日程 9月13日(土) 10:35 - 12:35

オーガナイズドセッション (OS2-2)

会場:14号館4F(402)
遊びの場のデザイン:人と環境の相互作用に着目した実践的アプローチ
オーガナイザー:
西尾千尋(甲南大学)
  • OS2-2-1
    環境から考える遊びのデザイン:アフォーダンスの観点から捉える子どもの遊びのアートの実践事例
    招待講演
    圡方 悠輝 (お茶の水女子大学)
    本発表では、環境と物と行為の相互作用を主題とするアーティストが、保育施設において実施したアート実践の事例を紹介する。生態心理学的視点から、アフォーダンスの概念を手がかりとして、子どもを「環境に対して即応する行為主体」と捉える視点を提案する。環境によって促進される子どもの探索行為のバリエーションが遊びとして立ち上がる過程について報告し、こうした実践を通じて、遊びのデザインを環境との関係性の中で捉え直す試みについて議論を行いたい。
  • OS2-2-2
    こどもたちがつながる園庭のデザイン
    招待講演
    炭谷 将史 (花園大学)
    保育施設の園庭にはジャングルジムやケヤキの木、三輪車、他の園児などもの・人が存在する環境である。園庭環境には3つの要素がある。1つ目は木々や固定遊具など動かすことができない「付着物」、2つ目は砂場などで使う道具やおもちゃ類、草花など動かすことのできる「遊離物」、そして3つ目は人や飼育動物といった自ら動く「エージェント」である。本発表では、特に遊びの中に現れた移動に着目し、付着物と遊離物のデザインが及ぼす影響を検討する。
  • OS2-2-3
    公募発表
    青山 慶 (岩手大学)
    佐々木 正人 (多摩美術大学)
    西尾 千尋 (甲南大学)
    山本 尚樹 (弘前学院大学)
    山﨑 寛恵 (東京学芸大学)
    藤井康介 (PLAY DESIGN LAB (by JAKUETS))
    本荘栄司 (PLAY DESIGN LAB (by JAKUETS))
    加藤將則 (PLAY DESIGN LAB (by JAKUETS))
    本研究の目的は,新たにデザインされた遊具において,そこで生起する行為の多様性から遊びの可能性を捉え直すことである.本研究では,Gibson(1979)の生態幾何学的観点を参照し,子どもたちの実際の身体の動きや相互行為のプロセスから,遊具がいかなる「あそび」を可能にしているのかを考察した.その結果,踊り場のない螺旋構造がもたらす移動を基本とした滞在によって,経路の交差や共有によるコミュニケーションの機会をもたらされることが示唆された.