本美香 (東京工科大学)
    本研究では野沢温泉燈籠祭りで実施される神楽の一つ,猿田彦の舞について分析する.猿田彦の舞は,囃子を笛や太鼓で奏でる奏方と舞を行う舞方からなる.囃子の旋律や舞の型は決まっているが,演奏や舞は毎回時間的に一定ではない.にもかかわらず、「返し」と呼ばれる囃子の区切りで笛と太鼓の出だしがぴったり合い、「返し」はしばしば舞の特定の箇所で生じる.本研究では,これらを可能にしている即興的調整を特定し,その特徴を明らかにする.
  • OS09-5
    榎本美香 (東京工科大学)
    伝康晴 (千葉大学文学部)
    本研究では、予め誰が何をするか決まっていない協働活動に参加するために、(1)目前の出来事に関心を向け、(2)手助けの必要性に気づき、(3)参加できる位置にいて、(4)手助けする能力があるという必要条件がどう満たされるかを分析する。手助けが発話により要請される場合、その発話を契機として関心や気づきが生じることを示す。また、参加要請がない場合、目前の作業の流れや周囲の他者の認知状態に関心を寄せ、自身の為すべき行為が発見されることを示す。
  • OS09-6
    篠崎健一 (日本大学生産工学部建築工学科)
    藤井晴行 (東京工業大学 環境・社会理工学院 )
     沖縄本島北方の離島,伊是名島伊是名集落における民家の空間の特徴を,生活者の語りを通して考察し,そこから抽出される空間図式について議論しようとする.このため,語りの採取は,生活者が実際に生活する民家というリアルなフィールドでおこない,生活者のさまざまなタイプの語りを大切にした.筆者らが,1年半の間に得た集落の生活の経験のディテールを語りながら,フィールドのもつ豊かさを探究につなげる試みを語る.