研究分野別一覧

人工知能

  • OS12-3
    公募発表
    森田純哉 (静岡大学情報学部)
    長島一真 (静岡大学情報学部)
    竹内勇剛 (静岡大学創造科学技術大学院)
    本研究では、ACT-Rと3Dゲームエンジンがサーバを介して結合する階層的アーキテクチャを構築し,環境探索を行うエージェントを構築した.結果,認知モデルのパラメータによる行動の差異,脳と身体の結合に関わるエラーなどの現象を出現させた.これらより、3D空間における人間を模倣するエージェントの構築において、認知モデリングの手法を適用することが有用であることが示唆された.
  • sP1-14
    秋元泰介 (九州工業大学情報工学研究院知能情報工学研究系)
    自律的な人工知能を実現するためには,外界と関わり合う中で,世界を物語的に組織化し,それに基づいて他者とコミュニケーションをしたり,筋道のある行動をしたりする仕組みが必要になると考えられる.このような考えに基づく認知アーキテクチャに関する検討の一環として,エージェントが内面に作る世界の表象としてのストーリーが,どのような構造を持つと考えたらよいのかという問題について考察する.
  • sP1-25
    伊藤拓哉 (岩手県立大学)
    佐々木淳 (AOI TYO Holdings株式会社)
    小方孝 (岩手県立大学)
    俳句は断片的な要素の集合であり,読者は個々の要素を様々な情報と結びつけることにより解釈を生み出す.この解釈過程を参考に,筆者は俳句からの物語生成を考案している.本稿では,俳句の中の単語から単語ネットワークを構築し,このネットワークの語を用いて生成の核となる物語を生成する手順を示す.さらにCMに関する情報を体系的にまとめたCreative Genomeの要素を用いることで,俳句の印象を反映したCM生成への展開を目指す.
  • sP1-36
    鶴島彰 (セコム株式会社)
    東日本大震災の際、仙台のホテルの会議室で撮影された動画において、避難者による、逃走と退避という避難行動の選択が、出口からの距離によって分かれる現象が観察された。我々は、避難行動における同調行動を表現した避難意思決定モデルにより、この動画で見られたような現象の再現を試みた。シミュレーションにおいて、エージェントは逃走と退避をランダムに選択しているにも関わらず、動画のように、逃走と退避が出口からの距離で分かれる現象が創発した。
  • sP1-49
    青木慎一郎 (岩手県立大学)
    小方孝 (岩手県立大学)
    小野淳平 (菅原学園 専門学校デジタルアーツ仙台)
    自閉スペクトラム症(ASD)の認知・行動パターンに関わる物語生成理論による理解を示した。困難は「何を語るか」よりも「如何に語るか」だった。彼らは「部分」や「非連続性」について敏感であるため、強い「驚き」と感じ物語が進まなくなってしまう。「全体と部分」は「中枢性統合」の、「連続性と非連続性」は実行機能の働きとも言える。また、人の心を文脈の中で理解する「心の理論」にも通ずる。この理解から、物語生成理論に基づく支援ツールについても展望した。
  • sP1-57
    小方孝 (岩手県立大学)
    本稿では,歌舞伎を媒介として,多元的物語論とは何か,物語への文化的アプローチとは何か,芸能としての物語とは何か,について論じた.最後に,統合物語生成システムと芸能情報システムとの連携としての全体としての物語生成システムの構成を示した.今後は,ここで挙げた諸概念とのより密接な関連において,歌舞伎の調査・研究を進め,統合物語生成システムと芸能情報システムが連動した物語生成システムの設計・開発を進展させる.
  • sP1-74
    吉沢栄貴 (東京電機大学理工学部)
    高橋達二 (東京電機大学理工学部)
    「p ならば q」という形式をとる条件文を人間が解釈する際、論理学上の通例的な定義と人間の直感的解釈に相違があることが知られている。 先行研究ではGauffroy らの研究があり、日本語条件文では Namikiらの研究が存在するが後者の研究には様々な問題点があった。先の問題点を改善した上で、先行研究を複合した日本語条件文実験を行い、条件文の解釈の分析と Gaufrroy らの結果との比較を行なった。
  • sP2-16
    太田博三 (放送大学 教養学部)
    昨今,自然言語処理における対話システムや対話生成が注目されている.チャットボットのコールセンターへの普及により,正確な人間性な対話応答が求められ ている.一方,社会学のエスノメソドロジーや談話分析・会話分析における定性的な相互行為は有益である.そこで,もう一度,国立国語研究所の提供する日本 語学習者会話データコーパスを用いて,効果を検証し対話破綻の傾向や対話生成に適用することを目指した考察である.
  • sP2-21
    山田雅敏 (常葉大学 健康プロデュース学部)
    里大輔 (SATO SPEED Inc.)
    遠山紗矢香 (静岡大学情報学部)
    竹内勇剛 (静岡大学創造科学技術大学院)
    本研究では,ランニングコーチから指導を受けたドイツリーグに所属するサッカー選手の言語報告に注目し,疾走に対する認知変容の特徴を明らかにすることを目的とした.その結果,(1)新しい疾走動作の指導を受けた際の気づき,(2)腕振りの動作による疾走スピードの体感,(3)腕振りの動作による足(下肢)の動作との連動,が共通した特徴として示された.以上,身体と言語の関係性が明らかになり,言語報告から熟達度合を予測できる可能性が示唆された.
  • sP2-39
    小野淳平 (菅原学園 専門学校デジタルアーツ仙台)
    小方孝 (岩手県立大学)
    ストーリーを作る際に,読み手の予想を外れることにより,ストーリーの印象を強める方法がある.筆者らが提案するギャップ技法はストーリーにギャップを与え,ギャップにより読み手に驚きを与える.本稿では,二つのギャップ技法の使用方法を検討する.一つは統合物語生成システムのためのギャップ技法の使用方法である.もう一つはストーリーの要素を定義する世界設定に変化する方法である.二つの方法により筆者らは物語自動生成ゲームにおけるストーリー生成を拡張する.