日程 9月12日(金) 12:30 - 14:30
オーガナイズドセッション (OS1-2)
会場:14号館4F(402)
プロジェクションの展開と新たな視座
オーガナイザー:
久保(川合)南海子(愛知淑徳大学)
川合伸幸(名古屋大学)
岡田浩之(東京情報デザイン専門職大学)
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OS1-2-1プロジェクションとしての皮肉招待講演皮肉とは,話し手が対象者に期待していた状況(仮想)が成立していない現状(現実)を否定的な態度とともに提示する発話である.つまり,話し手が皮肉の対象者を仮想から現実へ投射したうえで,その対象者に対する適切な発話が皮肉であると言える.聞き手はこの投射を認識・共有することで,皮肉(であること)を理解できる.本発表では,このように皮肉をプロジェクションとして捉えたときに,皮肉研究やプロジェクション・サイエンスに何をもたらし得るかを議論したい.
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OS1-2-2アナロジー研究者にとってのプロジェクションー類似性を超えてー招待講演プロジェクション・サイエンスとは何かを考える時、提唱者である鈴木宏昭の主要な研究テーマであったアナロジー(類推)を避けて通ることはできないと、同じくアナロジーについて共に議論したものとしては思う。本発表ではアナロジー研究に多大な影響を与えた類似性判断、機能的投射の理論を中心として、当時われわれが考えていた知識情報処理の視点から、プロジェクション研究までの過程を振り返り、今後の研究の示唆を試みたい。
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OS1-2-3虫屋のプロジェクション:プロジェクション科学における投企性の位置招待講演本報告では、昆虫採集家(虫屋)の採集過程について、プロジェクション科学の観点から考察する。虫屋は狙いの虫が見えない場合、現在の環境を把握するべく、種々の観察を行う。阿部・大山(2024)はこの観察を投企的観察と呼んだ。投企的観察は環境を異投射(鈴木, 2019)するための仕掛けだといえるが、投射のソース獲得を目指す点で投企的でもある。この投企性とプロジェクション科学の関わりについて、フロアを交えて議論したい。
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OS1-2-4総合討論パネルディスカッション本OSでの招待講演の内容に基づき、指定討論者、講演者、オーガナイザーおよびフロアの参加者とともにプロジェクションの展開と新たな視座について議論を行う。