日程 9月13日(土) 10:35 - 12:35

オーガナイズドセッション (OS2-5)

会場:14号館5F(502)
アイデア生成を取り巻く文脈を再考する――「いいこと思いついた」を手がかりとして――
オーガナイザー:
山川真由(慶応義塾大学)
石黒千晶(東京大学)
清水大地(神戸大学)
  • OS2-5-1
    「いいこと思いつく」とはどういうことなのか?
    招待講演
    遊びとは、「自発的活動」だと考えられている。しかし、遊んでいる人間が頻繁に体験するであろう「いいこと思いつく」ということ、それ自体は、自発的にあるいは、意図的にやろうとしてもできないことである。自発的活動とは言えないのだとしたら、遊ぶあるいは、「いいこと思いつく」とはどういうことなのか。本発表では、実際の遊ぶ人間の姿、また中動態研究の知見を踏まえながら、この問いについて考察を深めていく。
  • OS2-5-2
    感情としての好奇心 ―美的経験や創造活動を支える好奇心の心理的メカニズム―
    招待講演
    西川 一二 (大阪商業大学)
    好奇心は「見たい」「知りたい」といった根源的な動機(動因)であり、あらゆる自由な活動の原動力とされてきた。好奇心(の活動)は、この動機を基盤とし、知覚・認知・報酬などの多様な要素と結びつき、多岐にわたり展開される。つまり、好奇心には多種多様な種類が存在する。本発表では、好奇心のメカニズムと好奇心の種類に関する研究を紹介しながら、美的経験や創造的活動に関連する好奇心の種類を考えてみたい。
  • OS2-5-3
    偏在する創造性に出会う私たち
    招待講演
    阿部 慶賀 (和光大学)
    創造性研究は潜在処理研究や外的資源研究の蓄積を通して、局所的、集中的な情報処理だけではないこと、主体に偏在するさまざまな要因を貪欲に利用して、半ば意図せず創発する側面があることを明らかにしてきた。この発表では、実物体を用いたアイデア生成課題を通した環境と身体の相互作用のデータを軸に、創造性の偏在論を主張しつつ、その課題点について議論する。