日程

オーガナイズド・セッション (OS07)

知の生成をささえるものは何か?—コモディティとしての領域知識とその流通をめぐって—
9月17日(木) 16:00 - 18:00
会場:各OS別 ZOOM会議室
オーガナイザー:田中吉史(金沢工業大学),荷方邦夫(金沢美術工芸大学),青山征彦(成城大学),髙木紀久子(東京大学),松本一樹(東京大学)
  • OS07-1
    その他
    田中 吉史 (金沢工業大学)
    これまでデザイン、アートなど創造的活動に関する認知科学的研究は、熟達者の高度な領域知識や技能に着目することが多かった。一方、創造活動を支える様々な一般向けツールの開発や、STEAM教育など創造性育成を狙った教育への注目に伴って、創造的活動における領域知識の普及・一般化(コモディティ化)は今後重要な研究テーマとなると考えられる。本OSでは、こうした問題について、アート・デザインに関する6件の研究発表とともに議論したい。
  • OS07-2
    公募発表
    Jingyan SUN (東京大学大学院学際情報学府)
    岡田 猛 (東京大学大学院教育学研究科)
    俳優が想像上の人物をどのようにリアルに表現できるかという問いに対して、本研究は、実演的な演技訓練を対象とし、構成主義感情論を用いた検討を行うことで、訓練法が重要視している相手への注意が俳優の感情体験に与える影響を解明する。訓練中の言葉の時期的変化、個人間差異及び表現粒度の特徴を分析することは、リアルな演技のメカニズムの解明につながり、より有効な練習を促進できると考えられる。
  • OS07-3
    公募発表
    櫃割 仁平 (京都大学大学院教育学研究科)
    野村 理朗 (京都大学大学院教育学研究科)
    美的感情は,認知科学において,神経科学や哲学の議論を巻き込みつつ注目されている重要テーマである。従来,絵画,音楽,映画等を刺激として,美的感情の生じる過程が明らかとなりつつある一方で,詩歌,とりわけ俳句に関わる実証研究はわずかにとどまる。こうした動向を背景に,本論は,美的感情との関わりの深い複合感情,共感ならびにプロジェクションの各々の観点から,俳句にかかわる研究の現状と課題を述べる。
  • OS07-4
    他者作品の推敲による小説創作の促進
    ※大会ホームページでの公開が許可されていません
    公募発表
    岩井 優介 (東京大学教育学研究科)
    岡田 猛 (東京大学大学院教育学研究科)
    触発と社会的比較の理論に基づき,他者の小説作品を推敲することが読解する場合と比べて創造的な創作を促進するかを,心理実験によって検討した.48人の大学生・大学院生の実験参加者が4条件のもとで掌編小説を創作し、大学生・大学院生6名が創造性を評定した.分析の結果,他者作品を推敲することで,読解する場合と比べて創造が促進されることが明らかになった.
  • OS07-5
    「深い作品鑑賞」はいかに可能になるか? —初心者による熟達者視点の取得の支援に向けた研究枠組み構築の試み—
    ※大会ホームページでの公開が許可されていません
    公募発表
    松本 一樹 (東京大学大学院教育学研究科)
    岡田 猛 (東京大学大学院教育学研究科)
    芸術に関する知識や経験は作品鑑賞行為に影響することが知られている。熟達者が鑑賞時に注意を向ける点を特定した上で、初心者に対して同様の点に注意を向けるように支援することで、有効な鑑賞の支援となる可能性がある。著者らの実験結果(N = 103)では、専門家の提唱する形で作品創作プロセスの認識に注意を向けた参加者は作品への感嘆等が促進される結果となった。本発表では実験の紹介と共に、鑑賞支援に向けてどのような基礎研究が可能か考察する。
  • OS07-6
    公募発表
    青山 征彦 (成城大学 社会イノベーション学部)
    本報告では、日常のなかの創造的行為として、ハンドクラフト、なかでもアクセサリー制作という趣味に注目した。アクセサリーの制作は、既製品が高価であるために、模倣して制作しようとすることがきっかけになりやすいが、その容易さが趣味の長期にわたる継続につながっているとも考えられる。本報告では、こうした観点から、日常のなかの創造的行為に注目する意義について論じる。
  • OS07-7
    公募発表
    荷方 邦夫 (金沢美術工芸大学)
    IoTとよばれる社会変化の中で,われわれ一人一人が自分の感性を反映させたものづくり,あるいはデザインによる人工物の創出活動を積極的に行う時代となった.その中で,一般の人々がデザインの当事者になり,価値を体験できるようになるためのデザイン支援とはどのようなものか,そして課題となるものは何かについて,これまでの研究活動を紹介しながら論じるものとする.