研究分野

人工知能

  • O3-004A
    西川 純平 (静岡大学)
    森田 純哉 (静岡大学)
    音声の認識を支える音韻意識が未熟なとき様々な発話の誤りが表れる.本研究は,個人に対応づけた認知モデルを用いて個人の誤りパターンを推定するシステムを提案する.本稿では,成人を対象とし,音声フィルタにより音韻処理に困難のある子どもを模擬する設定で予備的検証を行なった.結果として,特定の音声フィルタ下のモデル選好に参加者間で一貫性があることが示された.これは提案手法による音韻意識推定の可能性を示唆する.
  • P1-008
    大田 琉生 (金沢工業大学)
    中野 稜介 (金沢工業大学)
    金野 武司 (金沢工業大学)
    人間が発する言葉には字義通りの意味と言外の意味が二重に込められている.この仕組みの解明に取り組んだ先行研究の計算モデルには,1つの記号に異なる意味が割り当てられた状態を解決できない問題があると考えられた.我々は,記号の意味が重複した時にその意味を一つに定めずに両方の可能性を残す方法を考案した.人-計算機間での実験の結果,我々の計算モデルは人どうしでの実験と同程度の成功を実現することができた.
  • P1-062A
    樋口 滉規 (東京電機大学)
    高橋 達二 (東京電機大学)
    本研究は,ベイジアン・ネットワークの構造学習の際に行われる条件付き独立性検定を,観察的因果帰納モデル pARIs で代替したアルゴリズムを提案した.pARIs は,人間の因果的直感と高い相関を示すことが明らかになっており,スモールサンプル,事象の生起確率の稀少性などの仮定の下では,非独立性の優れた近似として振る舞うことが明らかになっている.また、提案した指標の性能の評価は計算機シミュレーションによって行った.
  • P2-006
    犬童 健良 (関東学園大学経済学部)
    本研究では属性への確率的な注目と代替案の反復的消去を用いて意思決定者の認知プロセスをモデル化し,実際にコンピュータプログラムによるシミュレーション実験を行った.この結果,文脈効果やギャンブル比較のアノマリー例題の多くを基本的に一つのモデルで実験的に再現できる可能性があることが示された.
  • P2-009A
    野原 康平 (早稲田大学)
    本論文は,機械翻訳が作成する文章において,人間のみが感じる違和感の要因について調査したものである。この研究では,2択の文章選択課題の回答傾向と,「なぜそう答えたか」という回答を分析して要因を検討した。理由の分析では,テキストマイニングを使用し,共 起語ネットワークの評価と対応分析を行なった。これらの結果,文章を読む際に感じる違和感には6つの要因が存在することが示唆された。また,自信度と正答率の間に相関関係はないことが明らかになった。
  • P2-031
    奥村 亮太 (立命館大学)
    萩原 良信 (立命館大学)
    谷口 彰 (立命館大学)
    谷口 忠大 (立命館大学)
    エージェントが形成したカテゴリに紐付けられたサインを名付けゲームによって共有する状況を考える.受容確率がメトロポリス・ヘイスティングス(MH)法により決まるなら,二者間の記号創発がベイズ推論と等価になる. 実際の人間に名付けゲームを行わせ,MH法に基づく受容確率と比較することで,人間の記号論が前述の理論によって説明可能かどうか検証した.結果,人間はある程度MH法に基づく受容確率に依存してサインの受容を行っていることが示唆された.
  • P2-034A
    田澤 龍之介 (北陸先端科学技術大学院大学)
    鳥居 拓馬 (北陸先端科学技術大学院大学)
    日髙 昇平 (北陸先端科学技術大学院大学)
    多自由度・高次元系の運動制御に強化学習手法が適用されている.強化学習は,報酬を最大化する制御則を学習する枠組みである.報酬をコスト関数とすれば,最適制御の枠組みと近い.制御器が取り得る軌道は無数に存在する.無数の軌道から 1 つを選択する,つまり不良設定問題は最適制御における最大化問題である.本研究は,不良設定問題を解決する身体運動の制御機構を基に,多関節制御器のための新たなカリキュラム学習の枠組みを提案する.
  • P2-039
    鶴島 彰 (セコム株式会社 IS研究所)
    災害避難の分野では研究者毎に様々なモデルが開発されているが,共通に使われるモデルは見当たらず,分析結果も使用したモデルに依存する傾向が見られる.この大きな原因は客観データの不足による、内部モデル作成の困難さにある。そこで新しいアプローチとして,内部構造には立ち入らず,より低次の生物行動モデルと高次の高次認知モデルの二つの代替モデルにより上下から挟み撃ちすることにより,人間行動のモデルに近づけていくという可能性について考えてみた.
  • P2-045A
    林 涼太 (東京電機大学)
    市野 弘人 (東京電機大学)
    樋口 滉規 (東京電機大学)
    高橋 達二 (東京電機大学)
    本研究では,因果帰納モデルのメタ分析で行われた実験の問題点を指摘し,問題点の大きいと考えられる実験から優先的に追試を実施し,追試データを部分的に組み込み再度メタ分析を実施した. 結果として,記述的因果帰納モデルであるpARIsが人間の因果的直感に関する内部モデルとして合理的であることを示すことができた. また,心理学研究の再現性や線形モデルを用いた個人差分析の観点から実験データやプログラム公開の重要性を説いた.
  • P2-048
    松室 美紀 (立命館大学)
    本研究では,ACT-RとUnityを接続することにより,3次元空間における課題のシミュレーションを容易に実行できる3D-AGIの開発を目指す.特に,様々な方向を向いて課題を遂行することを想定し,Unityから視野内の情報の送信,ACT-Rからのモデルの状態やコマンドの送信を,短い周期で定期的にやり取りできる環境を構築した.この環境を用い,頭を動かさないとターゲットを見つけることのできない探索課題をACT-Rモデルに遂行させた.
  • P2-050
    桑原 涼香 (静岡大学情報学部行動情報学科)
    長島 一真 (静岡大学)
    森田 純哉 (静岡大学)
    川越 敦 (筑波大学)
    大澤 博隆 (慶應義塾大学)
    本研究では,協調行動の分析に適したカードゲーム「Hanabi」を題材としたシミュレーションを行った.ゲーム中にコミュニケーションが成功した際,自他の行為を事例として蓄積し,それを利用することで他者の行為の意図を推定する認知モデルを構築した.2体のモデルが対戦するシミュレーションの結果,試行の進行に伴う事例の蓄積・利用,およびゲーム得点の上昇が確認された.