プログラム順

[O1] 口頭発表1

9月19日(土) 9:30 - 10:50 会場:総合校舎B号館
  • O1-1
    斎藤幹樹 (京都大学大学院博士課程)
    本研究は、下位構文スキーマの定着度が容認性判断に対して与え得る影響を統計的に評価する事を目的とする。下位構文スキーマは「○○先生」のように、部分的にスロットを有するような言語知識である。重回帰分析を主軸とした分析の結果、母語話者に対する容認性判断実験によって得られた各刺激語の評定値の予測に下位構文スキーマの頻度が有意に寄与していた。この事から本論は下位構文スキーマの定着度が容認性判断に影響している可能性があると結論付ける。
  • O1-2
    天谷晴香 (東京大学大学院総合文化研究科)
    メイク動画では、参与者が行う化粧の行程を教示・実演し、また行程に関する雑談を行うというマルチアクティビティーが行われている。発話内容は教示と雑談であり、身体動作としては教示に伴う動作と実演が含まれる。発話を談話セグメント(Grosz & Sidner 1986)で区切り、身体動作をジェスチャー・ユニット(Kendon 2004)を援用しタグ付けした。これらの談話/非談話の単位の重なりとずれから活動の滞りを検知する。
  • O1-3
    布山美慕 (慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科)
    日高昇平 (北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科)
    諏訪正樹 (慶應義塾大学環境情報学部)
    小説を読む際の読者の認知処理は質的に変化するのだろうか?本研究では,小説を読む間の2ページ単位の読解時間を観測し,この読解時間の統計的な分布を推定して,読者の認知処理内容と処理速度の変化を調べた.その結果,読解時間の分布は2つのガンマ分布の混合分布と推定され,読書中に処理内容・速度の異なる2種類の認知処理が用いられることが示唆された。さらに,この処理の変化は同一作品を読んだ被験者間で類似し,作品の文脈に依存することが示唆された.
  • O1-4
    前東晃礼 (名古屋大学未来社会創造機構)
    三輪和久 (名古屋大学大学院情報科学研究科)
    寺井仁 (近畿大学産業理工学部)
    伊神剛 (名古屋大学医学部)
    中村嘉彦 ( 国立苫小牧工業高等専門学校情報工学科)
    森健策 (名古屋大学情報連携統括本部)
    本研究では,エスノグラフィーの手法に基づいて,肝切除の手術現場における3D印刷された肝臓モデルの利用について検討を行った.分析の結果,3D印刷された肝臓モデルの利用は,医師らが持つ患者の肝臓のメンタルモデルの精緻化,正確な肝切除のメンタルシミュレーション,そして,医師間のメンタルモデルの共有を促進することが示唆された.
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