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志向性

  • OS17-1I
    依頼講演
    長谷部陽一郎 (同志社大学)
    本発表では自然言語における再帰性と志向性について,いわゆる思考動詞(think, believeなど)と報告動詞(say, tellなど)の補文構造を多重的に含む文の分析を通じて検討する.伝統的に生成文法ではヒトの言語器官の最も重要な性質は原理的に無限の埋め込みを含んだ構造を再帰的に処理できる点にあると論じてきた.しかし,実際の発話においては,思考・報告動詞の多重的な埋め込みを含む文は容認可能性および解釈可能性の点で問題を生じやすい.そこで本発表では,認知言語学の観点から多重的な思考・報告動詞構文の階層的概念構造を分析し,その展開と抑制がどのようなメカニズムで生じているかを明らかにする.