「認知科学」特集論文募集のお知らせ
特集タイトル:「デザイン学」

掲載巻号:第17巻第3号(2010年9月発行)

担当編集者:永井由佳里(北陸先端科学技術大学院大学)・藤井晴行(東京工業大学)
ゲスト編集者:中島秀之(はこだて未来大学)・田浦俊春(神戸大学)
● 企画趣旨

認知科学の新たな研究の領域としてデザイン学(Design Theoretics)を提起し, その研究方法を問う. デザイン学の課題は多岐にわたるが,いずれも課題そのものに創造的な性質を内在している. そのため,従来の科学の視点では取り扱うことが難しく,未踏の領域となっている. ここに焦点を当てたい.人間理解という側面からは,人間を特徴づける創造性の究明, モノと人間の関わり,言葉や表現がデザイン創造に果たす役割, そもそもデザイン能力とは何かという問題に接近したい.理論的側面からは, 創造的プロセス,シンセシス,創発,知識創造を体系化するための枠組みを示す時機であろう. 社会的側面からは,人間と環境の関係について, 人間社会の構成や成り立ちの理解とそこに内在しながら働きかける方法について, 組織や集団全体の理想像について,議論を深めていく必要があるだろう. また,サービスのあるべき姿,イノベーションについても, これまで重ねられた議論の総合が求められるであろう. 一方で,従来のデザインが取り組んできた創造の知(理と美)の問題,すなわち構造の美, 抽象の美,あるいは機能の美について,認知科学から踏み込むことも期待している. デザインや芸術を評価する方法や,創造の実践に潜む「工」と「技」から, 人間とは何かという問題への接近,芸術諸分野の創造過程への洞察を通じた新しいメディア論, HCI論の展開も期待される.また,感覚,感性や知覚,創造性支援, 構成力やデザイン能力の育成という問題は,教育や学習の研究領域にも深く関わる課題である.

本特集号は,上記について研究者たちや実践者たちの動機と問題意識を明らかにし, その知識を集合したうえで,全体を包括できる新研究領域の枠組みを示すことを目的 とする.

補足:本特集号は本年度設立準備中の新研究分科会「デザイン・構成・創造」(仮)の 発足と関連する企画であり,2009年「冬のシンポジウム」と一貫する企画として,計 画されている.
● 特集号の構成
特集号内を以下の二部による構成とする.

第一部:「デザイン学」とは?
  デザイン学という新しいアプローチの提案(中島・田浦).
  「招待論文」を中心とした内容とし,解説論文,他領域の研究紹介も含む.

第二部:認知科学と「デザイン・構成・創造」
  エントリー方式により募った 研究論文・展望論文・ショートノートを掲載する.
● 特集号で扱う論文の範囲
構成論的研究,デザイン研究,社会学的アプローチによる創造的活動の分析, 創造的認知アプローチ等による実験的研究,モデル研究,シミュレーションのほか, 創造領域を焦点とした新しい研究方法の提案も含む.
● カテゴリー
カテゴリーは限定せず,研究のフォーカスが「デザイン学」という新しい研究アプ ローチに関係することを条件とする.
● 募集要項:
研究論文・展望論文・ショートノート

本特集の趣旨に沿っているものであれば, 『認知科学』が認める全ての形式の原稿(研究論文,展望論文,ショートノート,解説など)を対象とする.
● 応募方法
本特集では,事前エントリー方式で原稿を募集する.

執筆を希望する場合は,事前エントリーを済ませた上, 期日までに論文原稿を送る必要がある.

事前エントリーのためには,2009年12月20日(日)までに,論文タイトル, 論文種別(研究論文・展望論文),著者の氏名・所属・連絡先(連絡先住所, 電話番号,E-mailアドレス),論文アブストラクト(日本語の場合は400字程度, 英語の場合は150語程度)を下記宛に送付する. 送付方法は電子メイルが望ましいが,郵送も受け付ける. 電子メイルの件名は「認知科学17-3特集エントリー」とする.

事前エントリーを済ませた著者は,2010年1月31日(日)までに, 論文原稿を下記宛に送付する. 送付方法は電子メイルが望ましいが,郵送も受け付ける. 電子メイルの件名は「認知科学17-3特集原稿」とする.

郵送の場合は原稿3部を送付する.著者の資格や論文の書式など, ここに書かれていない事項については,雑誌『認知科学』の投稿規程と執筆要項に準ずる.
● 提出先
事前エントリーおよび投稿論文の提出先は,以下のとおりである.

電子メイルによる提出先: ynagai@jaist.ac.jp
郵送による提出先:
 〒923-1292
 石川県能美市旭台1-1
 北陸先端科学技術大学院大学
 永井由佳里