研究分野

注意

  • O2-004A
    五味 渡海 (東京電機大学大学院理工学研究科)
    安田 哲也 (東京電機大学)
    小林 春美 (東京電機大学)
    本研究では、指さしの指示対象となる事物を聞き手に見せずに話し手が教示行為を行った場合、意図共有にどのような影響があるかを、映像刺激を利用し調べた。結果、話し手が小さく旋回しながら指さした場合と、矢印で指し示した場合で、聞き手は指示対象を事物の部分だと解釈した。聞き手は指示対象物を見なくても、話し手の教示行為によって推測を行うことができること、この解釈は指と矢印では異なる点があることが示唆された。
  • O3-002A
    佐藤 優太郎 (名古屋市立大学大学院芸術工学研究科)
    齋藤 五大 (東北大学)
    小鷹 研理 (名古屋市立大学大学院芸術工学研究科)
    我々は, 自他の指を自ら同時に触れることで, 他人の指の接触点まで自身の指に感じ, 身体変形感覚を生起するDouble Touch Illusion(DTI)を考案し, 調査を進めている. 実験では, 本手法において, 相手の指への触れる指の本数が身体所有感にどのような影響をもたらすかを調べた. 被験者実験からは, 触れる指の本数が増えるほど所有感が強く生起する興味深い結果が得られたため報告する.
  • O3-003A
    晴木 祐助 (北海道大学 文学院)
    鈴木 啓介 (北海道大学 人間知×脳×AI研究教育センター)
    小川 健二 (北海道大学 文学研究院)
    身体内部から生じる感覚は内受容感覚と呼ばれる。これまでの研究では主に心臓(心拍)に関わる内受容感覚が用いられた。本研究では異なる種類の内受容感覚が特定の脳活動パターンを引き起こすことを示す。具体的には,心臓と胃への注意が異なる脳領域を活性化し,それらの機能的結合を変化させた。さらに心臓/胃の客観的感受性の個人差が,島皮質における安静時機能結合と関連した。種々の内受容感覚は主観的経験としてだけでなく,その脳活動も異なることが示された。
  • P1-035
    藤井 佑実子 (筑波大学図書館情報メディア系)
    森田 ひろみ (筑波大学図書館情報メディア系)
    携帯型情報端末の小さな画面上での視覚情報処理は,通常の視覚環境とは異なる特徴を持つが,それが画像の認知にどのような影響を与えるかは詳しく調べられていない.そこで本研究では心理学実験を用いて,スクロール表示が画像内の要素の位置記憶に与える影響を明らかにすることを目的とした.実験の結果,画像内の要素の位置を記憶するときスクロール表示では,窓を通して観察することにより,また画像の絶対位置を移動することにより,観察時間が長くなることが示された.
  • P1-036
    林 美都子 (北海道教育大学函館校)
    本研究では、林(2022)に引き続き、顔アイコン画像を用いた心的回転実験を行った。大学生59名の協力を得て、個別にオンライン実験を実施した。真ん中に提示された顔アイコンの左右に、回転させた顔アイコンと反転回転させた顔アイコンを提示し、一致するものを選ばせ、反応時間と判断の正誤を測定した。正答の反応時間を分散分析したところ、笑顔や怒り顔では、女性よりも男性の反応時間が速かったが、真顔では性差は示されなかった。
  • P1-057A
    米田 凌 (静岡大学)
    西川 純平 (静岡大学)
    長島 一真 (静岡大学)
    森田 純哉 (静岡大学)
    寺田 哲也 (マツダ株式会社)
    本研究では,単調な知覚運動課題を用いた実験によって,覚醒水準に影響を与える飽きや環境要因を調査した.実験は3つ実施した.最初の実験では,環境要因が覚醒度へ与える影響を調べた.次の実験では,環境要因となる刺激を途中で切り替えることで,覚醒度の制御を試みた.最後に,課題実施中の心拍を計測した.その結果,刺激の効果は解釈が困難のものとなったものの,課題に対する習熟と飽きの効果が確認された.
  • P2-052
    佐野 奈緒子 (東京電機大学)
    秋田 剛 (東京電機大学)
     オンラインによるコミュニケーションでは, 共在感覚が重要であると考えられる. 会話によるコミュニケーションが一般的であるが, 本研究ではモニタ上で互いに擬似的に接触する行為を伴う会話についての共在感覚について検討した. その結果, 接触なしの会話と同等の共在感覚が認められた. 一方, 行動のしにくさはじゃんけんと同等に低く, 接触や運動を伴うコミュニケーションの場合, 現行のシステムでは認知・行動上の不自然さが感じられている.