関連するキーワードで検索

心理言語学

  • OS14-3I
    依頼講演
    小野創 (津田塾大学)
    世界の言語の中で類型的に大多数を占めるSO言語(主語が目的語に先行する言語)では、目的語が主語に先行する語順で文が呈示された場合に処理負荷が増えることが観察されている。台湾の先住民族の言語の一つであるタロコ語(オースロトネシア語族)は、SVO語順に加えてVOS語順も可能であり、VOS語順が統語的基本語順とされている。タロコ語のようなOS言語(目的語が主語に先行する言語)において、どのような語順に対する選好性が見られるのかを調べることは、人間言語の文理解における処理負荷がどこまで言語システムの特性なのか、それともより一般的な認知特性によるものなのかを明らかにする上で非常に興味深い。
  • P2-23
    森下美和 (神戸学院大学)
    原田康也 (早稲田大学)
    心理言語学的研究では,統語的プライミング(言語処理プロセスにおいて,直前に処理した文と同じ統語構造パターンを用いる傾向)が,学習者の言語産出における統語構造の学習や統語処理能力の向上に利用できる可能性が示されている。第一著者は,日本人英語学習者を対象とし,統語的プライミングを利用した一連の実験を行い,語彙・統語情報とその処理プロセスについての知見を得ている。本稿では,接触回数を操作して新たな実験を行った結果について報告する。