日本認知科学会 2003年度冬のシンポジウム

  • 2003年度冬のシンポジウムが「知覚と創造」をテーマに以下のように開かれました。
    テーマ:「知覚と創造」
    日時:12月13日(土曜日):11時〜17時15分
    場所:東京工業大学、大岡山キャンパス 本館1階H111会議室
    参加費:無料(会員、非会員共に)(予稿集代:1000円)
    
    概略:2003年度冬のシンポジウムは、「認知科学」11巻1号(2004年3月発行)の特集企画「知覚と創造」の一環として行います。この特集の目 的は、人間の知的行為の中で解明が進んでいない現象の一つである「創造」を、知覚および行為の観点から議論することにあります。創造とは、行動し、知覚 し、感じ、考えた結果として得られた体験を、(他人がもしくは自分が知覚できる)対象物として表現する行為を意味します。創造された表現(作品)から、 鑑賞者(消費者、使用者)は、主に知覚を通して何らかの体験を得ます。創造者の体験は鑑賞者(消費者、使用者)の体験にどう繋がっているのでしょうか?  これは創造者にとって深遠なる問いであり、芸術やデザインの教育における中心的な議論点の一つであります。この問いを議論することが本特集の狙いで す。
      創造に興味がある認知科学研究者、認知科学に興味があるデザイナーから成る8名(下記を参照)が、企画メンバーとして参加しています。企画メンバー は、既に、勉強会(9月20日)、討論会(9月27日)において、創造にまつわる認知プロセスに関して集中的な議論を行ってきました。勉強会および討論 会では、芸術やデザインの心理学研究の第一人者Rudolf Arnheimの著書である「The Dynamics of  Architectural Form」(「建築形態のダイナミクス」乾正雄訳、鹿島出版会)を、議論の叩き台として取り上げました。
      冬のシンポジウムでは、
    (1) Arnheimの主張および勉強会・討論会で行われた議論の概略を報告し、
    (2) その議論を下敷きにして、各企画メンバーが「創造」現象をどう理解するかに関する発表を行い、
    (3) 認知科学コミュニティーに「創造」現象への興味を喚起します。
    尚、企画メンバーは、本シンポジウムでの議論を基に、「創造」にまつわる認知プロセスに関する主張を論文として発表します(11巻1号掲載予定)。
    
    企画への参加メンバー(シンポジウムのパネリスト)(所属:専門分野):
    諏訪正樹(中京大学:認知科学)(企画代表者)
    石橋健太郎 (名古屋大学:認知心理学)
    岡田猛 (名古屋大学:認知心理学):
    岡村裕次 (多摩美術大学/TKO-M.architects主宰:建築デザイン)
    後安美紀(駿河台大学(元):生態心理学)
    須永剛司 (多摩美術大学:情報デザイン)
    永井由佳里 (筑波技術短期大学:ヴィジュアルコミュニケーションデザイン):
    三浦秀彦 (Cloud Design主宰:デザイン、インスタレーション)
    
    
    シンポジウムプログラム:
    
    11:00〜11:30:「知覚と創造」勉強会、討論会の報告(諏訪)
    
    以下、パネリスト発表(発表15分、質疑応答15分)
    
    11:30〜12:00:「建築家が行為を空間化する思考過程」(岡村)
    
    12:00〜12:30:デザイン思考を主体的表現プロセスとして考える(永井)
    
    12:30〜13:30:昼休み
    13:30〜14:00:創造過程としてみた「芸術作品の知覚」経験(石橋、岡田)
    
    14:00〜14:30:創造:自分の行為(表現)の中に創るものを見いだすこと(須永)
    
    14:30〜15:00:創造における知覚と行為のカップリング(後安)
    
    15:00〜15:20:休憩
    
    15:20〜15:50:デザインと創造的知覚(三浦)
    
    15:50〜16:20:「こと」の創造:表現・知覚・意味付け・メタ記述の連鎖(諏訪)
    
    16:20〜16:30:休憩
    
    16:30〜17:15:全体議論(フロアーからの議論、パネリスト討論) 
    
    winter-symposium2003年冬のシンポジウム「知覚と創造」予稿集の入手方法
    ご希望の方は、以下の手順で入手できます。
    1.学会事務局宛(jcss@jcss.gr.jp)に入手希望である旨のemailを送る。
    (1)入手希望者の氏名、所属、送り先住所、希望部数、代金を振り込む先は銀行か郵便局かの情報を明記する
    (2)企画代表者である中京大学情報科学部諏訪正樹のアドレス(suwa@sccs.chukyo-u.ac.jp)をccに加える。
    
    2.学会事務局口座(下記参照)に代金を振り込む
    (1)  一部あたり、1、000円。
    (2)振り込み手数料は、入手希望者が負担。
    (3)「振り込み人」の欄は、1のメールで明記した氏名と必ず一致させること。
    
    3.事務局が代金の振り込みを確認後、企画代表者諏訪より予稿集が郵送される(着払い)。
    
    学会事務局口座:
    銀行の場合: UFJ銀行(銀行番号0008)八事(やごと)支店(支点番号266)普通口座 1291332「日本認知科学会事務局」宛
    郵便局の場合:口座番号00830-2-46158 (加入者名:日本認知科学会)
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