研究分野

臨床

  • OS05-3
    公募発表
    中川 渉 (東京医科歯科大学)
    山下 祐一 (国立精神・神経医療研究センター)
    谷口 忠大 (立命館大学)
    岡田 幸之 (東京医科歯科大学)
    高橋 英彦 (東京医科歯科大学)
    本研究では、混合ガウスモデルから生成した画像を用いてカテゴリー学習課題を行った。変分推論を用いて最適な行動をモデル化し、課題における行動と精神疾患傾向との関連を調査したところ、モデルとの乖離度と注意欠陥多動性障害の傾向との間に有意な負の相関を認めたほか、自閉症スペクトラム障害の傾向との間にも有意な負の相関が存在する傾向を認めた。
  • P1-028A
    李 林柏 (北陸先端科学技術大学院大学)
    日髙 昇平 (北陸先端科学技術大学院大学)
    恐怖症とは,正確な危険性がないにもかかわらず,人間が何かを極端に恐れる状態である.その中でも高所恐怖症は一般的な問題であり,その治療法は様々である.現在VRを用いたVR曝露療法が,その高い安全性から注目されている.VR曝露療法には現実感が低いなどの欠点がある.従って,本研究はその欠点の改善に向けて,ドローンを用いた新たな空撮VR曝露療法を提案した.結果として,提案方法がVR曝露療法に比べ,より高い没入感が得られることを示した.
  • P1-038
    塩﨑 琢人 (横浜少年鑑別所)
    椎名 乾平 (早稲田大学)
    本研究では、3和音の調和性に和音中に含まれるピッチ距離が影響を与えることを仮定した。55種類の3和音について聴取実験を行い、被験者が和音の調和性を評定した数値について、ムーアペンローズの疑似逆行列を用いた分析を行い、各ピッチ距離の影響を係数として算出したところ、一般に不快な響きを生むとされるピッチ距離は和音全体の調和性に負の影響を及ぼすことが示唆された。本研究を応用することで、チャイム音のような音楽をより効果的に使用できると考えられる。
  • P1-053A
    今宿 未悠 (慶應義塾大学政策・メディア研究科)
    諏訪 正樹 (慶應義塾大学)
    詩作の際「詩の自律性」を感じることは重要である。詩の自律性とは、詩から書くべき言葉を次々と示されると感じる現象である。本研究の目的は、詩の自律性を感じるときの書き手の認知を探究である。筆者は詩作の実践を自ら行い、実践で生じたものごとを一人称視点から考察した。その結果、詩の世界に身体を没入させ、情景と体感の往還を繰り返すことで新たな「もの」の創起が次々と生じるとき、詩の自律性を感じるのだとわかった。
  • P2-018
    児玉 謙太郎 (東京都立大学)
    安田 和弘 (東京保健医療専門職大学)
    牧野 遼作 (早稲田大学)
    本研究ではリハビリ場面における患者―セラピスト間の身体協調が運動支援に及ぼす影響を明らかにするため,上級・初級セラピストで歩行介助時の個々人の歩行安定性と,二者間の歩行時の身体協調性の違いを比較した.その結果,上級者ペアの方が歩行安定性も身体協調性も高かった.これらの結果は,セラピストのスキルとして身体協調スキルがあり,これによって対象者の安定した動作を引き出している可能性が示唆された.
  • P2-022A
    岡野 裕仁 (京都大学教育学研究科)
    野村 理朗 (京都大学大学院教育学研究科)
    自他を優劣の観点から比較するような社会的比較志向性の高さが、社交不安の一因である可能性が指摘されている。また、マインドフルネス特性が高い者は、そのような社会的比較を行うことが少ないという仮説が提唱されている。これらの動向を背景に、本研究は質問紙調査を行い、優劣評価を伴うような社会的比較志向性はマインドフルネス特性と負に相関することで、マインドフルネス特性と社交不安の負の関係を媒介することを新たに示した。