第39回学習と対話研究会
2004年冬のシンポジウム
「情報技術・測定技術の進歩が認知研究に与えるインパクト」
開催趣旨
近年のIT技術の著しい進歩は,人間の行動や生理を計測するための技術にも大きな進歩をもたらしている.そのような計測技術の進歩は,ヒトの脳活動を無侵襲・低拘束の条件下で計測する技術,キャリブレーションにあまりコストをかけずにヒトの視線の動きを計測・記録する技術,あるいはヒトの動きやモーションをそのままキャプチャする技術,など多岐にわたっている.これらの計測技術を認知研究にも応用しようという動きが一部で始まっているが,これらの技術を用いて外から計測できるヒトの行動や生理と,認知研究が対象とするヒトの心理プロセスとには若干ギャップがあるのもまた事実である.したがって,これらの計測技術を認知研究に応用するには,まずこれらの計測技術で可能な計測とは何かを理解することが重要になる.本研究会では,これらの技術を開発し,実際にヒトの行動計測を実践されている一線の研究者をお呼びして,技術内容と応用可能性についてお伺いする.その上で,これらの計測技術を実際に認知研究に応用されている認知科学者の方にも,どのような応用が可能なのかについてお話をしていただく予定である.それらの講演を踏まえて,我々認知科学者はこれら測定技術をどのように捉え,活用すれば良いか,さらに測定技術の開発者に求めることは何か,などを議論していく.
日時
2004年12月11日(土) 9:30〜18:00(9時より受付開始)
場所
東京大学駒場キャンパス 13号館1313教室 (アクセス)
プログラム
9:30-9:40開会の辞オーガナイザ:植田一博(東京大学)
9:40-10:20「視線計測技術のインパクト」大野健彦
(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
【休憩】
10:30-11:10「脳計測技術のインパクト」牧敦(日立製作所 基礎研究所)
11:10-11:50「人体計測技術のインパクト」前田太郎
(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
【昼休み】(運営委員会)
12:50-13:20総会および論文賞・大会発表賞受賞式
【休憩】
13:30-15:00特別講演 「ライフログ:体験の取得と処理」相澤清晴(東京大学)
【休憩】
15:10-15:50認知研究の立場から(1)「アイカメラを用いた図的推論研究」下嶋篤(北陸先端科学技術大学院大学)
深谷拓吾(ATRメディア情報科学研究所)
15:50-16:30認知研究の立場から(2)「テレビゲーム使用時における前頭葉の活動変化:NIRSによる検討」松田剛(東京大学)
【休憩】
16:40-17:20認知研究の立場から(3)「NIRSを用いた言語習得研究をめざして」久保南海子・正高信男(京都大学/JST)
17:20-18:00ディスカッション
現在の計測技術によって認知科学はどのような方向に進むか?
認知科学者から機器開発者への要望,など.
ディスカッサント:
大森隆司(北海道大学)
野島久雄(NTTマイクロシステムインテグレーション研究所)
参加費・参加方法
認知科学会員,非会員を問わず 1,000円(但し,学習と対話研究会の年会費を 事前に納入している人は無料)
当日,会場の受付にて現金払いのみ
参加申し込み不要です。当日直接会場においでください。
お問い合わせは学習と対話研究会事務局 山崎 治 (yamazaki@net.it-chiba.ac.jp) にお願いします。
主査植田一博(東京大学)
事務局山崎治(千葉工業大学)
〒275-0016
千葉県習志野市津田沼2-17-1
千葉工業大学情報科学部情報ネットワーク学科
Tel: 047-478-0291
Fax: 047-478-0582
E-mail: yamazaki@net.it-chiba.ac.jp