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日本認知科学会

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FAQ

日本認知科学会(JCSS)の会誌である「認知科学」に関する疑問にお答えします。「認知科学」は、どのような性格を持った雑誌でどのように編集されているのでしょうか。
会誌の編集と発行は日本認知科学会の仕事の中でも非常に大きな役割を占めています。また、会員のみなさまにとっても学会参加の重要な理由の一つだと思います。そこで、みなさまが論文を投稿したり会誌をお読みになるために参考になる情報を「よくある疑問とその答 Frequently Asked Questions (FAQ)」として公開することにしました。このFAQの回答部分は、とくにことわっていない限り、現在の委員会の編集方針や編集活動の実態を表現しており、規約のようなものではありません。
このFAQの原案は、編集委員会メーリングリストでの議論を通じて作成されました。今年の大会(JCSS2000)の編集委員会主催のワークショップにおいて参加者から提起された質問も追加してあります。今後ともこのCSEdit-FAQには情報を追加・更新していく予定ですので、質問や疑問をお持ちの方は、編集委員会までお寄せください。

日本認知科学会編集委員会

「認知科学」誌の傾向に関するもの

門前払いはあるか

Q:査読プロセスに至ることなく門前払いされるような論文はありますか。それは、たとえばどんな論文ですか。
A:認知科学の分野との関連性に疑義があるもの、文章が著しく読みにくいもの、投稿規程・執筆要領に従っていないものなどは、査読に至ることなく審査を中止することがあります。

他の学会誌との違い

Q:「認知科学」が掲載論文に期待する特徴は、関連各分野の専門ジャーナルとどのように違うのでしょうか。
A:「認知科学」が採録すべき論文の基準の一つとしているのは、「今後の多くの研究を誘発するきっかけになるような議論喚起力」です。例えば心理実験としては単純に過ぎるけれど新しいコンピュータモデルを考えるヒントになるとか、言語分析としては論理の詰めが甘いが様々な心理実験を考えるきっかけになるとかいったことを考えていただくといいでしょう。これは他のジャーナルに見られない「認知科学」に特徴的な評価基準といえるかもしれません。したがって、たとえば、心理系の学会誌で不採録になった論文が「認知科学」で採録になる可能性はあります。「認知科学」では,実証データが少なくても、アイデアや理論がすぐれていると認められれば採録になることがありますが、アイデアや理論がすぐれていることがはっきりわかるような書き方がなされていることが大前提です。また、査読者が投稿に対して、この学会誌の発行趣旨にはそぐわないが、よい研究なのでこれこれの学会誌に投稿してはどうかという助言をすることもあります。

特集のテーマ

Q:「認知科学」の特集テーマはどのようにして決められるのでしょうか。
A:特集のテーマは、編集委員の提案をもとに委員会で協議して決めています。特集テーマを選定する決まった手続きがあるわけではありません。これまでの特集は、会員にとって興味があると考えられるテーマ、最近新たな展開が見られた分野に関するテーマ、本来認知科学で取り上げられてもいいはずなのにあまり取り上げられてこなかったテーマなどを中心に選んできました。特集エディタと呼ばれる特集の担当委員は、編集委員の中から選ばれることもありますし、会員の中から適任の方を臨時の担当編集委員として編集委員会が指名することもあります。

投稿に至るまでに関する疑問

まず何を参考にするか

Q:「認知科学」に論文を投稿したいと考えています。まず何を参考にしたらよいでしょうか。
A:最新号の「認知科学」をご覧下さい。そこに投稿規定が掲載されています。まずその投稿規定を熟読してください。また、近くに日本認知科学会の会員がいたら、その方にお尋ねしてみるのもよいことだと思います。それでも明確にならない疑問点があれば、編集委員会に問い合わせてください。

投稿資格

Q:掲載が決まったら会員になるつもりですが、投稿してよろしいでしょうか。
A:投稿する時点で著者の1名以上が会員であるか、入会手続中でなくてはなりません。したがって、掲載が決まったら会員になるという条件での投稿は認められません。

他で発表した原稿の扱い:研究会

Q:他の学会の研究会で発表した原稿を一部改変して投稿してもよろしいでしょうか。
A:学術雑誌に未公刊であれば、既発表の原稿に手を入れたものを投稿してもかまいません。ただし、もとの原稿をどこで発表したのか等を原稿中に注記する必要があります。

他で発表した原稿の扱い:学術誌

Q:他の学術雑誌で発表した論文ですが、これをさらに充実させて「認知科学」の論文として投稿したいと思っています。それは可能ですか。どれくらいの変更があれば、新規の論文として認めていただけますか。
A:この場合、初出の雑誌と著作権に関わる問題が生じますので、一般には「認知科学」で新規の論文と認めて掲載することは難しいと思います。同じデータを全く異なる観点からまとめたような場合は新規の論文として認められる場合があります。特集など、編集委員会が必要と認めた場合、他学会の学術雑誌などで公刊済の原稿を所定の手続きを踏んだ上で「再録」する場合はあります。

他で発表した原稿の扱い:一般誌

Q:月刊誌、週刊誌に掲載された原稿の場合、大学の紀要、社内誌の場合はどうでしょうか。
A:学会誌既掲載の場合に準じます。紀要、社内報など一般会員のアクセスが困難なメディアに掲載されたものほど「再録」への敷居は低くなりますが、著作権、転載料などの問題を著者の責任でクリアしていただく必要があります。

他の学会に投稿した原稿

Q:他の学会誌に投稿して採録されなかった論文を改めて日本認知科学会に投稿しようと思っています。前に他の学会に投稿したということを伝える必要はありますか。
A:他の学術雑誌に投稿し審査されている最中の論文を二重投稿することは一般に許されていません。不採録通知または投稿者による取り下げによって他の雑誌での審査プロセスが完全に終了した原稿を「認知科学」に投稿することは自由です。その際、それまでの経緯をお伝えいただく必要はありません。

他の著作物の利用

Q:論文の中に他の人が著作権を持つもの(図表、絵画、商標など)を引用したいと考えています。編集委員会にその代行をお願いできますか。
A:論文の中で利用する著作物の著作権については、著者の責任で処理してください。編集委員会では第三者の著作物の利用権に関わる斡旋、代行などをすることはできません。自分が他で発行した論文や本の図表を利用する際にも、その出版社や編集者の編集著作権や出版権などに抵触する恐れがありますので、ご注意ください。

英語での投稿

Q:論文を日本語で投稿するのと英語で投稿するのでは、査読の時間や通りやすさ、査読者の選定などで違いが出てくるのでしょうか。
A:現時点では大きな違いがあるとは認識していませんが、英語の場合、査読者の選定にやや時間がかかるかもしれません。

査読に関わる疑問

編集委員会

Q:「認知科学」の発行は編集委員会が責任を持っているとのことですが、編集委員会はどのような人たちによってどのように運営されているのでしょうか。
A:「認知科学」の最終ページを見てください。編集後記とともにその時点の編集委員の一覧が載っています。それぞれの編集委員が、論文審査や制作の実務など「認知科学」の編集に関わるさまざまな仕事をしています。

査読プロセス

Q:論文が投稿された後はどのようなプロセスを経て採否が決定されるのでしょうか。
A:ブルーページや学会ホームページに掲載されている査読要領をご覧下さい。

査読者

Q:査読者はどのようにして選ばれるのでしょうか。
A:査読者は、担当編集委員の推薦によって編集委員会が選び依頼します。一人は投稿論文の内容の分野を専門としている人、もう一人はそれ以外を専門としている人を選ぶのが原則です。

査読基準

Q:論文の採否の決定はどのような基準に基づいているのでしょうか。
A:査読要領の中に、「査読の指針」として以下の基準があげられています。重要なポイントなので、引用します。

5. 査読の指針
査読にあたっては、以下の点を考慮する。
a. 認知科学の論文として内容が一定の水準に達しているか。
b. 研究論文の場合、オリジナリティがあるか、新規で重要な内容が提示されているか、関連研究との比較が十分なされているか。
c. 展望論文の場合、関連事項は十分網羅されているか、バランスのとれた視点から議論や評価がなされているか。 d. 内容上誤りや脱落がないか。不要・冗長な箇所がないか。
e. 読者が広い分野にわたっていることを考慮した記述となっているか。
f. 表記や文法の誤りがないか。文章の構成が妥当か。表現がわかりやすいか。
これらに関して重大な不備がある場合は、それについて付記した上で、D(不採録)と判定する。

なお、現在査読者が結果の報告に利用している査読報告書のフォームが学会ホームページで公開されていますので、合わせて参照して下さい。

編集委員の変更

Q:コメントを読む限り、担当編集委員や査読者の研究の方向性は私のものとまったく違っているように思います。編集委員や査読者を変えていただくことはできますか。
A:この件に関しては規定がありませんので、個別に対応することになります。「認知科学」の論文は特定の下位分野の研究者にのみによって評価できればよいというものではないので、一般的には著者の期待通りの担当編集委員や査読者が選定される保証はありません。

条件付き採択

Q:担当の編集委員・査読者からの条件付き採択の連絡を受けていますが、変更を要請されているところは納得ができません。この変更を受け入れれば載ることはわかっていますが、拒否したらどうなるのでしょう。
A:担当編集委員に相談してください。担当編集委員は査読者とは別の「認知科学」の編集ポリシーに従って条件の強弱を判断します。担当編集委員が納得の出来る理由を著者が提出できれば、条件を解除できる場合もあります。

異議申し立て

Q:私の論文は不採録になってしまいましたが、これは絶対おかしいと思います。異議申し立ての方法はありますか。
A:編集委員会は採否の判断が公正かつ学会員全体の利害に見合ったものであるよう最大限の努力をしていますが、人間のすることですから考え違いや見落としが絶対ないとは言えません。従って著者が正当な理由付けのある異議申し立てをされることはむしろ歓迎します。ただし最終的な採否の判断は編集委員会が行うものであり、その判断に関して、著者に納得の出来るような理由付けが与えられる保証はできませんのでご了承ください。

投稿者の立場からの疑問

査読期間

Q:3ヶ月前に編集委員会に送った原稿の採否連絡が届きません。1ヶ月程度で連絡してくれるはずと聞いていますが、どうなっているのでしょうか。
A:編集委員会は審査プロセスを短縮すべく常に努力しており、「認知科学」は審査の速さに関して一定の評価を受けていますが、著者に対して特定の審査期間を保証してはいません。ただし、何らかの事故で審査が滞る恐れもありますし、投稿者にしてみれば原稿がどうなっているのかは気になるところですから、審査状況速報を実験的に提供することにしました。学会ホームページをご覧ください。

採択の時期

Q:ずいぶん前に投稿し、一度査読を経て修正を送っている論文ですが、担当編集委員から採択される方向にあると聞いています。いつの時点でこの論文を To Appear(掲載予定)として記載してよろしいのでしょうか。
A:編集委員会が採録の決定を下した旨、担当編集委員から通知があった論文については、To Appear(「認知科学」に掲載予定)と記載して結構です。ただし、どの号に掲載になるかは前もってわかりにくいのが実情です。

採択の証明

Q:担当編集委員から論文が採択された旨の連絡をもらいましたが、採択されたことを正式な書類としてもらうことはできますか。
A:論文が採択されたときには、編集委員会事務局より採録通知が届くはずです。

論文の公開

Q:これまでの論文をオンラインで検索できるようにする計画はありますか。私の論文を自分のWWWにおいてもかまいませんか。
A:原則として「認知科学」に掲載された研究論文は学会ホームページで公開されますが、現実には作業が滞っている場合もあります。ご自分の論文をご自分のウェブサイトで公開されることはかまいません。その場合は編集委員会に通知してください。学会ページからリンクを張ります。ただし、「認知科学」掲載時の書誌情報(号ページなど)が明記されていること、内容的に「認知科学」に掲載されたものと等価であることが条件です。やむを得ない変更がある場合は公刊されたものとどこがどう違っているのか明記してください。

論文の再録

Q:「認知科学」に掲載された私の論文を私の出版する本の中に再録したいと考えています。何か問題はありますか。
A:「認知科学」に掲載された論文の著作権は日本認知科学会が所有しています。しかし、著者本人が再録することは認めています。編集委員会にその旨を連絡してください。

論文内容の訂正

Q:以前に掲載された私の論文のデータが誤っていました。後の号で訂正は可能ですか。
A:可能ですし、間違っていたものは訂正することが望ましいと考えます。公開可能な原稿にして編集委員会事務局宛にお送りください。

カラー原稿

Q:原稿全体をカラーで印刷したいのですが、それは可能ですか。
A:可能です。カラー印刷は著者による費用の実費負担が原則です。投稿の際に編集委員会事務局または共立出版に費用の見積もりをご請求ください。ただし、この見積もりは一般の商品販売の場合と異なり、推定値です。

抜刷の値段

Q:抜刷の値段が高いように思うのですが、適正な値段なのでしょうか。
A:「認知科学」は投稿料を徴収していません。抜き刷り代は印刷コストよりは高いかもしれませんが、学会の手間賃を含めた適正価格に設定されているとお考えください。

読者の立場からの疑問

論文に対するコメント

Q:論文についてのコメントをしたり、議論をしたりする公開の場はありますか。
A:現時点では、議論をするためのメーリングリストやWWWなどは日本認知科学会は用意していません。もしも、論文の内容や「認知科学」の編集などに対するコメントがあれば、編集委員会に送ってください。内容に応じて、意見として掲載したり、誌上討論の場を用意することがあります。

論文に関する異議申し立て

Q:「認知科学」の論文に引用されているデータは私のデータの盗用です(あるいは、私の議論の主旨が誤って引用されています)。第一義的な責任は著者にあるのはわかっていますが、学会としてはどのような対応をしてくれますか。
A:ご主張の論拠を示していただければ編集委員会で検討し、充分な疑義があると認めた場合は、「認知科学」の誌上であなたの主張を開陳する機会を提供します。それ以上の対応は出来かねます。

バックナンバー

Q:過去の雑誌は買えますか。バックナンバーが完備しているところはどこでしょうか。
A:在庫があるものについては学会事務局で購入できます。どこにバックナンバーがあるかについては、NACSIS Webcat(総合目録データベースWWW検索サービス http://webcat.nacsis.ac.jp/)などのオンラインデータベースを利用して調べることができますのでご確認ください。

その他

原稿の引用

Q:「認知科学」の論文の一部(あるいは全部)を利用する際の手続きを教えてください。大学の授業で配布したい、一部の図版を本に引用したい、まるごとを他の本に引用したい。その場合、印税は誰に支払うのでしょうか。
A:「認知科学」に掲載された論文記事の著作権は原則として日本認知科学会にありますが、学会は著者自身による「認知科学」論文記事の再利用を原則的に容認、支援するポリシーをとっています。従って、論文の一部(あるいは全 部)をこれこれの書籍、あるいは雑誌に転載したいと編集委員会事務局宛に連絡していただければ、 (1) 「認知科学」の初出書誌情報(巻号ページ年、場合によってはタイトル)と許可を得て転載した旨を転載先に明記する (2) 転載先の書誌情報が確定した時点で編集委員会事務局宛に通知する の2点を条件に、ほぼ自動的に転載許可が得られます。転載先で特段の取り決めがない限り、印税は全額著者が受け取ることになります。ただし、転載を許可しても著作権を放棄したわけではありませんのでご注意ください。大学の授業等ではなるべく別刷りで対応していただくことを希望しますが、現時点では複写料の徴収などは考えていません。

FAQ

Q:「認知科学」誌の編集に関わる疑問があるときには、どうしたらよいでしょうか。
A:編集委員会あてにご連絡ください。できる限りお答えするとともに編集に反映させていきたいと思います。また、それらのご疑問をとりまとめて、このFAQをさらに充実させていきたいと考えています。

(文責: 野島久雄)